今週の相場見通し 米大統領選挙で波乱も？ 引き続き日経平均ＶＩには気を付けろ！！

☆　株式相場展望　－週報－　☆　　2020/11/1（日）

☆　来週の相場見通し 

☆　米国市場 

　先週の米国市場は好調な決算発表も見られたが、買われすぎている銘柄も多く、好材料出尽くしとばかりに売られるものが多くなった。芳しくない決算発表などが取りざたされて大きく売られるものも見られ、ダウ平均やナスダック指数など大幅安となった。米大統領選挙の混乱や新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないことなどが嫌気されて売り急ぐような場面もあり、リスク回避のような動きとなった。

　今週の米国市場は米大統領選挙次第ということになるが、特にトランプ大統領でもバイデン氏でもどちらでもすんなりと決まれば好感されて買戻しなどから相場も反発となることもありそうだ。投票をめぐっての混乱などがあれば、売り急ぐことになるのだろう。それでなくても新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないなかで買えない状況が続いており、ちょっとした材料で買われすぎていた銘柄から売られるということになるだろう。主要な経済指標が好調となると今度は金融緩和の見直しなどが取りざたされることもあり、いずれにしても波乱は避けらないと思う。

　今週は月曜日にからサマータイムが終わり、ＩＳＭ（米サプライマネジメント協会）製造業景況感指数や建設支出が発表される。火曜日は製造業受注、水曜日はＡＤＰ全米雇用リポートや貿易収支、ＩＳＭ非製造業景況感指数が発表になる。木曜日は労働生産性や新規失業保険申請件数が発表され、金曜日未明にはＦＯＭＣ（公開市場委員会）の結果発表があり、夜には雇用統計や卸売売上高・在庫が発表される。

☆　日本市場

　先週の日本市場は米国株が大きく下落するなかでも買われすぎ銘柄が買戻しを急ぐ動きで買われるなど下げ渋りとなった。ただ、決算発表に反応して買われても長続きせず、逆に材料出尽くしとして売られる銘柄なども目だち冴えない展開となった。週末には米国株がは反発するなかで手仕舞い売りも嵩んで大きな下落となり、節目とみられる23,500円どころか、一気に23,000円を割り込んで一週間の取引を終えた。米国株の混乱が嫌気されていることや日本でも新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないこと、そして買戻し一巡から売られるものなども多く、指数を下押す要因となった。

　今週は先週の反動が期待されるところだが、まだまだ決算発表に反応することが多くなりそうだ。ただ、好決算を織り込んでいるものとして売られる銘柄も多く、特に買われすぎ銘柄の調整は見られると思う。積極的に買い上がるような材料もなく、芳しくない決算と思われて、大きく売られていた銘柄などは決算発表をきっかけに買い直されるものも出てくるのだろう。引き続き決算発表に反応しながら徐々に出尽くしとなって、買われて過ぎている銘柄は売られることになりそうだ。

　想定された通り、ここまで相場をけん引してきた銘柄に徐々に上値の重さがみられている。買戻しが主体での上昇ということだっただけに、決算発表での持ち高調整で買戻し一巡となると買い手不在という状況だろう。新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないなかでどこまで影響があるのかということが問題になりそうで、「ＧｏＴｏキャンペーンの効果などが取りざたされるということもありそうだ。それでも売られすぎた銘柄は底堅さがみられるものも多く、芳しくない決算を発表しても引き続き売られすぎ銘柄は注目だ。

　今週は月曜日に新車販売台数や軽自動車販売台数が発表され、火曜日は文化の日で休日、市場は休場となる。水曜日はマネタリーベースの発表があり、金曜日は家計調査や毎月勤労統計が発表される。

☆　一目均衡表　テクニカル分析

・ＮＹダウ

　75日移動平均線や雲を下回り「売り時代」となった。いわゆる「三役逆転」なので、冴えない展開が続きそうだ。週初に堅調となると遅行スパンがローソク足と「底-底一致」の形で上値は重いながらも戻りを試す動きもありそうだ。

　予想レンジ　　26,000ドル～27,500ドル

・ナスダック指数

　移動平均線や雲を割り込み調整感が強まってきた。遅行スパンがローソク足にかろうじてサポートされており、週初に堅調となれば、戻りも期待できそうだが、逆に週も軟調となると「三役逆転」となり、当面調整が続くということになりそうだ。

　予想レンジ　　10,200ｐｔ～11,200ｐｔ

・日経平均

　75日移動平均線を下回って調整感が強まっているが、上値の重さを確認しては下値を試す動きが続きそうだ。ＲＳＩやストキャスティックスもまだ下値余地もあり、雲の下限（先行スパン２）で下げ止まるかどうかということなのだろう。

　予想レンジ　　22,500円～23,500円

・日経ジャスダック平均 

雲や７５日移動平均線のサポートを確認する展開となりそうだ。それでも、ＲＳＩやストキャスティックスはまだ下値余地もあるので、冴えない展開が続くと思われる。

　予想レンジ　　3,480円～3,580円

・ドル円

　下値模索が続いている。ストキャスティックスは底値圏にあるが、ＲＳＩはまだ下値余地もあり、まだまだ下値模索が続きそうだ。

　予想レンジ　　104.0円～105.2円