うつ病患者の世界 <後編>

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コラム
風邪をひいたときの発熱のけん怠感は、うつ症状のそれと非常に似ています。
重いうつ病のときに風邪をひくと、のどの痛みなど風邪特有の症状がなければなかなか氣がつきません。
「熱っぽいかも知れない。」と思い、体温計で測るとすでに38℃台になっていました。(^-^;
でも、特別しんどくはなかったのです。それは普段からけん怠感が強いから、微熱程度のだるさは至極当たり前のものでした。それが重いうつ症状に悩まされている頃の感覚です。

もうひとつ付け加えてお話しさせてください。
強いけん怠感があるから、働くことも難しかったのですけれど。けん怠感は体温のように、客観的には認識できません。
だから、「怠けている」と周りの人から誤解されてしまったり、自分自身を疑ってしまったり、さらなる苦しみに陥りやすいと思います。

もう一度想像してみてください。
あなたは熱を出している最中に、お仕事でも趣味でも意欲的に取り掛かろうとしますか?
眠さやだるさがあると、そもそもの意欲や関心が湧いて来ませんよね。
意欲や関心の低下が、憂うつさと共にうつ病の特徴です。
何事においても無気力になる期間というのは、風邪をひいて寝込んでいるときを思い浮かべていただくと理解がしやすいと思います。逆に言うと、健康であればなかなか経験することがない精神状態と思います。
あなたが男性であれば、若いとき何ヶ月も勃起することがない期間がありましたか?
うつ病はあらゆる意欲や関心が低下します。

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