【私はアダルトチルドレン】

記事
学び
 今回は、自己開示第二弾とも言える話を。
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 親との関係で何らかのトラウマを抱えた
 成人は「アダルトチルドレン」と言われ、
 これは「機能不全家族(①親(又はその
 立場の人)が肉体的・精神的に虐待する
 家庭、②親(又はその立場の人)が多大
 な期待をしたり子供が家庭内の不和等を
 見て調和させようとして大人の振舞いを
 しなければならない家庭)で育った人が
 抱える症状である、とされているものだ。
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 私の父は、自分の価値観しか認めぬ人で、
 今もそうらしいが、子供の頃から何かと
 いうと家族を見下す発言ばかりしていた。
 自分が特にそうだという訳でもないのに、
 スポーツに勤しまず家で本ばかり読んで
 いる私のことを全くのダメ息子のように
 言っていたし、私が紐が上手く結べない
 のを見かねて逆上し、玩具をバラバラに
 壊して「捨ててしまえ!」と投げつけて
 きたこともあった。兎に角、他人、特に
 家族が自分の思い通りに動かないことが
 気に入らず、中でも、料理の味付けには
 煩く、食事の度に文句ばかり言うために、
 結婚して五十年余、今も母は苦労をして
 いるし、子供の頃、父を交えて囲む食事
 ほど憂鬱なものはなかった。楽しい一家
 団欒となる筈の場が必ずと言っていい程
 両親の戦場と化すのだから、そんなのを
 見せられる私と妹は随分迷惑したものだ。
 両親がそんな風だから、反面教師として、
 兄妹まで不仲にならぬよう注意していた。
 この他にも、事あるごとにアホ呼ばわり
 されたり、進学・クラブ活動・就職等々
 至る所でケチのつけられ通しだったため、
 私は自己肯定感を喪失したまま成人した。
 「私は正しい」「私は愛される」という
 感覚を一切持てなかったのは大きかった。
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 ①親が子をアホ呼ばわりしたり生き方に
 ケチをつけたりして自己肯定感を著しく
 喪失させる「精神的虐待」、②親の不仲
 を反面教師として、兄妹が不仲にならぬ
 よう注意していたという「子供が家庭内
 の不和等を見て調和させようとして大人
 の振舞いをしなければならない家庭」の
 二つの特徴を持つ「機能不全家族」には、
 自分らしく・イキイキ・のびのび、こう
 いった成長の仕方を子供にさせず、最悪
 の場合、私のように、夢・物・恋愛感情、
 その他、自分が何を持ち、何を思っても、
 それが自分には分不相応としか思えなく
 なり、結果、自分の思う方向に向かって
 踏み出すことも出来ず、不本意な人生に
 甘んじざるを得なくなる、ということだ。
 そのために犯してきた多くの失敗を基に、
 今現在は、軌道修正に余念がないのだが。
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 私のような、「アダルトチルドレン」が
 成長すると、幼少時のトラウマを行為・
 物質・対人関係で穴埋めをしようとする
 らしい。確かに私自身も、自分の価値を
 高め、他者から認められるように何事も
 頑張ったし、欲しいと思う物は分不相応
 と思わずに手に入れてきた。父とは違う
 見方、在り方で人間関係の構築にも努め、
 そのパーソナリティで周囲の信頼や愛情
 をも得ることができた。ただ、恋愛感情
 の面で自分を信じ切れずに大失敗をした。
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 自分が「アダルトチルドレン」だという
 ことに気づいたら、私のような者にでも
 心理カウンセリングを受けるなり、同じ
 「アダルトチルドレン」の自助グループ
 等、心の安全な場を確保し、健全な親子
 関係、健全な発育という子供時代の喪失
 を存分に嘆き悲しめばよい。そして必要
 以上に自分を傷つけることなく、自分を
 労り自由に生きる自己同一性を確立する、
 これがアダルトチルドレン克服に必要な
 三つのプロセスである。但し、トラウマ
 がなくなるということではなく、上手な
 トラウマとの付き合い方を考えることだ。
 身に覚えがある人は是非実践してほしい。
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 御閲覧、心より感謝申し上げます。
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