【知らない間に許してしまう】

記事
コラム
レモンを揉み揉みした男を許した話

先日、ファミレスでのこと

最近みつけた近所のファミレスがすごく居心地がいい

このお店はWi-Fiが無料で使い放題
さらに各席に電源が用意されているのである(どーん)

僕はノートパソコンで作業をするので
この環境はめちゃありがたい

この環境は鬼舞辻無惨のように冷酷な心さえあれば、ドリンクバーで開店から閉店まで居座れるのである(しないけど)

と、そんな感じでいつものようにファミレスでパソコンぽちぽちしていたのですが

夕方頃、部活帰りの男子高校生2人組がお店に入ってきて、隣の席に座りました。

席も近かったし、声も大きい二人組は、お腹が空いているのかガッツリ系の肉料理を注文してた。


料理を待っている間も食べている間も、ナルトとかワンピースとか漫画の話をしている。漫画の話って楽しいよね。


別に聞き耳立てていたわけじゃないけど
ほーーーーーーんって感じで聞いていた。

そうしたら漫画の話をしてた高校生の片方が、


おもむろに料理の付け合わせのレモンをつかんで、練り消しを作る要領で、力強くレモンを揉み始めたのである。

たぶん手遊び的なやつで
何かしていた方が落ち着くんだろうけど、

この人がレモンをもみもみするたびに1.5m程離れた僕の席にレモンの酸っぱい香りが半端なく飛んでくる。


う〜〜〜ん。。酸っぱい。。。。


喋り声は別にいいんだけど
レモンを揉み揉みされたら
もう集中して作業ができない。

しばらくレモンを揉み揉み遊びをして、男はようやくレモンを皿に置いて、店員に下げてもらったのである。

けど、僕は心が狭いので
皿が下がっても、この微妙な感じのもやもやを抱えていた。

人によってイライラのツボは異なると思うのだけど、僕はその時、見知らぬ男にレモンを揉み揉みされて酸っぱい香りを強制されることにイラッときてたのだ。


一旦切り替えて落ち着こう

そう思ってファミレスを退店しようかと
伝票を手に取り、レジの前に行った。

カバンの中にある財布を取ろうと思って
ごそごそ探していたら


財布がない。。。、、、、


これあれだ。家に忘れてきたやつだ。

あっちゃーーーーーーって思いながら
店員さんの顔をチラッと見ると

可愛い女性の店員がニコニコして
僕の日替わりランチの料金を待っている

言いづれーーーーーーー

なんとか事なきを得たい。

普段あまりチャージしないけど
ICカードの残高でワンチャン会計できるかも・・・

そう思ってICカードでお支払いをお願いする

けど、「残高不足のためお支払いできません」とレジからむなしく電子音声が響く。


(もうだめだ。。)


僕は心の中で白旗をあげて
レジのお姉さんに


「家に財布忘れたんで取ってきてもいいですか」


と笑いながら聞きました


どんな顔するのかなあ。
迷惑がられるかなあ。
と思っていたんだけど


「あ〜。いいですよ〜^^」

と笑顔で答えてくれたのである。


それまで不安モードだったのだけど
心の底からホッとした
店員のお姉さんの笑顔に救われた


それからダッシュで家まで帰って
ダッシュで戻ってお会計を済ませて


ホッとして家まで歩いて帰っている間に
いろいろと考えていた。


レモンを揉み揉みした男子校生と
店員のお姉さんのこと


レモン揉み男にはちょっとムムっとしてたのだけど、お姉さんに財布を忘れたことを許してもらって、いつの間にか男子校生のことなどすっかり忘れていたのである。


それどころか自分の中で許していた。


ささいなことなのだけど、
自分を許してもらうことで
誰かを許してあげることができるのかもしれないなあと思った。

誰かから笑顔をもらったり
許してもらったりすると

誰かに笑顔を向けることができたり
許してあげたりすることができるのかもなあと思ったりした。


気分なんていい方向にも悪い方向にも
簡単に変わるのだから
いい感じにしておきたいものである

このように、僕が店員のお姉さんに優しく許してもらって、全然関係のない男子校生を許せたように

誰かに優しくすると、見知らぬ誰かを救うこともあるかもしれない。

もしそうならいい循環だよね。

でもまた目の前で見知らぬ男に
レモンを揉み揉みされたら
その時は許してあげる自信がない(ᵔᴥᵔ)
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