タイトルの重要性

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今回の話題は映画、しかも邦画です。私はよい邦画を観るのが好きですが、私の「よい」とは「骨太な感じ」です。マイベスト3を上げると(順不同)、①砂の器(1974年)、②日本沈没(1973年)、③皇帝のいない8月(1978年)。みんな70年代と古くてすいません。①は、「映画が原作を超えた」と言われ、野村芳太郎監督の演出が見事です(映画は原作を超えられない、というのが定説でした)。②は、高度経済成長後の不安な時代感に合致している。③は、自衛隊のクーデターを描いた緊迫したストーリーに引き込まれる(あまり一般評価は高くないですが私は好きです)。

この中で②のタイトルが秀逸だと思います。当時私は小学生でしたが、初めて宣伝ポスターを見たときの衝撃を今でも覚えています。「にっぽんちんぼつ」ですよ、みんさん。この半端ない潔さはすごい!以前、NHKEテレの「100分de名著」で小松左京特集をやっていて、そこでもこの日本沈没(タイトル)のインパクトを評価していました。一方①のタイトル(砂の器)は、意味深で社会派推理小説にはピッタリかもしれません。タイトルって大事ですよね。洋画タイトルを和名にする時などは、名前のつけ方が売り上げに直結します。「An Officer and a Gentleman」という洋画タイトルを「愛と青春の旅立ち」(1982年)という日本題にしましたが、当時高校生だった私は「なんてダサいタイトルだ」と驚きました。大ヒットしたのでさらに驚きました・・・。

仕事でもタイトルは大切です。文書の表題が「違うよなあ」と思うことがあるし、メールの題名が下手で開封してもらえない場合もあります。それぞれの目的に応じて工夫が必要ですね。わかりやすさか、インパクトか、ネタばれ回避(意味深)か。タイトルはターゲット(お客様、従業員、得意先等)が最初に接する情報なので、決して軽んじてはいけません。ブランド名のようなものです。商品・サービス開発でも「ネーミング」ほど苦労するものはありません。お客様との接点そのもので、その善し悪しがブランド価値を決めてしまいます。タイトルを大事にしましょう。そして上手に中身に導きましょう。と言う私自身も試行錯誤の連続ですが・・・。さて日本映画。マイベストとして40年以上前のものばかりを取り上げましたが、皆さんにとってのベストは何でしょう?骨太な邦画はいいですね。

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