ユニコーンよりゼブラ(企業)が羽ばたく時代が来る?

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こんにちは! エグゼクティブコーチ・経営コンサルタントのJunです。
 最近コンサルティングにて、起業するので経営理念の相談に乗ってほしいというご相談をたくさんいただいております。
 お話を聞くと、”個人が自分の得意をビジネスにしたい”という相談から、”チームで他の人が活躍できる社会を作りたい!”という若者の社会起業家の集まりのような方々からお声がけいただく事が増えてきました。

  若者が数人で集まり、世の中の人の役に立ちたい!という話が本音できる人のあつまりがこのようなコロナのコミュニケーションを取ることが難しい時代にできている事のすばらしさをまず感じます。飲み屋で上司の悪口言っているより、すごく建設的ですよね!

  良い製品やサービスを提供し、資金調達をガンガン行い、事業拡大を目指すユニコーンに比べ、日の光をあたることが無かった人々が活躍できる場を提供し、みんなハッピーにすることを目的にしている、いわゆるゼブラ企業を目指す人が増えていることに、明るい未来を感じます。

 若者が数人集まり、みんなが活躍できる場を話し合う。繰り返しですが、素敵ですよね! SDGsの”誰ひとりとり取り残さない”という方針にも合致し、少しでもそのような起業が増えて人々が活躍できる場を提供してもらいたいと心より思います。
また、そのサポートができる事を心より嬉しく思います。

 サポートの時に気を付けていることが二つあります。1つは、収益を上げるプランです。NPOを失敗した経験がある私ですが、NPOは、株主配当と税金の納付が無いだけで、企業として利益を出さなければならないのは同じです。

 だからと言って、片手間でお客様を喜ばせる事ができるほど、ビジネスは簡単ではありません。窮地に追い込まれて、考えて考えさせられて洗礼をたくさん受けたうえでもお客様に選ばれる商品(サービス)・品質・付加価値を提供できないとビジネスは成り立ちません。

 もう一つは、創業グループメンバーのそれぞれの思いです。たとえば、アプリやIT上のネットワークをつかって、サービスを提供したいという案は共通していても、経営理念による実現したい社会、提供できる価値、そして長期経営方針ぐらいは合意していないと、それぞれが決断をする度にいちいち話し合う必要が出てしまいます。

 そのためには、まず現在のメンバーのそれぞれが考える自分の将来像について語り合います。みんなで成し遂げたいこと、作り上げたいことについて、また、お互いができることについてそれぞれを理解し認め、齟齬が無いかを語り合い、作り上げたい社会のストーリーを考えなければなりません。

 また、そのメンバーにおけるSWOT分析、事業のマーケティング5Pぐらいまでは落とし込んで、お互いの本音を理解したうえで共同の経営理念、それを実行するための中長期計画を作り上げます。

 最近の傾向としては、若い彼らは違う世界の人たちとは話をする価値は無いと考えています。村社会を作り出そうとしています。同じ志や問題を抱える人とつながりたい、助け合いたいと考えています。但し、日本全国や世界中とつながりたいという気持ちを大きく持っています。

 また、必ずしも利益を重視しているわけではありません。自分たちが理想とする世界を作り出したいという強い思いがありますが、競争は望んではいません。お客様の成功を望んでいます。

 競争を望まないというのはある意味負け犬的との考え方もありますが、一方ランチェスター戦略の、”戦わずして勝つ”とも考えられます。共存を目指すことにより、同じパイを奪い合うのではなく、お客様の成功を共に作り上げていこうという考えです。

  資金調達をガンガン行い競争に勝ち残り、買収を重ね巨大化を目指すユニコーン企業ですが、ゼブラ企業に対してはもしかすると投資先を探しているESG投資家やファンドが投資をし、自然にお金が集まり、結果的にゼブラ企業が羽ばたき始めるのではないかと考えます。

 SDGsの認識の増大、 ESG投資の増大により、世界は部分最適より、全体最適を目指すようになってきていると思います。 America 1st, 都民 1stというエゴな発言は終息し、イギリスのような自国だけ重視という方向は、もう難しくなってくるのではないでしょうか。

 なぜなら、地球全体がハッピーになってほしいという、皆がどこかに持っている真なるものが、心の底にあるからです。

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