【新連載】タロットカードストーリーズ◆0 THE FOOL

記事
小説
こんにちは。
はじめましての方は、はじめまして。
一条音羽です。

かわいらしいタロットカードを入手したため、
そのカードデッキを使って
「タロットカードストーリー」を
組み立ててみたいと思います。

初回は、ジョーカーにもあたる大アルカナの0番
「THE FOOL」。
彼がこれから出会うのは、
残りの大アルカナカードと小アルカナカードの
青年たち。

それでは、開幕です!

Major 0.png

はじめまして、僕は「アブソリュートゼロ」。
タロットでは大アルカナの始まりにして終わりの
「愚者」。

無鉄砲だとか、考えなしとか言われることも
あるけれど、
一歩踏み出さなければ何も変わらない。

あれ、気づかれちゃったかな。
家を出る時に、靴を履き間違えて
しまったんだ。
右足にピンクのブーツ。
左足にブルーのブーツ。

でもいいじゃないか。
履き心地は変わらないし、
そういうファッションだと思えば。

出発の日にふさわしく、
空にはキラキラの太陽。
荷物はバッグ一個に収めて、
何か必要なら途中で補充すれば
いいかなって。

顔を上げて歩き出そう。
え? 一歩先は崖?
それがどうしたのさ。
目に見えるものだけが正しいわけじゃない。
行きたいと思う方向へ行けばいい。

そんな純粋な思いを忘れないように
白いバラを持って出てきた。
トゲ?
そんなものはないよ。
白いバラは、
とても素直で美しい花だ。

そうそう。
お供として、
ずっと一緒に育った犬と一緒に
旅に出ることにした。
名前は「フール」。
危なっかしいところもあるけれど、
僕の相棒さ。

君は、僕の冒険の旅を見てみたいと
思うかい?
すべてはタイミングさ。
この冒険がどういうものになるのか、
僕にもそれはわからない。

わからないからこそ、
楽しいじゃないか。

一歩踏み出すもよし。
立ち止まるのもよし。
方向転換してもいいね。
可能性はいつだって無限さ。

僕は僕が思い立ったこの時を
冒険の始まりとした。
君がまだ旅に出たくないと思えば、
チャンスを待てばいい。

好奇心があるなら、ついておいでよ。
僕が感じている開放感!
君にもあるかもしれないね。
未知の世界は、どんなものだろう。
それを思うと、
ワクワクしてたまらない。

じっとしてなんていられないのさ。

最初に出会うのは、どんな人だろう。
ほら、ドキドキワクワクしてこないかい?
どんな人でも、
僕にとって初めての友人になれたらいいな。

僕的には君も友人になってくれたら
嬉しいんだけど、
友人になってもらうなら
僕のことを知ってもらう必要があるよね。

だから、僕の冒険を一緒に楽しんでほしい。

っていうのが本音。
もし良ければ、付いてきてね。

アブソリュートゼロ
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す