日経平均は冴えない展開！！ トヨタの急騰でＴＯＰＩＸは小幅高！ 日々是相場－夕刊－

日々是相場　－夕刊－　　　2020年12月11日（金）

日経平均　　　26,652.52 円　▼ 103.72 円

≪東証一部≫

売買高　　　　12億8,218万株

売買代金　　2兆8820億1800万円

値上り銘柄数　1,396 銘柄

値下り銘柄数　696 銘柄

騰落レシオ（25日）　111.12 % ▼ 1.15 %

為替　１ドル＝104.00 円

☆　市況概況　☆

週末の手仕舞い売りに押されて冴えない展開

　米国株はまちまちとなり、今朝は先物・オプションＳＱ（特別清算指数）算出に絡む売り買いも含んでの寄り付きとなったが、昨日の終値を若干下回った水準で寄り付き、すぐに上値を試す動きとなった。ただ、26,800円を付けると今度は週末ということでの手仕舞い売りも嵩んで、下値を試すように一気に売られる展開となった。それでも逆に26,500円を意識すると買戻しも入るという展開で冴えないながらも下げ渋り指数は小動きとなった。

　昼の時間帯も特に動きはなかったが、手仕舞い売りも多く、後場は売り物がちで始まり、戻りを試すも戻りは鈍く冴えない展開となった。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中での週末ということで「ＧｏＴｏキャンペーン」の見直しなども取りざたされて総じて冴えない展開が続いた。空売りが積み上がっている銘柄には買戻しも入り指数も下げ渋る場面もあったが、さすがに最後は手仕舞い売りも嵩んで冴えない展開だったが、ＴＯＰＩＸは小幅高となった。

　小型銘柄も持高調整の売り買いが中心でまちまちだった。東証マザーズ指数大幅高、日経ジャスダック平均は小幅高となったが、二部株指数は軟調だった。先物はまとまった売り買いが散発的に見られたものの、積極的な売り買いは見られず、ヘッジ売りなどが出て指数を下押す場面もあったが、大きく方向感を出すようなことはなかった。

　昨日はソフトバンクＧ（9984）に振り回されたが早くも手仕舞い売りに押される展開となった。空売り次第という感じだが、買われていたものが売られ、売られていたものが買われるという感じで相場全体としても方向感に乏しい展開となった。ここからは持ち高調整の売りに押されて冴えない展開が続くのではないかと思う。

☆　テクニカル分析　☆

日経平均

高値圏の保ち合いだが、今度は保ち合いの下値を試す動きになっている。移動平均からの乖離もまだ大きいので少なくとも上値は重いのだろう。

☆　あれやこれやと一言　☆

昨日はソフトバンクＧに振り回された感じだが、やはりＳＱがらみの動きだったわけで、ＳＱが終わるとお役御免ということで手仕舞い売りに押される展開となった。買われすぎ銘柄全般に手仕舞い売りに押されるものが多くかろうじて空売りが積み上がっている銘柄が下げ渋っているということなのだろう。

引き続き年末の持高調整の売り買いが中心となってくるものと思う。積極的に買い上がるにはやはり、新型コロナウイルスの感染拡大が止まる必要があるだろう。新型コロナウイルスの影響が少ないといっても、経済活動自体が落ち込んでくれば、「コロナ後」を見込んで買われて過ぎていたものは修正安となるだろう。

また、今年の相場の特徴でもあるし、相場上昇時によくみられることであるが、日経平均に影響の大きな銘柄、数銘柄の上昇で日経平均が押しあげられるということがある。1980年代バブル時も全く同じ状況であり、日経平均の史上最高値を付けたときに高値を付けた銘柄はいわゆる「品薄株」というものであった。

今回の大きな上昇もそうしたほんの一握りの銘柄で指数を押し上げただけという相場なので、日経平均が調整となるかどうかもそうした銘柄次第ということになる。そして、ここまで日経平均を押し上げてきた銘柄のいくつかに上値の重さを嫌気するような動きも出てきており、大きく下がることはなくても上値の重い展開は続くということだと思う。