技術者の英語について

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よく言われる、プログラマーにとって英語能力は必要か論について考えてみました。

このことについて話す前に僕自身について少し話すと、英語はものすごい(人一倍)好きな人です。
大学の専攻は英語でしたし、留学も短期も含めると2回行っていたり、エンジニアになる前のキャリアは英語通訳を志していました。
英語を好きな理由はすごくシンプルで、「カッコいいから」という言葉で片づけられてしまうのですが、日本だけに留まって仕事をするより世界を相手に仕事する方がカッコいいし楽しいという、幼児心からです。

本題の技術者に英語は必要かどうか論についてなんですが
結論から言うと「技術者に英語はあると良い」という認識です。
なんですが、実はこの記事の本質はそこではないのです。

この投稿では、焦点を必要性ではなく、「学ぶタイミング」に当てて、考えをつらつらと書き連ねていこうと思います。

僕はエンジニアを目指し始めたころからずっと考えていることがあります。
僕の回りにも英語を学ぶ姿勢が高いエンジニアの人は多いです。
僕もその1人ではあるのですが、僕と彼らの違いは何かと考えた時、明確に異なることがありました。

技術と英語のどちらを先に学び始めているか

これです。
僕は冒頭でも書いたように英語を先に学んだ人になります。
浪人時代から始まり、学生時代と働いてきた会社も2社目まで通訳などの関係やグローバル国籍の多い会社だったので外国人と働く機会が多かったので英語での学習が先に来ています。
その過程で仕事の幅やキャリア形成のためにエンジニアになった節があります。
技術が後発で来てる訳ですね。

しかし、僕の回りで学んでいる人の英語を学ぶ人は、当然ですが仕事ではほぼ英語を使うことがないし、そもそも英語で仕事を行うという思考がない状態からエンジニアとしてのキャリアを歩んでいるので英語を後発的に学んでいます。
僕も含め、エンジニアの中には、大学から情報系でエンジニアリングを学んでいなかったという人も多いですが、それでも学生時代に英語をやっていたという人は極僅かな気がします。

日本では、学校では英語という科目を文系科目としてみなすことで、理系の人は潜在的に苦手という意識が植え付けられているので、英語に対して壁ができてしまっているのも一つの理由なのかもしれません。

さて、このどっちが先か問題にかこつけて考えていたこととして
僕自身の考えは、「英語を先に学ぶ方が良い」と考えていました。
しかし、多くの技術者の人は「技術を先に学んだ方が良い」という意見を複数聞きました。
この、「先に学ぶ」という言葉はつまり、社会人になる前の学生時代を通して英語を学んでいた方がいいかというところに定義を置いています。

では、この認識の違いはどういうことなのでしょう。

英語を先に学んだ方が良いという自分の考え
これは日本に住んでいて、日本で働くことを前提とすることを考慮して言っている点もあるのですが
日本で英語を学ぶのはかなり大変です。

英語話者は少ないし、英語ができなくても生活できてしまいます。
移民もそこまで進んでいる訳ではなかったり、いてもアジア圏の移民が多いので英語母語話者という訳ではないため、より英語を使うケースが少ないです。
日本で英語を学ぶにはそれなりのコストがかかるという点でハードルが上がっているという点があります。

そして、一番問題なのは日本だと社会人になってからの学習に割く時間が取りにくいという点があります。
英語を学べと言われて、ゴールが見える人はほぼいないと思います。僕もどこがゴールかと言われても分からないと答えます。
どこまでやればゴールなのかなど誰も分からない中でスタートしたとして、それは社会人という時間のない中で、自分が納得するフェーズまで達成できるまでモチベーションを保つのは、暗闇の中を走るようなもので、気が狂うような所業になります。
学生時代はほぼ毎日最低6時間は英語の訓練を約6年間行ってきた自分でも、全然納得できるレベルでもなければ、スキル的にもまだまだ英語は鍛える必要があると思っているのに、社会人の毎日できて2、3時間を土日も含めて毎日継続するのは独身だとしても結構厳しいというか、ほぼ不可能です。続いても半年~1年で心が折れます。なぜなら、実践する場が少ないから。

僕は先ほども言ったようにカッコいいからというモチベーションだけで6年間勉強してきました。
しかし通常、日本人は「カッコいい」という感情を英語に抱くこと自体珍しいので別のモチベーションを引っ張ってくる必要がありますよね。
それこそ、仕事に活かす、年収を増やす、などの金銭的な影響が強いからやるというのが社会人だと多いのではないでしょうか。

じゃ、英語を必要とされる仕事をするにはどれくらいのスキルが必要なのかと言われると、それも仕事内容にもよるので結構曖昧になってきます。
エンジニアは曖昧な表現を嫌う傾向があるのに、英語学習にはこの曖昧な要素が多すぎるのです。

端的に言って、地獄ですよね。
ストレスフル以外の何者でもないです。
だからこそ、時間のある学生時代にある程度基礎から応用に入るまでのレベルをやっておくべきだと思っています。

技術こそ、それこそ仕事の中で学ぶことも多いし、一つできることがあればそこから派生させて学んでいけるし実用的に実践で活かすことができるのです。
僕は、少なくとも最初はHTMLとCSSを学んでバックエンド構築やDB構築、Next.jsやGCPなどのクラウドへと領域を広げていけています。

これらの技術のステップを英語に置き換えた時、どう捉えることができるでしょうか?

「単語100個」覚えたので、コミュニケーションがスムーズになって、この仕事ができるようになった!

とは、ならないですよね。

英語を使うには総合的に、「単語」「熟語」「構文」「文法」「リスニング」「ライティング」「リーディング」「文化」などをバランスよく学んだ上で、自分で組み立てたり、口をついて出すということをスムーズにできるような「訓練」が必要になります。
それができて始めて、最低ラインの英語での仕事が叶うスタートラインに立てる訳です。
正直、仕事しながらでは、このハードルを越えるにはある程度の英語のベースがないと厳しいと捉えています。

故に僕は英語を学生時代にやっておいて良かったと思うことも多いですし、割と再現性の高い話だとも思っています。

もちろん、人によって必要な英語のスキルが異なるので、僕みたいに毎日6~10時間英語に向き合う生活を学生時代に送れというつもりはないです。
技術も学生のうちから学んでおきたいという人は、3時間英語、3時間技術としてもいいかもしれません。
そうだとしても、やはり1日6時間の学習時間を確保するのは社会人には厳しいので、学生時代に積んでおく方が良いでしょう。

僕は、英語専攻だったのもあり大学の授業も英語だったので必然的に6時間とかの学習時間になっていきますが、普通の人は学部の授業や勉強もあると思うので、ある程度の調整が必ず必要になるとは思います。

回りの人は、技術を先に学んだ方が良いという人が多いのでなかなか理解が得られないのですが、僕は今も昔もこの考えは変わらず持っています。

以上になりますが、英語の学習に必要性を感じている方はどう考えますでしょうか?

こちらでも英語学習の促進をやっているので、ご覧いただけると嬉しいです!

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