こちらでは前回に引き続き、意外と蔑ろにされがちにも関わらず重要度のかなり高いテーマ、「効果的な商品ページの作成方法」について詳細に解説の第三弾となります。
第一弾の【売れる商品画像について】、第二弾の【売れるアイテムスペックについて】をまだご覧でない場合は、そちらも合わせて読んでもらえると、より一層有効です。
【⬇️売れる商品画像の記事はコチラ⬇️】
【⬇️売れるItem Specificsの記事はコチラ⬇️】
特に無在庫セラーは商品ページの内容よりも、「たくさん出品すること」ばかりに気をとらわれているストアが多数あります。
もちろんその方法で満足いく結果につながっているのであれば商品選定やストア構成が素晴らしいので、あえて今からスタイルを変える必要はないかと思います。
しかし、無在庫でebayに取り組んでいるにも関わらず、「なかなか売れない」と悩んでいる方にとっては非常に効果的な内容になるはずです。
結論から言うと「商品ページのクオリティは高くしましょう」と言うことですが、特に無在庫セラーの場合は「効率」も非常に重要なポイントです。
丁寧に作りすぎてしまうと、リサーチや出品作業など他の重要なパートに時間がかけられなくなりますので、「重要なポイントを押さえて」商品ページのクオリティを上げる方法をテーマ別に解説します。
第三弾となる今回は「タイトル」です。
●売れない商品タイトル
出品を飛躍的に露出させる最も手っ取り早く、効果のある方法の1つは「商品タイトル」です。特にツールで大量出品しているセラーが見落としがちなポイントです。ライバルと差別化を図る為にここに拘らない訳にはいきません。
・「ライバルセラー」の丸パクリ
・「ツールの自動翻訳」
・「Google翻訳」
・「なんとなく分かるキーワードの羅列」
→これら全て「売れない」原因です。
理由は以下の2つです。
・eBay内の検索SEOに不利に働く
・顧客心理とズレが生じている
それぞれ順番に解説していき、最後に改善例を提示します。
まずはタイトルの重要性と性質を根本的に考えていきましょう。
●売れない原因① eBay内の検索SEOに不利に働く
商品タイトルを上記の様に「ツールの自動翻訳」、「Google翻訳」、「なんとなく分かる キーワードの羅列」といった形で設定しているのであればSEO
の観点から十分な効果が得られていないでしょう。 言い換えれば「十分な見込み購入者に発見すらされていない可能性が高い」ということで す。 これはeBayに限った話ではなく、ブログ記事やYoutube、Amazonの商品タイトルなどでも同じですが、「検索キーワード(検索者の欲求)」に対して「タイトルがどれくらい マッチしているか」ということがとても重要な考え方になります。
自動翻訳の「意味が分かりづらいタイトル」や「短すぎて情報量が少ないタイトル」はもちろんですが、安直に「関係ありそうだから」という理由で余計なキーワードを詰め込んだタイトルもSEO効果は薄いと言えます。理由は同じく検索者の需要に対するマッチング率が低くなりがちだからです。
具体例をこちらの商品を使っていくつか取りあげます。
(鬼滅は今ではちょっと古いですが、なるべく分かりやすい顕著な一例として2021年のデータから引用しています)
・自動翻訳ツールをそのまま使用した場合
「鬼滅の刃 フィギュア 我妻善逸」はGoogle翻訳では 「Devilish Blade Figure: Yoshitsugu Gazuma」 この様に翻訳されます。
他の主要翻訳サービスでも試してみましょう。
Bing翻訳「Blade of Demon Destruction Figure My Wife Yoshiyoshi」
Weblio翻訳「Blade figure skating 我妻善逸 of the ogre extinction」
エキサイト翻訳「Bladeofonimetsu AfigureAgatsumazenitsu」
仮にこの商品の出品タイトルをGoogle翻訳を利用して 「Blade of Demon Destruction Figure My Wife Yoshiyoshi」 としてみて考えてみましょう。
アメリカ人バイヤーが鬼滅の刃に興味があり”なんとく”eBayで検索をします。 「Demon Slayer」「Kimetsu no yaiba」
”ザックリと”であればこんな感じかと思いますが、これでは検索ワードとあなたの商品タイトルとの重複部分は「demon」のみ。これでは検索結果の上位に取りあげられる可能性は低く商品を見てもらえるチャンスはかなり低くなります。
加えてこの商品タイトルに含まれる「demon、blade」などの組み合わせによって車の パーツなどの検索結果とともに表示されます。もちろん「車のパーツ」を探している人が、検索したらたまたま出てきたあなたの商品に興味を持ってもらえる可能性はほとんどありません 。
むしろ邪魔にすら感じられることでしょう。
これが「無駄にキーワードを詰め込んだタイトルもSEO効果が薄い」理由です。
このタイトルで出品してしまった時点で、その商品は
「いかなる検索結果にも有効なアプローチが得られない」→売上に繋がらない低クオリティな出品 →検索結果で冷遇される
とシステム上でに判断されてしまうという訳です。
お分かり頂けましたでしょうか?
「鬼滅の刃」の英題は「Demon Slayer」で、そのまま「Kimetsu no yaiba」と訳される場合もある様です。 加えて「我妻善一」などキャラクター名や専門用語的な単語は日本人でも詳しくなければどう読むのが正解か分かりませんね。
今回は非常に「分かりやすい例」として「鬼滅の刃」のフィギュアを使用しましたが、これだけ分かりやすいシンプルな翻訳でもこの程度の精度です。 もしさらに複雑な日本語タイトルの商品の場合、もっと悲惨なタイトルになってしまうでしょう。 ツールなどの翻訳機能も基本的にはこれらのサービス結果を自動で引っ張って来ているだけなので精度はこれらと全く同じと考えて問題ありません。
※ちなみにeBayで「damon blade」で検索すると無在庫日本セラーがいくつかヒットしましたが、やはり売れ行きの良くないストアでした。
●売れない原因② 顧客心理とズレが生じている
商品タイトルを上記の様に「ツールの自動翻訳」、「Google翻訳」、「なんとなく分かる キーワードの羅列」といった形で設定しているのであれば、顧客心理の観点から見ても不利に働いていることが明らかでしょう。
Amazonで買い物中に多い事例ですが、「怪しい日本語」の商品を見かけたことがあるかと思います・
購入する場合は少し抵抗感がありますよね。それであれば多少高くても、しっかりとした商品タイトルや説明文の商品を買いたいと思うはずです。
様々な表現の方法があるかと思いますが、要するに分かりやすい一言にすると
『安心感』
に繋がるのではないかと思います。
eBayでも全く同じ原理で考えましょう。
特に無在庫販売の様に、「同じ画像」「同じ価格帯」でも「違うセラー」の場合、バイヤーにとっては、この「安心感」や「信頼感」を感じてもらうことがとても重要な要素になります。
ツールやGoogleの自動翻訳で作成したタイトルや、分かるキーワードをなんとなく羅列し たタイトルでは、タイトルをしっかりと考えた他のセラーに簡単に負けてしまいます。
タイトルは商品のトップ画像と同じく、それぞれ出品商品があなたのストアの「看板」です。
「看板」の時点で負けている様では、どれだけ大量出品したところで十分な効果は得られないでしょう。 反対に「魅力的な看板」であなたの出品が選ばれる様になれば、価格競争に巻き込まれて、多少ライバルより高い価格設定になったとしても十分にあなたが選ばれるチャンスはあります。
●売れない原因③ ライバルセラーの丸パクリタイトル
こちらも同じ様に考えて下さい。
・先に出品して販売実績がある=信頼が構築されている
・圧倒的にセラーとしての実績が高い=信頼が構築されている
・先に出品されている=既に多くの見込み客(ウォッチリストや閲覧数)を抱えている
同じタイトルで上記の条件のライバルよりも、「あなたの出品が選ばれる理由」はありますか?
有在庫の場合は仕入先や仕入れ時期などで「価格」という絶対的な要素で十分な差別化が可能ですが、無在庫では短期的には多少の見込みはありますが長い目で見ると厳しいでしょう。
常に「あなたの商品が選ばれる理由」=「差別化」を意識して下さい。
●売れるタイトルの作成方法
上記で述べた2つの観点を逆説的にそれぞれを解消する様に考えていきます。
・eBay内の検索SEOに不利に働く
・顧客心理とズレが生じている
◯eBay内の検索SEOに有利に働かせる
先ほども述べた様に「検索されたキーワード(検索者の欲求)」に対して「タイトルがどれ
くらいマッチしているか」を意識する必要があります。
その為に意識して頂きたいことは『5W+1H』です。
◯『5W+1H』とは?
・What(何が)... 商品が「何」であるかを具体的にそして正確に示す必要があります。
アイテム自体の名称...Figure(フィギュア),、Magazine(雑誌)、 Mag(コップ),、Camera(カメラ)などアイテム自体の共通のキーワード
・Which(どれ)... ここではwhatで示した内容をより具体的にします。「どのフィギュアか」「どのコップ か」「どのカメラか」ということを示します。 ※ キーワード例)作品名やキャラクター名、メーカーの製品番号、色・種類・サイズ・バー ジョンなどタイトルのメインになるキーワード
・Who(だれ)... 上記のWhichに近い感覚ですがここでは「人」に注目して「キャラクター名」「作者」「関連人物」などを記載します。
・Where(どこで)... 本来場所的な「どこ」を意味するwhereですが、ここでは「どこのブランド(メーカー)が作ったか」と捉えると良いです。または商材によっては本来の意味通り原産国や地方限定などをアピールします。
※キーワード例)Nintendo(任天堂), Canon(キャノン), Osaka(大阪),Japan(日本)など生産元や原産国を記載
・When(いつ)... 何年に発売されたものなのかを記載します。場合によっては「vintage」など「とても古いこと」をアピールすることで希少性を訴えかけることも行います。「商品」は絶えずアップデートされています。「どこが変わったの?」という様なマイナー な変更でも「新商品」として毎年決まった時期に販売される商品も少なくありません。eBay のバイヤーの立場になってその心理を考えて下さい。
なぜ高速配送で多種多様な品揃えの AmazonではなくeBayで探しているのかを。
「Amazonではもう取り扱っていない」「 Amazonでは既にプレミア価格になっている」つまり、「掘り出し物」を狙っているバイ ヤーがたくさんいるということです。従ってお客さんの中には「○○年版のこれが欲しい!」と狙いを定めて検索しているケースは少なくありません。常にバイヤーの「欲求」に答えられるタイトルを意識しましょう。
・How(どんな感じ)... 商品の状態を表して下さい。「新品」「美品」「中古」「ジャンク」この「How」が必須の理由は、箱写真がトップ画像の場合、新品か中古かの判断は「ページを開かないと分からな い」ですよね。「新品を探しているのにページを開くと中古だった」この場合お客さんはすぐにそのページを離れるでしょう。「ページの滞在時間」が短くなり、「ページの離脱率」が高まりますので、システム上では「質の悪い出品ページ」と判断されSEO効果が薄れてしまう可能性があります。
何度も言いますが、「検索者(バイヤー)の欲求にタイトルがどれだけマッチしているか」 がとても重要です。
★豆知識
「左から順番に」重要度の高いキーワードを並べていくことも上位表示の為のワンポイント。
●最後に
いかがでしたでしょうか?
こちらでは様々な商品に応用させることができる考え方をまとめてみました。
SEOを向上させて商品の露出機会が増えるということはイコール「購入機会も増える」ことになります。
また、お客さん目線のページ作成を心がけることで、他のライバルセラーと比較された際に、例え価格が多少高くても、あなたのストアから購入してもらえる可能性も高くなります。
無在庫輸出はリスクが低い分、ライバルとは違った形で差別化を計り、戦略的にストア構築していく必要があります。
地味なポイントではありますがこう言った積み重ねがあるストアが長年大きな結果を安定してあげている事は間違い無いです。
※当記事では簡略化して内容を記載していますので、もう少し詳しく知りたい方、eBay輸出についてより勉強したい方に向けて、以下のサービスではより具体的に当記事の内容、その他のノウハウを解説しています。