何事もならぬといふはなきものをならぬといふはなさぬなりけり(後編)

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ビジネス・マーケティング
『何事もならぬといふはなきものをならぬといふはなさぬなりけり。』(吉田松陰)
(意訳)何事もできないということはない。できないというのは“やらない”ことなのだ。

(昨日の続きです)
既にできることの心の領域であるコンフォートゾーンに留まる人は成長を拒絶している状態です。成長しないのであれば稼ぎが上がる道理もありません。安月給に甘んじることを選択しているのは他でもない自分自身なのに、他人や会社へのも不平不満は言う姿は哀れです。

しかし世の中はこの哀れな人で成り立っているのもまた真実なのです。何かを学んでもそれを実行できる人は10人に1人と言われます。9人はコンフォートゾーンに留まるのです。そして集団全体のうち20%の人が、総生産の80%を作り出すというパレートの法則も良く知られます。コンフォートゾーンから出られるひとは間違いなく利益を生み出す20%の中に入る人ということです。従って、企業はこの人材にはしっかりと投資をする必要があります。

一方で大半を占める普通の人に対しては、投資よりもケアが必要という考え方もあります。コンフォートゾーンに留まりたい人にとっては、教育などの投資は迷惑でしかないことがあります。むしろ、投資よりもケア。存在の承認欲求が満たされるだけの最低限の昇給や評価、あるいは福利厚生の充実などの方がより高い価値となり得ます。人材育成にはこのような濃淡も考慮すべきであると私は考えています。


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