【八つ当たりの正体?】

記事
学び
 人は、葛藤や矛盾から生じる苦痛、即ち、
 不安、不快、罪悪感又は葛藤や心の痛み
 等に常に脅かされており、そうした衝動
 や情動(耐え難い苦痛、羞恥心、罪悪感、
 不快、不安等)を意識化することにより
 引き起こされる心的苦痛や不安に対して、
 それらを無意識に追いやり、その不安や
 心的な苦痛の予感から”身を守る(心の
 安定を図る)”ための心の保護的な働き
 として「防衛機制」を用いることがある。
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 ここ数晩、酒を飲みながら何年振りかで
 「北の国から」を観ている。全24話の
 レンタルビデオをDVDにダビングした
 のは、記憶にもないもう相当昔のことだ。
 前半は、特に、黒板の五郎さんと息子の
 純の関係性が視聴者から見るとよろしく
 ないというのか、ぎこちないというのか、
 お互いに丁寧な言葉で話している(後に
 小学校の担任の先生に指摘されて改める)
 し、本音でぶつかれていないのも分かる。
 だが、最も気になるのは、純にも原因が
 あるとはいえ、五郎さんの純への接し方
 には八つ当たりと言っても差し支えない
 ところが目立つことだ。富良野の生活に
 なかなか馴染めないことに歯痒さもある
 のだろうが、注意したり叱りつけたりが
 多い。極めつけは、表の燃料が片付いて
 いないのを純の仕業だと決めつけ、確認
 もせず一方的に怒りをぶつけたシーンだ。
 実は、この時、五郎さん、今住んでいる
 家が自分のものだと「誰に断ってあの家
 に住んでる?」と難癖をつけられていた。
 その後で家に帰って先のシーンに繋がる
 のだが、結局、燃料の件は純の仕業では
 なく、それと知っても謝りもしなかった。
 これはもう、「八つ当たり」以外の何物
 でもないと言えるが、これは「防衛機制」
 では「置き換え」とされる。外界のある
 対象に向けられた欲求や衝動を他の対象
 にすり換えることにより、その対象から
 の攻撃を防いだり、不安、罪悪感、欲求
 不満等を解消しようとする無意識的な心
 の働き。例えば、上司への不満や怒りを
 家庭に持ち帰り妻にあたりちらす。今回
 の五郎さんのように理不尽に息子を叱る。
 つまり「八つ当たり」は、ただ嫌な事が
 あって機嫌が悪いから起こるのではなく、
 何らかの不満や不安に苛まれた心に救い
 を求めているということでもある。子供
 には無理だが、「何事も、原因があって
 結果がある」ことを踏まえて、こうした
 場合に温かく受け入れられれば、と思う。
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 「北の国から」全24話を視聴し終えた
 暁には、私も、「八つ当たり」を温かく
 受け止められる北の大地の如き広い心を
 カウンセラーとして持っていたいものだ。
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 御閲覧、心より感謝申し上げます。
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