カッツのモデルとコンセプチュアルスキル

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コラム
こんにちは。ノブです。
今回は現役人事×キャリアコンサルタントらしい話を。
いつものブログとは雰囲気違います。ごめんなさい。。。

最近研修の企画や設計などを行うことがあって、その時に説明しているのが「カッツのモデル」といわれるものです。
今回はこの話に触れたいと思います。

さて、カッツのモデルってなあに? という話ですが、組織の管理者に必要な能力を3つに分けて、管理者の役職ごとに、どの能力をどの程度身につけておきたいかを階層別にしたものです。
簡単にこの解説を。
モデル.jpg

【3つの階層】
・トップマネジメント
最高経営責任者(CEO)、会長、社長、副社長などの経営層といわれる階層がここにあたります。会社の経営方針や戦略決定にかかわる立場になるため、現場で具体的な指示を与えることはまずない立場です。

・ミドルマネジメント
部長、課長などといった管理職がここにあたります。トップマネジメントが決定した方針や戦略を理解し、下の階層に伝え、業務が円滑に進むように促す役割にあたります。

・ロワーマネジメント
係長やリーダーといった、現場で監督を行う立場がここにあたります。ミドルマネジメント層からの指示を受けて、現場で活動を行う役割で、指示された業務を確実に実行できるかが求められる立場にあたります。

【3つの能力】
・コンセプチュアルスキル
「概念化能力」とも言われ、物事の本質を見極め、判断をすることが求められる能力です。目の前の出来事を公平に分析し、正解を見つけ出す能力とも言われています。

・ヒューマンスキル
良好な人間関係を築き、それを保つことができる能力です。
社内の上司・部下だけでなく、取引先や顧客との関係づくりでもこのスキルが求められます。

・テクニカルスキル
日々の業務を確実に実行するために必要な能力を指します。
販売の方であれば接遇やトラブル対応、事務系であればパソコンや電話応対、営業であればプレゼン、商品や業界知識、エンジニアであれば技術知識や操作のスキルなどになるでしょう。


最近、コンセプチュアルスキルというのが話題に上がっていて、さてこれって研修でできるのかなー、と考えたとき、まずはこのスキルが何によってもたらされるのかな、と考えました。
コンセプチュアルスキルの要素は、
・ロジカルシンキング(論理的思考)
出来事の結果と原因を分析し、つながりをとらえて物事を理解する思考法

・クリティカルシンキング(批判的思考)
日常や無意識の行動や思考を意識化し、客観的に見直す思考法

・ラテラルシンキング(水平思考)
常識にとらわれない自由な考え・アイデアを生み出す思考法
があると思います。

あとは、
・柔軟性
・受容性
・探求心
・応用力
・洞察力
・先見性
・俯瞰力
・知的好奇心 などなど・・・
もあるんじゃないかと。

研修ってどうしてもテクニカルスキルがメインになりがちですが、ヒューマンスキルやコンセプチュアルスキルも大事な要素だと考えています。

また、階層によって求めるスキルも異なるので、それぞれの階層向けに研修を考える場合にも使えるモデルだと思います。

話を広げれば、人材育成や評価制度なんかにもこのモデルの考えは有効かもしれません。

皆さんがいる会社で行っている研修も、意外とこのモデルを意識していたりするかもしれないので、人事の方と話す機会があれば「カッツのモデルってご存知?」って聞いていただけると面白いと思います。
反応があればその方は優秀な人事担当者ですよ、きっと。。。
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