新人教育トレーナー研修051 マズローの五段階欲求説2

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ビジネス・マーケティング
仕事の中で置き換えてみましょう。それぞれの欲求が満たされていない状態を考えると分かりやすいと思います。

生理的欲求が満たさてない例としては睡眠時間を奪われるほどのブラック労働があります。この状態では危険で不衛生な場所でも寝ることが最優先の欲求となります。仕事どころではありませんね。

安全欲求が満たされない例としてはハラスメントや設備的な危険性のある職場があります。心身の危険がある組織に帰属意識は芽生えません。

社会的欲求が満たされない例としては人間関係が希薄だったりうまくいっていない職場があります。このような職場ではその中で自分を評価してもらおうという気持ちは起きにくいですね。

承認欲求が満たされない例としては評価がフェアでなく、賃金が連動しない職場があります。そのような職場で自分の力を発揮しても無力感が募るばかりです。

生理的欲求が満たされない職場はさすがにほとんど無くなってきましたが、安全欲求が満たされていない職場はまだまだ多く存在します。そんな企業が成長するわけがありません。

自己実現欲求を満たすステージに居る人が多ければ多いほど、企業のイノベーションが進みやすくなります。組織が成長し、あるいは変革を進めるためにはここを一定割合以上に増やす必要があります。

人を育てるのがトレーナーの仕事です。そのために一つ一つ欲求の段階を満たしていくように考えていかなければなりません。全員が自己実現欲求を満たすことは現実的に非常に困難です。トレーナーがまずやるべきことは社会的欲求です。「会社への帰属意識」とか「愛社精神」という言葉を使うと「社畜になれ」という意味合いに捉える人もいるかもしれません。でも私達はそのようなことは意味しません。社会的欲求を満たすことで初めて承認欲求、自己実現へとステップアップするわけですから、まずは一緒に働く仲間としての帰属意識を持ってもらうことが人の成長には不可欠なのです。反対に帰属意識の無い人間は組織の足を引っ張り、全体の利益を脅かします。そういう存在を作ってはいけません。

この社会的欲求は組織における人づくりの重要ポイントと捉えましょう。特にミレニアル世代ともなれば、生まれた時から生理的欲求と安全欲求が満たされ、仮にリアルでの人間関係に問題があってもSNSの世界で無限の所属と承認を簡単に得ています。現実の仕事で同じようにいかないと折れやすいということもよくある話です。何しろ、私生活のコンフォートゾーンと職場のストレッチゾーンの温度差が大きすぎると職場で折れてしまうのです。


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