重さのある「ありがとう」を伝える

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年初の震災には心を痛めていますが、支援の輪についての情報に触れるたびに人の親切を大切にしたい、また私も微力ながら支援の循環に参加するひとりでありたいと思っています。今回はその「気持ちの循環」のお話です。

ところで、みなさんは日々何回くらい「ありがとう」を言っていますか?

きっと「1度は言っているよー」という方が大半ではないかと思うくらい、身近な方や、お取引で関わる方は優しく、親切な方が多くて有難いです。

しかし、「ありがとう」と言っているわりに、「伝わっているのかな?」と悲しくなる経験、ありませんか? 
私は、結構な頻度でありました。。。

そこで、最近学んだ手法、NVC(共感コミュニケーション)を使って、よりしっかりと伝わる感謝の方法を記事にしたいと思います。
特にこれから年度末で環境が変わる方、卒業などで感謝を伝えたい方、そしてバレンタインデー&ホワイトデーで一言添えたい方のお役に立てればうれしいです。

感謝がきちんと伝わるメリット

私個人の話で恐縮ですが、「ありがとう」と言ったはずがうまく伝わっていなかったり、さっと流されちゃったりすることが、小さな傷になることもあります。今思えば、「受け入れてもらいたい」という気持ちが強かったようです。

そのため、うまく感謝が伝えられると、自分が安心します。ストレスが減るといえば、メリットとして分かりやすいでしょうか。
うまくいかなかったときの「感謝をもう一度伝えねば!」と気持ちを持ち越さずに済むという利点もあります。
相手もきっと、有用性や貢献のニーズが満たされて、喜んでくれるはず。

その他にも、うまく伝わると人間関係が改善されたり、今までよりも自己尊重できたり、といったメリットもあります。

そのためには、
きちんと目を見て話しましょう、とか
何度も大げさに伝えましょうという「動作」‥‥じゃなくって!
伝える内容にちょっとしたコツがあったんですよね。

お恥ずかしいことにNVC(下のリンク参照↓)という共感コミュニケーションを学ぶまでは、「ありがとう」は声音や表情など、自分の表現力次第だと思ってました‥‥。


感激を顔芸で表現するにも限界があり(笑)、特にすなおな未就学児の息子の前ではその強弱を伝えるのも難しく思っていました。

それも、そのはず。
感謝は音楽のように強弱で表現するものではないですよね。だからといって、くどくどと、理由を説明するのもスマートじゃないし、かえって伝えたい感謝から遠ざかる気も‥‥。
そして、伝える時間を取れないタイミングも意外に多いですよね。

じゃあ、どうすれば??
答えは、自分の心のなかにあったんです。


ありがとう、に添える言葉は?

では、本題にまいりましょう。
分かりやすく、ちょうどバレンタインも近いのでチョコをもらったとしましょうか。そのお礼を伝えます。

1)ふつうバージョン
今年も美味しいチョコ、贈ってくれてありがとう。大事にいただきます!

2)「重さのある感謝」バージョン
あなたが毎年贈ってくれるチョコレートはとても安らぐ香りで、そのチョコを楽しむ時間は私の「落ち着きたい」気持ちを満たしてくれます。
いつも豆の種類を選んでくれて、“味の冒険を楽しんでほしい”という思いやりも感じます。忙しいなか、いつも応援をありがとう。

まず、長さが違うじゃないか! とツッコミが入りそうですが、省略できないんですよね。
2)の太字をご注目いただくと、もらった人の気持ちがにじんでいるのが分かりますか?
もらった人は太字の順番通り、
「安らぎ」「落ち着き」「楽しみ」「思いやり」「応援・サポート」
というニーズがあるんです。
それらを満たしてくれたギフトをありがとう、と伝えています。

事実 + 満たされたニーズ + お礼
で、最強に重たいお礼(存在感のある感謝)をプレゼントできます。

おまけのメリットとしては、自分の美しいニーズに向き合って、つながることができるので、お礼する側にも、その方とのつながりにさらなる喜びが生まれると思います。

NVCセッションでの学びの場では、4名から対面で「感謝のシャワー」を言葉で浴びせてもらう経験をしました。それはもう、お腹があたたかくなるような、ずしんと自分の存在をより感じられるような、不思議な体験でした。
今回は「重い」と表現しましたが、いろいろな感じ方があると思います。

つながりの質が変わると、発言内容もお互いが笑顔になる方向に変わってくるな、というのが最近の実感です。

応用編 ーーもっと気楽に使えますように

先ほどの例はお伝えするために、ニーズをたくさん盛り込んでしまいましたが実際に使う場面ではじっくりお伝えする時間を作るのが難しいかもしれませんね。そこで、短めの例文を用意してみました。下線が自分のニーズとなる部分です。
忙しいと、とっさに言葉を尽くすのは難しいとお感じになるかもしれませんが、一つだけでも自分を満たしてくれたことに思いをはせて、その実感を正直に込めてお伝えするとより感謝が伝わります。

・遊園地に誘ってくれて、ワクワクして遊びたい気持ちを満たしてくれてありがとう。
・協力してほしいという気持ちを感じてくれて、文書作成のサポートをありがとう。
・整理してくれたおかげで、きれいに身軽に過ごしたい、という気持ちが満たされました、すごくうれしいから今度は私がやってみるね。
どんなシチュエーションで言えるか準備したり、贈り物を渡すときのメッセージカードに込めたりできると良いですね。


ご自身の気持ちをピックアップして使えるように「ニーズの一覧(左半分)」も次の画像に用意しました。

拡大できないのが残念ですが、NVCジャパン・ネットワークさまのサイト(URLは画像内にあります)より、PDFの無料ダウンロードも可能です。
また、書かれているニーズも一例ですのでフレキシブルに考えて大丈夫です。

needs.png


眺めてみて、ご自身のなかにどんな気持ちがあるのか観察するのも有意義なプロセスかと思います。

自分が求めていることが何だったのか、とわかると気持ちが落ち着いてくるかなぁと思います。私の2024年の計画は、まだできていないのですが、自分の大切にしている部分(ニーズ)とつながって目標を考えたいなと思っております。

寒さ厳しい季節ですが、どうか皆様お元気に、冬を乗り越えましょう!













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