自分を偽ると起きる3つの低下するもの

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こんにちは。
メンタルトレーナーの棚橋曉羅です。

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目次
・自分を偽ると起きる3つの低下するものって何?
・なぜそれが起きるのか。
・まとめ

という具合でお伝えします。

自分を偽ると起きる3つの低下するものって何?

結論から先に言ってしまうと
・免疫力の低下
・脳機能の低下
・自己信頼感の低下
ということです。

参考論文は大きく2つのものです。
1つ目は2017年に行われた研究論文です。
ハーバードビジネススクールのフランシス・ジーノ博士が行った実際の実業家や企業家を対象とした調査論文です。

2つ目は1983年の研究です。
キャビンアテンダントを対象にしたもので精神状態と健康状態を調べた論文です。
(現在キャビンアテンダントは死語になりつつあり、客室乗務員が普通です。よって客室乗務員と呼称します)

フランシス・ジーノ博士調査は実際の実業家や企業家を対象に行ったものです。
内容は
相手の要望や欲求に合わせて自分のキャラを変えて交渉をすると本当にうまくいくのかという研究です。
研究は2つのグループに分けて行いました。
1つ目のグループは自分の本当のキャラを隠して相手のキャラに合わせてもらう。もしくは要望に合わせて自分の意見を変えてくださいとお願いしたグループ。
2つ目のグループは本来の自分のキャラを全面に押し出して行ってもらうというグループに分けました。

実際の交渉のときにそれぞれの交渉がどうなったかを調べた結果。
2つ目のグループの方が交渉成功率が高くなったこと。
また集めるお金も増えているということが判明しました。

交渉ごとは多くの人が
50:50とは思っていません。
YESかNOの二択ですので理論上は50%なのにもかかわらず。

人は自分が行ったことに対しては過剰に評価するという心理が働きます。
いわゆるナルシズムです。

ギャンブルでもそうですが
自分が座った台は漠然と出そうだ。だから打つのだ。
というような根拠のない自信を掲げます。
ルーレットでもポーカーでも同様です。

営業を行うサラリーマンですとよくご存知かもしれませんが
交渉に成功する確率は100本の電話を行って10件交渉の場を持てます。
その10件の交渉を成功せるときには下準備などを行って成功率を上げます。
このような準備をした上で交渉に臨むわけですが、
自分を相手のキャラに合わせて交渉をする、もしくは相手の欲求や要望に合わせて自分の意見を変えるというグループの交渉成功率が48%でした。

相手に合わせた方が交渉ごとはうまくいくように感じるかもしれませんが数字ではこのような結果になりました。

返って自分のキャラを全面に押し出して交渉を行ったグループは成功率が55%という結果でした。

行動心理学の点から
人は言葉と態度でどちらを優先して判断すると言えば
態度の方を優先します。

理由は脳内では発した言葉と考えている言葉に違いがあることを知っていますが、態度に関しては感情が一つのベクトルでしか出てこないことを知っているからです。

隠した感情はより態度に表面化するというのがわかる心理です。

交渉ではどんなものより「信頼関係」が大事になってきます。
条件が良くても信頼関係が結べなければ交渉は成立しません。

一時的なものなのか継続して交渉できているのかという話を持ち出すとその後の関係がどうなったかまではわかりません。

交渉ごとを確率的な目線で見れば毎回2%ずつ下がる交渉人と
毎回5%ずつあげる交渉人ではどちらが優秀でしょうか?

偽って交渉を成功させるというのはかなり無理をしていることがわかりませんか?


2つ目の論文ですが
客室乗務員の精神状態と健康状態を調べた論文です。

まず客室乗務員がどんな仕事かと言えば、
ある意味、軍隊並の強制力で笑顔を作り、サービスを徹底して行うのが客室
業務員です。

その調査の結果。
精神的に辛いことが起きた人や性格的に笑顔を作るのが苦手と思っている人の健康状態は良くない結果がでした。
さらにストレスに対する免疫機能が低下していることもわかりました。

なかでも自分を偽って無理をしていると感じている人ほど健康状態に不都合が多く発覚しているというのもこの研究から判明したことです。

このことから無理をして自分を変えようとすればするほど、健康上に問題が起きやすいということですね。

なぜそれが起きるのか?

免疫力の低下の原因

ホルモン系からの話をします。
先に腸内環境から見つかった物質がホルモンと名付けられました。
その後脳内でも同じ物質が発見されて脳でもホルモンが分泌されていることがわかりました。

それゆえに「胃と腸」は第二の脳と呼ばれています。

話は自分を偽るという行為は心理学用語で
「不協和認知」を生み出します。

簡単に説明すると「矛盾」した認知が起こることを言います。

この状況を脳はストレスに感じます。
体のストレスでいうと乗用車が時速60キロで止まらず突っ込むほどの衝撃を脳内では感じているということが伝えたいのです。

このストレスに対するホルモンが「コレチゾール」
この「コレチゾール」を分解するホルモンが「ノルアドレナリン」

ノルアドレナリンの作用は
自立神経系の副交感神経を働かせる作用があります。
また脳内伝達物質でもあります。

コレチゾールの分解で使われるということはつまり、
脳内の神経伝達物質の総量が減り、交感神経の調節機能への負担が増す。ということです。

そこから考えられるのは
減った分を増やすためにまずは栄養を取ろうとします。

偏食や過食が起こったりします。

自律神経の乱れによって起こる症状としては
・睡眠障害
・うつ病などの精神疾患
が主になってきます。

過食や偏食での肥満も考えられます。
最悪のケースですと
総合失調症やパニック障害などです。

自律神経の作用としては副交感神経を働かせることで
「鎮静と緩和」に当たります。
血管を緩めたり、筋肉の緩和などが主な役割になります。

交換神経を働かせるホルモンは「アドレナリン」
主に「興奮と活性」が役割です。
血管の圧力を高め、血液の循環をスムーズにする役割や、筋肉の緊張や瞳孔が開いて光を集めようとします。

ということから
高血圧や肩こり、腰痛、なんかも自律神経系の乱れから
起きやすくなる症状です。

免疫力が落ちるのは常に緊張した状態が続くからですね。
人の緊張状態。つまり集中している時間は長くて15分。
その次に緊張できる時間は90分前後と言われています。

それは交感神経系の作用できる時間も同じです。

筋肉が過緊張で起こるのは痙攣ですね。

この乱れで免疫系にも麻痺が起こります。
それが結果として免疫力の低下ということにつながります。

免疫系の麻痺が起きる症例で有名なのが白血病ですね。
白血球が異常に増加したことで起こる病です。

自律神経系はかなり体の調子に左右します。
というのが伝わればそれでOKです。

脳機能の低下の原因

まず脳内神経伝達物質がノルアドレナリンです。
それが減るということは=脳の機能の低下を意味します。

さらに説明を付け加えるとするなら
脳の前頭葉に「ワーキングメモリ」があります。
この機能は3つ以上のことを記憶しておけません。

自分を偽るという行為は「自己認知を歪める」という行為です。

これに一つのワーキングメモリが割かれるわけですから自ずと残り作業量は2つになってしまいます。

ということは機能が最大で使えないということです。
つまり脳機能の低下。

自己信頼感の低下の原因

言わずもがな、自分を偽る=自分を否定するということです。
自分を信じれなくなるわけですから、自己信頼感は損なわれます。

自己信頼感はメンタル面で重要な役割を担っています。
自己肯定感を高めましょうと言われるようになった昨今。
自己肯定感の要素の一つに自己信頼感があります。


まとめ
以上のことから

「自分を偽ると人生に大きなデメリットを抱える」
ということがわかると思います。

言い換えるなら
「自分に素直な生き方をすることが人生にメリットを与える」
ということになります。

公共の場(仕事などでの現場など)では自分を偽っています。
理性によって常識的な行動を取ることで秩序を保とうとするからです。
つまり感情を制御するわけですね。

そうすることで一人ではできないこともできるようになりますし、
負担も軽減します。

心理学でも社会的手抜きというのがあります。
これは集団に属すると身体的な手抜きを行うというものです。

これは1人の負担を軽減し、全体での能力を少しだけ底上げしていくという心理です。

決して手を抜いているわけではありません笑

これを行うと寿命が伸びて、リスクが減り、そして脳が他の機能を使えるようにするというメリットがあるからです。

1人だと100%の力を使わなくてはならない動作が
2人だと50%で済むわけです。
3人だと約33.4%です。

人類が今70億人になったことで種全体で考えると
1人100%の力で行うことも0.000000014%です。

限りなく小さくてすんでいます。

偽りすぎても上であげた機能が低下します。
偽らなすぎても社会不適合者の烙印を押されます。

TPOを弁えましょうねという素晴らしい結論です。
以上曉羅でした。

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