自分の気持ちを言葉にできない人ほど危ない

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コラム
この記事はこんな悩みを抱えている方にオススメです。

1.自分の気持ちがわからない
2.自分の感情が言葉にできない
3.他人になんて伝えていいかわからない

今回は「自分の気持ちを言葉にできないと病みやすい」ということで、前半に病みやすい理由と後半に自分の気持ちを言葉にできているか?を数値化できるテストを紹介していきます。

まず、人は自分の気持ちを言葉や文字にできないと苦しくなります。

理由は簡単で、仕事やプライベートの人間関係で自分の気持ちを表現できない人ほど、疲れやストレスを溜めてしまうので、結果的に病んでしまいます。

当たり前のことを言いますが、自分の気持ちを深く理解できないと他人に対しての感情表現や意思表示、自己主張が苦手になります。

そうなると、あらゆる人間関係のコミニュケーションに支障が出てきますよね。

例えば、職場で上司と会話が進まなかったり、あるいは仕事先で交渉ができなかったり、学校では友だちと話しが盛り上がらなかったり、恋愛では恋人に本当の気持ちを伝えれなかったり、家庭でも親や子どもにちゃんと想いを言えなかったりするケースで、なんだか胸の中がモヤモヤ、頭の中で同じことをぐるぐる考えてしまうことが増えて、感情的になるあまり、精神を病んでしまう人がたくさんいます。

これは生きづらいですよね。

こんな感じで、自分の気持ちを言葉にできないと人生の中で大きく損をすることになります。

実際に過去の僕も心の底にある本音を言えずに過ごしてきたことでメンタルが壊れた経験があるのでわかります。

なので、僕のカウンセリングでは相談者さんがどれだけ自分の気持ちを言葉や文字にできるか?を見ています。

これは心理学的に言えば、「感情の粒度」と呼ばれるポイントのことです。

ようは自分の感情をうまく言葉にできない人ほど「いろんな悪影響が出てしまう」ということは、昔から研究でよく報告されてきたんですよね。

相談者さんによくある事例を挙げると、

「たまに過呼吸になってしまう」「なんだかお腹の調子が悪い」「嫌なことがあると頭が痛くなる」などの身体的な症状が出て、それが感情のせいであることがわからないケース、あるいはなんらかのアレルギーや腰痛が悪化するケースの裏には、実は感情の不安や緊張が原因だと察知できない。

といった問題がカウンセリングの場合に発見されるケースが多くあり、これは研究でも報告されています。

特にストレスが多い家庭や職場、学校で過ごすと、モヤモヤした感情を抱えてしまう場合が多くなりますよね。

これを何ヶ月も何年も「言葉にできない状態」のまま放置することによって、体が「何かが変だぞ!」というSOSを発しているサインになります。

心理学では、言葉や文字にできない不快感、スッキリしない感覚が心身の異変につながると言われています。

つまり「感情の粒度」ってのは、メンタルヘルスのためだけでなく、肉体の調子を保つためにも欠かせない考え方だと言えます。

これをわかりやすく言えば、幼少期の子どもの例です。小さな子どもは上手に言葉を話したり、上手に文字を書くことがあまりできませんよね?

たとえば、親に対して、自分の気持ちをどう伝えていいか?わからないので、モヤモヤやイライラした結果、感情的になって表現をします。つまり「癇癪」を起こして、泣いたり、怒ったりして親に伝えているということですね。

これはまだ発達過程で言葉や文字を覚えられない時期の子どもはみんな通る道ですからね。

ただ、大人の場合でも語彙力が少ない人、言葉や文字にするのが苦手な人は感情的になりやすいとも研究で証明されています。

コレ、過去の僕です笑

あのときは苦しかったですね。

そんなわけで、ここからは「自分の気持ちを言葉にできているのか?」わかる「感情の粒度(TAS-20)」テストをしていきます。

このテストは「自分の感情を把握するのがうまいかどうか?」をチェックするために開発されたもので、ネット上とかにある全く根拠が無い怪しいテストではなく、世界中で使われている有効性が高い心理テストのひとつです。

それでは、以下の20問について、5点満点で答えてみてください。

・まったく当てはまらない=1点
・当てはまらない→2点
・どちらでもない→3点
・当てはまる→4点
・完全に当てはまる→5点

【感情の粒度テスト】

1. 自分が何を感じているのかよくわからない

2. 医者でも理解ができないと思われる身体の感覚がある

3. 動揺すると、自分が悲しいのか、怖いのか、怒っているのかわからなくなる

4. 体の感覚がよくわからないことがある

5. 自分でもよくわからない感情を抱くことがある

6. 自分の中で何が起こっているのかわからないことがある

7. なぜ自分が怒っているのかよくわからないことがある

8. 自分の気持ちを表す適切な言葉を見つけるのが難しいことがある

9. 自分の気持ちを簡単に説明できる ★

10. 自分の感覚を他人に説明するのが難しい

11. 周囲の人から、自分の気持ちをもっと話すように求められることが多い

12. 親しい友人にさえ、自分の心の奥底にある感情をオープンにするのが難しい

13. たんに問題を説明するよりも、問題を解決したい

14. なぜそうなったかを理解するよりも、物事を成り行きにまかせたい

15. 人間にとって自分の気持ちを理解することは必要不可欠だ ★

16. 他人と話す時は、お互いの気持ちを話すよりも、もっと日常の仕事について話をしたい

17. ドラマよりも軽い娯楽番組を見たい

18. 黙っている場面でも、その場にいる相手と親密さを感じられる ★

19. 個人的な問題を解決するのに、自分の気持ちを探ることが役に立つ ★

20. 映画や演劇などに隠された意味を探すと、楽しみが失われた気になる

採点が終わったら、まずは★マークにつけた点数を逆にしてください(5点 → 1点、4点 → 2点、2点 → 4点、5点 → 1点)。その上ですべての点数を合計してましょう。 

このテストについては、「この点なら大丈夫!」みたいな基準はありませんが、日本人の合計は平均55点ぐらいと考えられてまして、ここよりも上であれば「感情の粒度」を意識して、メンタルトレーニングしたほうがいいと思います。

逆に点数が低ければ低いほど、あなたは自分の身体や感情が発する異変を察知するのがうまいので、メンタルが安定傾向になります。

過去の僕は84点でした!そりゃ鬱にもなり、メンタルもぶっ壊れるわけです。

今では日々トレーニングして、メンタルコントロールができるので、28点ですが、昔に比べたらめちゃくちゃ安定して健康になりました笑

こんな感じで過去と現在の自分の感情の粒度も比較できるので、おもしろいです。

ちなみに、このテストはさらに3つのサブスケールに分かれていて、自分の弱点をさらに詳しく把握できるようになってます。こちらも合わせて押さえてみてください。

【感情の粒度を測る3つのサブスケール】

質問1〜7→感情を特定する能力
まず1〜7の質問は、自分の感情を特定する能力の高低を示してます。

たとえば「人前で話をする直前に緊張していても、心臓がバクバクしていることにしか気づけない!」とか「漠然としたモヤモヤがどこからきているのか?わからない!」とか「感情と身体の興奮を区別できない!」という問題を抱えている人は、このブロックの点数が高くなりがちです。 

その結果、なんか知らないけど、辛いの正体はコレです。

質問8〜12→感情を説明する能力
8〜12の質問は、自分の感情を説明する能力の高低を示してます。このブロックの点数が低い人は、「自分の気持ちをわかってもらえない!」とか「自分の感情をうまく表現できない!」みたいな問題を抱えがちです。

たとえば「人前で話すことの不安や恐怖を友だちに伝えたいが、相手が理解できるほど、わかりやすく伝えられない!」みたいな問題に悩まされがちになります。

その結果、雪だるま式に「対人ストレス」もたまっていくわけで、メンタルに悪影響なわけです。

質問13〜20→外面性志向の思考
13〜20の質問の数値が低い場合は、感情を伴うものごとに接するのが苦手なので、いつも表面的なことばかりを追いかけがちになります。いろんなアイデアの世界に遊ぶことも好まないので、「自分はなにを感じているか?」「自分はなにを考えているか?」「自分はなにを思っているか?」よりも「自分は何をしているか?」にとらわれやすくなります。 

その結果、あんま深い思考や感情を味わえないので、「人生がなんだかつまらないもの」に感じられやすかったりします。これも苦しいですよね。

以上の3つについても、「何点なら大丈夫」みたいな基準はないものの、だいたい各項目の平均が2.5より上か下かぐらいでご判断していただければと思います。ぜひ自分の弱点把握にお使いください。
あくまで重要なのはサブスケールよりも総合点ですので、それぞれの項目にこだわるよりも合計点で判断した方が精度は高くなると言われています。

自分の感情の粒度スコアを把握したら、その上で、もし「いまの自分の不調はストレスが関係しているのでは?」と思ったら、自分が一番ストレスを感じる状況を分析して、「その感情は何なのか?」「その感情はどこから来ているのか?」を確認してみてくださいね。

こう話すと、「感情もわからないし、どこからきているのかもわからない」という方が一定数いますが、その状況を放置すると危険です。

実際にカウンセリングやメンタルトレーニングで相談者さんによく言いますが、「自分の感情を無視するのではなく、受け止めるものです」って話で、それが自分でできない方にできる方法をアドバイスしています。

それが自分できるようになれば一生モノの財産ですし、それができなくて、メンタルを病んでしまった方が多くいます。

よくあるパターンで、悪徳な占いや怪しい自己啓発、危ない宗教に依存して、借金を抱えてしまった人たちをこの目で何人も見てきましたし、心理学的もメンタルが不安定な人ほど、悪いものに依存してしまう傾向が2倍以上高くなってしまうと言われています。

もっと言えば、僕の母親もメンタルが病んでワケのわからない宗教にハマって自己破産しました。

なんで母親がこうなったかは心理学を学んで、わかりました。

人はメンタルが病んだ結果、良い悪いをまともに判断できなくなるくらい「認知能力」が下がって、聞こえが良い言葉や都合がいい事実を言われると簡単に騙されてしまうということです。

怖いとしか言いようがないですよね。

こんな感じで人はメンタルが弱くなると明確な根拠や証拠が全くないものを信じてしまったり、いい人のフリして近づいてくる人に騙されたりする可能性がめちゃくちゃ高くなるので、「メンタルの状態次第」で人生は幸福になるか?不幸になるか?を大きく分けてしまうとても重要な部分です。

だからこそ、人生を楽に生きるに当たって、己と敵を知ることはとても大事なことになりますので、自分を知るために参考にしてみてください。

というわけで、今回のテストは「自分の感情を言葉にできるか?」ということを知るという視点でお使いください。

その感情対策については人それぞれ違うので、カウンセリンやメンタルトレーニングでは相談者さんに合う簡単にできるセルフケアやメンタルコントロール法をお伝えしています。

もし、自分ではどうにもできない悩みを抱えていて、「不幸になんかなりたくない!」という方は、お見積もりやDMをお待ちしております。

ということで、ぜひ今回のテストで今まで見えなかった「自分の感情を把握できる力」を見える化して、把握していただければと思います。




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