♪ 7年ひと昔・節目の記憶日 - 12月14日 -

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コラム

♪今編はとりわけ個人的な回顧録です。

遡ること7年前 = 2013年師走のこの時期、私は転居先を物色していました。
理由を一言で綴るとすれば、自身を取り巻く生活環境を変えたかったから。

当時は某財閥系の、分譲マンションの通勤管理人の仕事を頂戴していました。
通常は1人1棟担当のところ、所属していた企業から 「異なる場所に建つ2棟を兼任してもらえないか?」 との打診が。
イレギュラーな体験は基本ウエルカムの私。
他の人とは違う仕事環境が面白そうだと、前向きに準備を進めていました。

同時期はまだ、文章を書いて報酬を頂戴し始めて3~4年目。
前年(=2012)に某公募の入選拙作が、ハードカバーの新刊に掲載され、
「もしかすれば、徐々にこちらにシフトチェンジできるかも?」
ビギナーズ・ラックと自覚しつつも、過信が頭を擡げ始めていたのも事実。


♪空き時間を活用しての物件探しは、ネット情報に頼らず、自身の足で現地を歩き、町の雰囲気を確かめるスタイル。
持ち場となる2棟への通勤路を考慮から、幾つか候補に挙げた最寄り駅のひとつが、この 『桜と古墳の街』 でした。

自身の出身校(高校)が建ち、それなりの土地勘がある反面、北大阪屈指の高級住宅街。
「俺の収入では暮らせない分不相応な街だから、縁は無いだろうな…」
これが正直なところでした。

物件探しというよりも、高校生時代から30数年振りの再訪を楽しむ感覚で、足の赴くままに歩き回れば、自ずと腹が減ります。
そこで見つけたのが、日本初(=国内第1号店)の青いコンビニ。
おにぎり買って頬張りながら付近を見渡せば、見慣れぬ洒落たスーパーマーケットが。
その真向かいには UNI◆LO とコインランドリーと、便利この上ないロケーション。
「ご近所さんは便利極まりないだろうな」
整備された直線道路に沿って並ぶ、洒落たマンションを見上げつつ、そんなふうに。
いずれも個性的なデザインで、家賃の桁が違いそうな、澄ました気高さが印象的でした。

これが2013年12月14日午後のこと。


♪年が明けて2014年1月、いわゆる引っ越し繁忙期に突入段階ギリギリで、某駅前の賃貸物件斡旋業者に飛び込みました。
これ以上引っ張ると、空き物件そのものの確保が怪しくなるタイミング。
応対くださった若い男性の素晴らしい応対に、直ぐに全幅の信頼感を確かめました。

「こちらの物件、今から内覧、いかがですか?」
薦められるままに営業車に乗せていただき、熟知した道路を走ること数分、静かに横づけされた建物を見て、
「嘘だろ!?」
粉雪以上の本降りの雪の中、ドアを開けてグルリと見渡せば、そこは数週間前の記憶の中の "あの風景" でした。

私が外観から勝手に、ワンフロアぶち抜き的な高級マンションだと決めつけていたのが、現在スズメ食堂運営中(笑)の、この建物。
「こちらも仮押さえから、他にも色々ご覧になられてはいかがでしょうか?」
「無用!ここに即決!ありがとう!」
担当者が戸惑う『頁生即断』 が炸裂した瞬間でした。


♪そうなんです。

7年前の同月同日(=12/14)は、
「ここに住みたいけど、今は分不相応。いつかは暮らせるように頑張ろう」
これまで複数回の引っ越しを経験してきましたが、とりわけ強烈にそう感じた記憶が今も鮮明な、個人的記念日。

今編の画像は、7年前(=52歳当時)の己が姿。
今より顔が細い & 白髪が少ないけど、基本あんまり変わってないかな?
今日の暮らしやコロナ禍の影響が否めぬ現状など、当然知る由もありませんでした。
画素数が著しく粗い、当時愛用だったガラケーでの撮影ですので、画質の悪さはご勘弁を。

え?
それ以前にモデルが悪い?


或 頁生(ある ぺじお)


#19.

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