6月から7月になると、イエシロアリの被害を聞くことが増えます。
4月から5月の明るい時間帯であれば、ヤマトシロアリが活発な時期です。
シロアリという名前を聞くだけで、多くの人は害虫と思うはずです。
実際、住宅にシロアリが発生すると、間違いなく害虫です。
数も問題です。
今の時期はイエシロアリの季節です。
数万匹単位です。
これでも厄介ですが、ヤマトシロアリは数十万匹単位です。
一桁違います。
数はヤマトシロアリが圧倒していますが、破壊力、被害はイエシロアリのほうが酷い場合があります。
ヤマトとイエシロアリの違いは、水を運べるかどうか、が大きいです。
イエシロアリは、水を運ぶことができます。
そのため活動期間が長く、被害が増えます。
社会性昆虫、何のことかと思いますが、シロアリのことです。
見た目がアリに似ていること、社会性昆虫であることが、シロアリの特徴です。
しかし、アリの仲間ではありません。
ゴキブリの仲間です。
見た目と名称が異なるので、ややこしいと思います。
木造住宅にとって、シロアリは天敵です。
駆除しないといけません。
シロアリは乾燥した木材を食べることで、ボロボロにします。
ボロボロにするので、家の耐久性が激減し、倒壊することもあります。
家の視点で見れば、最悪な害虫です。
しかし、家としてみない場合、変わってきます。
木材を腐らせるのではなく、「分解する」という視点の場合です。
枯れた木にシロアリが生息することが多いです。
枯らしたのではなく、分解しているのです。
シロアリの本来の能力を知ると、害虫ではなく、益虫であることがわかります。
セルロースを分解できる貴重な昆虫ともいえます。
土に戻してくれます。
シロアリと人間は、正しい住み分けをすることが大切と思います。
やみくもに害虫扱いするのは間違いです。
特徴を理解し、適材適所に配置する必要があります。
クモやゲジゲジ、ムカデもこの季節は出てきます。
これらを好む人は少ないでしょう。
ムカデ=刺されるのが嫌だ、という固定観念もあります。
ムカデの駆除剤を撒く季節です。
そのムカデ、刺されたら迷惑ですが、これも害虫という側面ではなく、益虫の側面があります。
ゴキブリを捕食してくれるから、です。
クモ、ゲジゲジもゴキブリを捕食してくれます。
そのため、でかいムカデ、でかいクモ、を見かけたとき、もしかすると多くのゴキブリを捕まえてくれたのでは?と思うこともあります。
ヤモリなども益虫です。
好む人は少数と思いますが、害虫を駆除してくれる益虫であることを忘れてはいけないと思います。
居住する範囲内でも、多くの戦いが起きていることを思うと、下手なドラマよりも面白く感じることがあります。