「動かない」と人は病むという著書を読ませていただきました。

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こんにちは。
メンタルトレーナーの棚橋曉羅です。

閲覧ありがとうございます。


早速ですが
「動かない」と人は病むという著書を読ませていただきました。
というタイトルのように感想などをシェアしたいと思います。

目次
・生活「不活発」が病の元
・歴史背景から
・どうしたらいいのか
・感想

という具合でお伝えします。

生活「不活発」が病の元
どういうことかといえば、
人が病気や怪我などで床に伏せた後、治るまで「安静」にしておくことが返って二次的な病気を起こす原因だと著者の大川弥生さんはおっしゃっています。

最悪のケースは「寝たきり」になってしまう状態で
高齢者の症例をもとに書かれた内容の著書です。

病人だから、怪我人だから、高齢者だから、
安易に「安静にしていればいいだろう」ではむしろ、
免疫力の低下や治療までの時間が長くなり、無気力な状態にまで陥ることもあるということです。

ここでいう「生活」は主に家事などの一般的なものや歩くなどの日常の中で行うような動作も含まれます。

具体的な症例を挙げると
肺炎で入院したAさん(仮名)80歳の男性の方です。
肺炎の治療で入院してすっかり治ったAさんですが自宅に帰宅後、だんだんと弱ってきているというご相談。
事情をお伺いしたところ、病院と同じようにトイレとお風呂以外の時間は主に横になっており、食事や薬の時間には奥さんが面倒をすべて見ているということでした。

「安静にしていた方が治りも良いだろう」という思いで行っていたそうです。

Aさんが日に日に起きるのが辛くなって壁に掴まって歩くようになったり、
ぼーっとすることが多く、見舞いに来てくれた方の名前がなかなか思い出せないということが続き「認知症」ではないかと心配してのご相談です。

日常の生活が不活発になることで起きる病気が「生活不活発病」です。
体の機能や脳の機能が全体的に低下するのがこの病気の特徴です。

歴史的背景
引用
1937年のアメリカの外科開業医のダニエル・J・ライトハウザー博士が面白い経験をしました。

38歳の虫唾炎(盲腸)の手術を受けた男性の患者さんに起きたことです。
当時のアメリカでも虫唾炎の手術後1〜2週間は入院して静かに寝るという「安静第一主義」が普通でした。
しかし、この患者さんは仕事の都合でどうしてもすぐに家に帰りたい、と言い張り、手術がすむとその日のうちに退院してしまったのです。
ところが、経過は以外に良く、抜糸(傷口を縫い合わせた糸を取ること。普通1週間後)の前に仕事を含め、全く普通の生活に戻ることができたのです。
実はライトハウザー博士は以前から「安静第一主義」に密かに疑いを持っていました。
それでこの患者さんの例に勇気付けられて、その後の虫唾炎の患者さんには術後は寝ていないでベッドから離れて歩き、普通の生活をするように指導しました。
その後の経過も良好でさらに対象を拡げ、結局大手術を含めた全ての腹部手術後の患者さんには早期離床・早期歩行を指導するようになりました。

その結果驚くべきものでした。
早期離床・早期歩行した患者さんはそれまで安静第一主義の場合に比べ、体力低下が少なく、食欲も盛んで、なんと手術の傷の治るのまで早かったのです。

という歴史的背景を9章に書かれていました。

つまり、人は動かなくなれば全ての能力が衰えるという話ですね。
そして行動に移せば能力が高まっていくという素晴らしい話でもあります。

現在コロナ禍で外出自粛やテレワークなど、自宅で仕事をする機会が増える傾向にあります。

高齢者だけでなく、若者も同様に室内で遊ぶ機会が増えるようになっています。

インターネットの普及でわざわざ外に行かなくても欲しいものは自宅に届く時代です。

そうした背景があります。

どうしたらいいのか
人は社会に参加することでコミュニケーションをとり、メンタルの安定化ができていました。

現代ではそのコミュニティから「個人」に目が行くようになったことでグループが縮小している傾向です。

自ら積極的に社会へ参加していくことが必要になった時代ともいえます。

日本人はさらにスキンシップを苦手としている人種です。

そのためメンタルの状態が低く、自己肯定感が先進国の中でダントツに低い国です。

著者はまず、
「家の中での歩く頻回を増やす」
「できることを増やす」
「どうしたらいいのか考える」
ということを伝えています。

「頭と体は使わないと鈍る」という言葉が出てくるのでまさにその通りだと思います。

感想
動かないと人は病む
というタイトルのように人は行動しなくなると体的にも脳的にもメンタル的にも低下していくということ。
行動に移すことが大事だというのが胸に刺さる著書です。

生活が充実してくるのとどうしても楽な方へ楽な方へといきがちです。
また歳を重ねるごとに体が衰えるのは仕方のないことかもしれませんが、
鍛えるまではいかなくとも社会生活の充実を目指すことが健康的にも社会的にも良い影響があるということがこの著書からもわかることの一つかもしれません。

以上曉羅でした。

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