フローとストック

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ビジネス・マーケティング
コンサルの人がよく「ポイントは3つにしなさい」と言います。印象に残るので3つにするそうですが、私はあまり賛同できません。本当に重要であれば2つでも4つでもよいと思います。例えば「走攻守」などは「攻・守」でもよい気がしますが・・・これはダメですかね。

3つが印象深いのは確かですが、状況によっては2つのほうがわかりやすい場合があります。2軸だと紙に書けるので図示(縦軸・横軸)もしやすい。「単純化しすぎ」かもしれませんが、二次元のほうが人間は圧倒的にイメージしやすいのです。三次元になるととたんにダメですね。そして二項対立はさらにわかりやすい。二項対立は、「陰と陽」、「内と外」、「秩序と混沌」、「抽象と具象」、「分解と合成」、「ハードとソフト」・・・など。

今回は、厳密には二項対立ではありませんが「フローとストック」についてお話します。この言葉、投資等でよく使われます。フローは一定期間の変化、ストックは一時点での結果(量)を表す。損益計算書はフロー、貸借対照表はストック。家計で言えば、「今月の収入と支出」がフローで、「月末に銀行口座にあるお金」がストック。算数の問題としては「風呂に毎分〇〇L蛇口から水が入って、毎分〇〇L排水溝から水が抜ける(フロー)。1分後に風呂には何Lの水が溜まっているか?(ストック)」こんな感じ。この考え方は様々な応用が可能です。例えばデジタルメディアで、TwitterやLINEはフロー型、ホームページやブログはストック型。前者は情報が変化しながらどんどん流れていき、後者は情報が溜まって「現在」を形成します。商売では一見様商売はフロー、人間関係商売はストック。前者は観光地の土産物店やコンビニ、後者は介護事業や学習塾など。比較的短期重視はフローで、長期重視はストックです。

そして重要なのが、フローとストックはつながっていること。フローの結果がストックだったりします。会社で言うと人事考課が当てはまるかもしれません。業績評価がフロー(1年間の成果)で、能力評価がストック(現時点の実力)。そしてこれがつながっている。業績目標達成のための努力が成長につながり、能力が高まります。多くの企業がこの2軸考課を採用しています。業績を貢献に、能力を成長に置き換えることもできる。このフローとストックを意識して、短期長期バランスよく、貢献実感と成長実感を高めていきたいですね。

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