ココナラ活用塾vol.72【購入者向け『取引キャンセル』虎の巻!一部返金や評価などのギモンを一挙解決】

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こんにちは!
ライティング系と音楽系のサービスを出品しているemiglia(エミリア)です。

ココナラで取引を進める中で「キャンセルしたい」と思っても、原則として購入者が勝手にキャンセルすることはできません。

しかし、納品が不要になったり、納品物が納得いくクオリティではなかったり、出品者とのやりとりが上手くいかなかったりして、取引をキャンセルしたいと思うことも当然あり得ます。

そんな時は、出品者に「取引をキャンセルしたい」と伝えなければなりませんが、ここで怖いのがトラブルです。
出品者から「キャンセルできない」と断られたり、揉めたりしたら嫌だな、と思うと「キャンセルしてほしい」とは言い出しにくいですよね。
もちろん、購入者側に正当な理由があれば堂々とキャンセルを希望して良いのですが、今回はその「キャンセル」について、出品者視点で語っていこうと思います。

<購入者はキャンセル申請ができないの?>

ココナラのシステム上、購入者は特定の条件が満たされない限り、キャンセル申請ができません。
特定の条件とは「購入者が最後にメッセージを送ってから4日以上出品者からの返信がない」です。
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この場合のみ、購入者から運営にキャンセルリクエスト(キャンセル申請)を送ることができます。

それ以外の場合は、購入者から出品者に「キャンセルしたい」と伝えて、出品者からキャンセルリクエストを送ってもらわなければなりません。

<考えられるキャンセル理由>

キャンセルしたい理由は色々考えられますが、

① 出品者の作業前
② 出品者の作業中、納品前
③ 出品者の納品後

の3つのフェーズで分けて挙げてみましょう。

① 出品者の作業前
・誤って重複購入してしまった
・誤ったオプションを購入してしまった
・購入後に急に納品が不要になった
これらの理由により、出品者が作業に着手する前に取引をキャンセルしたい事態となった場合は、出品者は当然快くキャンセルに応じてくれるはずです。
ケースによってキャンセル理由が変わるのですが、その辺りは出品者がよく分かっていると思いますので、お任せしてしまって大丈夫です。

ひとつ注意があるとすれば「購入後に急に納品が不要になった」ケースです。
購入されてすぐに作業に取り掛かったり、対応の準備を進めたりする出品者もいますし、購入前に問い合わせなどでやりとりを重ねていた場合は「え、そんな、このタイミングでキャンセルって言われても……」と困惑します。
念のため「既に何か作業等着手されてしまっていますでしょうか」と確認し、場合によっては全額ではなく一部返金でどうかと打診してみてください。
(一部返金については後述します)

② 出品者の作業中、納品(完了)前
・何らかの事情で納品が不要になってしまった
・複数の依頼をまとめてしたが途中で一部不要になった
・作業を進めるやりとりの中でトラブルが発生した
出品者が既に作業に着手している場合、キャンセルの打診ハードルは上がりますよね。
この場合は「全額返金キャンセル」ではなく「一部返金」の打診をしてみると円満にキャンセル手続きを進められる可能性が上がります。
一部返金の方法については後述しますが、購入者都合でのキャンセル希望の場合は、必ず「ここまでの分はお支払いしたい」と伝えるのがマナーかな、と思います。
(そして割と切実な願いでもあります)

ただ、3つめの「トラブル」に関して、出品者側に非があるトラブル(連絡が遅い、期日を過ぎている、態度が悪い、等々)であった場合は、全額返金のキャンセルを要求しても良いかもしれません。
その場合は、毅然とした態度で「明らかに出品者側に非がある物理的かつ具体的な理由を伝えた上で、キャンセルを要求する」と申し立ててください。

③ 出品者の納品後
・納品物のクオリティに納得がいかない
・納品物が希望していたものと乖離していた
・修正依頼を出したら高額の追加費用を請求された
など、納品後の「キャンセルしたい」の最も大きな理由として考えられるのは「納品物のクオリティ」かな、と思います。
「思っていたのと違った」「どうにも納得いかない」といったモヤモヤした気持ちだと「これにお金を払うのか」と思ってしまいますよね。

納品後のキャンセルとして明暗を分けるのは、購入したサービスが「キャンセル保証」をしているかどうかです。
サービスページに「気に入らなければ全額返金キャンセルします!」と書かれていれば、それはもう堂々と「気に入らなかったのでキャンセルしたいです!」と伝えてしまっていいでしょう。

しかし、そうではないサービスに関しては、原則「着手後のキャンセルは不可」と思っておいた方が良いです。ダメ元で交渉しようとするとトラブルになる可能性も高いです。

<一部返金ってできるの?>

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先に結論から言うと、ココナラの取引において一部返金はできます。可能です。
ただ、ひとつのトークルーム内で返金処理はできません。

ココナラでの一部返金方法は、
① 出品者に支払う金額で新たにサービス(あるいは見積もり)を購入
(一時的に重複状態になります)

② 一部返金したいトークルームをキャンセル→全額返金

③ 出品者に支払う金額で購入したトークルームをクローズ(もしくは継続)
となります。

一時的に重複購入された状態を作る必要がある理由は、ココナラのキャンセル理由に「一部返金」というものがなく、その他の適当なキャンセル理由を選択してしまうと出品者がペナルティを受けるリスクがあるためです。

「別のサービスに振り替えることになった」という理由を選択すれば出品者がペナルティを受けることは無いのですが、2つ以上のトークルームが開いていないとこの理由が出現しないため、一時的に重複購入しなければなりません。

このやり方を知らない出品者もいるので、もし「一部返金はできません」と言われてしまったら、この方法を教えてあげてください。

なお、トークルームが開いた後に購入された追加オプションや「おひねり」に関しては、ひとつのトークルーム内での返金処理が可能です。ただ、処理をするのは出品者ではなくココナラの運営スタッフとなります。
詳しくはココナラの公式サイトの「よくある質問」で「一部返金」にて調べてみてください。

<出品者が何よりも恐れているもの>

さて、ここでちょっと唐突ですが、出品者が最も恐れているものをお教えします。
それは……

案件キャンセルとなって全額返金すること(=お金が支払われないこと)ではなく……

低評価(星3以下(人によっては星4以下))です。

ココナラは評価相場がちょっとバグっていまして、星5がデフォルトかのように星5がつきまくる世界です。当たり前のように星5をもらっている出品者にとって、星4以下の評価は「低評価」であり、これをお見舞いされると間違いなく凹みます。

凹むだけではない深刻な問題がありまして、それは「ココナラの出品者ランクの評価基準が高すぎる」という点なんです。
プラチナランク・ゴールドランクの出品者は「平均評価4.8以上」という驚異的な評価を求められます。
これらの事情により、出品者の中には「低評価をつけられるくらいならキャンセル全額返金した方がいい」という人もいます。

<円満に終結させるキャンセル打診方法>

購入者からキャンセル返金(一部返金)を求める際に、円満に取引を終結させる方法として、意識したいことは次の2つです。

① 相手の労力分は対価を支払う姿勢を見せる(※例外あり)
② 評価とキャンセル理由についての意思表示をする

少し詳しく解説しますね。

① 相手の労力分は対価を支払う姿勢を見せる

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途中で取引を終了してキャンセルしたい場合、あるいは納品後にキャンセルしたい場合、出品者がそれまでにかけた労力分は対価を支払うという姿勢を見せてください。

出品者側が「いやいや、そうはいってもご納得いただけないなら(あるいは”そういう事情なら”)全額返金します」と申し出てくれた場合は、状況と気持ち次第で素直に全額返金してもらっても良いと思いますが、大事なのは「姿勢を見せる」ことです。

この姿勢を見せずに、いきなり「キャンセル(=全額返金)しろ」と言われたら、出品者の気持ちは大荒れに荒れます(笑)
「労力分の対価」となると、一部返金になることが多いと思いますが、上述の方法で一部返金が可能なので、それについては出品者と相談してみてください。

ただし、出品者の態度があまりにも悪い、事前に提示されたサービス内容と大きく乖離したものだった、など100%出品者に非がある取引の場合はこの限りではありません。毅然とした態度で、なぜ全額キャンセルする権利が自分にあるか理路整然と相手に伝え、キャンセルを申し立ててください。

② 評価とキャンセル理由についての意思表示をする

上述の通り、出品者が最も恐れているのは低評価(星5以外の評価)なので、この点について事前に意思表示をしておくと、スムーズにキャンセルできるかもしれません。

ココナラでは、キャンセル理由によって評価の権限が変わります。購入者都合のキャンセルの場合は購入者から出品者の評価ができず、出品者のみが購入者の評価をできるようになります。

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評価の権限はこんな感じになっています。

購入者側から「キャンセルしたい」と伝えた場合、出品者からは「だったら”購入者都合”でキャンセルさせてください」と言われることがあります。その理由は、購入者からの低評価リスクを回避するためです。この申し出を受けた場合、出品者から低評価を受けてしまうリスクがあります。

そこで、互いに安心し合えるように、以下のような打診、もしくは意思表示をしておくとスムーズにキャンセルへと進められる可能性が高まります。

「キャンセル理由については、購入者評価はつけないとお約束いただければ『購入者都合』にしていただいて構いません」

「キャンセル理由は『提供内容の期待値が一致しない』になるかと存じますが、誠心誠意ご対応いただきましたので、評価は星5をつけさせていただく所存です」

「キャンセル理由はご指定いただいたものに合意いたします」

「もし評価について何かご心配な点がございましたら、お互い評価無しというところで折り合いをつけさせていただければ幸いです」
などなど、ココナラの評価システムやキャンセルシステムを理解した上で、双方安心できる方法を提示するとスムーズに事が運ぶと思います。

また、一部返金打診の際にも、出品者が低評価を恐れるあまり「いや、全額返金で大丈夫です!」と頑なになることがあるため、「お支払いした分のトークルームで低評価をつけることはございませんので、ご安心ください」と一言添えてあげると、素直に一部返金に応じてくれるかもしれません。(中には本心から「お金は受け取れない!」と頑なに拒み続ける方もいるかもしれませんが……)

<実際の評価について>

評価については、相手に高評価をつけることを強要するのはNGですが、自分の意思を事前に相手に伝えることはOKなので、上で解説した通り、前もって自分の意思表示をすると出品者の方を安心させられます。
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もちろん、事前に「評価は星5にする」と意思表示をした上で、実際の評価を低評価にするのはご法度です。約束は守って、意思表示した通りに評価するなり、評価をつけないなりしてください。

ただし、こういった意思表示をせずにキャンセルしたりクローズしたりした取引に関しては、忖度なく正直な評価をつけて大丈夫です。

私は出くわしたことがないのですが、とんでもない出品者もいるらしいので、酷い出品者に当たってしまったら、事実ととともに低評価をつけてください。その際には「なぜこの評価なのか」という点をなるべく詳しくコメントすると、後々その出品者の被害に遭う購入者を減らすことができるので、ぜひ詳しい理由を書いてあげてください。

「購入者都合」でのキャンセルは、購入者から出品者へ評価をつけられないため、どうしても出品者評価をつけたいという場合は、このキャンセル理由を突っぱねなければなりません。そこは出品者との交渉というか、やりあいになると思うので、無駄なトラブルやストレスを避けたい方にはおすすめしませんが、どうしても……という方は頑張ってみてください。

<キャンセル返金は気軽にできない!?>

ここまで、購入者側からのキャンセルの打診方法やポイントについて、出品者視点から解説してきましたが、ひとつ重要なことを……

「キャンセル返金保証」や「キャンセル返金可」など、サービスページに明記の無いサービスについては「キャンセルは気軽にできない」と思ってください。

特に「着手してしまっている」案件に関しては、たとえ納品完了前であっても、キャンセル要求されると出品者のテンションは暴落します。

ラーメン屋に例えて考えてみてください。
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食券を渡した時点で注文完了です。
そこから、ラーメンを待っている間に急用が入って店を出なければならなくなったら「ラーメンいらないんで、さっきの食券分返金してください」と言えますか?
言える人もいるでしょうし、対応してくれる店舗もあると思いますが、言いにくい人、言わずに退店して諦める人がほとんどではないでしょうか。

では、実際にラーメンが目の前に置かれて、食べてみたものの、味がイマイチだったら……?
これも「うーん、イマイチ……」と思いつつ、「マズイから返金しろ」とは言えないですよね?
もちろん「味が気に入らなければ全額返金するぜ!」と掲げているラーメン店であれば、堂々と返金要求しても良いと思いますが、そうでもなければ基本的には思うところがあっても黙って食べて(残すかもしれないけれど)店を後にしますよね?

どういうわけか、スキルマーケットでは、この感覚が無く「気に入らないからキャンセル返金しろ」と平気で要求してくる人が一定数います。「原価がかかっていないんだからラーメン屋とは違うだろう」という主張もあるかと思いますが、ラーメン一杯の値段には人件費やテナント料も含まれています。原価云々の問題ではありません。

「提供されたものの対価はきっちり支払う」のが、大人のマナーだと、私はそう思います。
ココナラの取引をキャンセルしたいと思ったら、この記事の内容を思い出していただければ幸いです。

おわりに

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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