今回は、アイデアの非対称性という話です。
言いたいことはシンプルです。
A)自分が考えるアイデアは頭や自分のメモ書き程度の範囲として存在しないため、人には伝わっていない。
B)一方で他人は言語化や資料など話を聞いたそのものが「アイデア」だと理解する
このAとBのギャップが常にあることを理解する、認識すると、いろいろなものの理解が進む。
という話です。
要するに氷山の一角パターンです
小難しい言い回しにはなりましたが、
Aとは、アイデアって言わなきゃ分からんとか、アイデアって自分の中でとどまりがちとか、アイデアって考えても行動したり動かないと見えないし見えてこないみたいなことでもあります。
ここで、念じても、他人や相手には伝わらないです。これは原理原則だと思います。よって、アイデアとはその性質上(自分でひっそりやりたいとか、特許などの類なら別ですよ)誰かに伝えるとか、やってみるということで初めて生まれてくると言ってもいいわけです。
実際には閃いたとか、思いついたはアイデアでなく「アイデアの種」というのが適切かなと。そこで「種」をまいたり、色々検証していくと、アイデアになっていく。まさに比喩として「アイデアの芽が出る」というのは言い得て妙と僕は思います。
そして、Bは、他人などあなたから見た他の人ってことです。その人達の理解は、その人達の世界観で理解します。当然ですが、ここには価値観のズレがありますから、それは良いこともあるし、悪いこともある。でも、それがある種ビジネスや商売の醍醐味だと思います。テニスが好きな人はテニスをしたいのであって、ラグビーを無理やりやらされたら嫌ですよね。そういう相性やマッチするかどうかもあると。
もうちょっと詳しく言うと?
簡単な図解を書いてみます。
青い大きな三角が自分が考えるアイデアってやつです。
実際にこれだけ考えても、水面の上にあるものしか、他人からは見えないんですね。
星の王子さまにあったはずな台詞で「大切なものは見えない、心で見る」みたいな話があったはずですが、水面下のあなたの大事な考えや感覚、世界観って以外に見えないんですね。これを見せ方、出し方という人もいますが、それは一理ありますが、多くはそもそも認知の限界という方がある気がします。つまり、人のバイアスというか、認知の仕方でそうなるってだけなんです。僕もそうです。
他人から見ると「こういうアイデア、ビジネスだよね」という理解となります。さらに水面下である見えない部分は実は経験をしたり、似たようなことをして推測して考えるしかない。これをもっと端的にいって「価値」といってもいいのですが、ここが見えると世界が違って見える!というのは大げさでなく、その通りかなと思います。
アイデアを考えるというのはハードな世界観でなく、この水面下にある世界を想像していくことで、わりと豊かになれるというイメージです。まあこういう精神性をあまり言い過ぎるとズレるのでこのくらいで。
言語化が得意な人は限られる?!
最後に、僕の例を挙げてみます。
最近僕はアイデアもですが、これらの考えは言葉で、言語で、打ち込んで(PCでもスマホでも、手書きでも)考えるものと思っていました。それは変わらないものの、どうも世の中には「言葉にする」のが苦手な人は一定数いるらしい。そういう感覚や出来事が結構ありました。
これらは認知特性みたいな言葉で一旦まとめてしまったのですが、そういった人がイメージ処理が絶対得意とは言えないんですね。人によりけりです。では、これってどうしたらいいか?と考えることがあったんですね。
そうなると、結局僕はこの「言葉的言語的コミュニケーション」ですよね、つまりここに書いている文字を読む、または同様に文字を書くというところが当たり前だと思いすぎていたと。これがバイアスってやつになります。
世界はそれが得意な人もいるしそうでない人も多い。であれば、上から言ってるわけでもなく、シンプルにそこでコミュニケーションしやすいもので話そう、アイデアを伝えよう、アイデアを考えようとなりました。
実際にこの話は上の例にはなってないのですが(笑)結局人と他人のずれってめちゃくちゃあると。
もっといえば、これは色々言えるので、例えば、
・自分が得意なことと好きなことは違うという微妙なズレの話
・人から見たら楽しそうだけど、自分では面白くないと思っている
・人からみたら理解できないけど、自分では完璧な理解がある
まあいろいろなのですが、このズレがあるという前提で考える。
これアイデアの話じゃない感もありますけど、アイデアをコミュニケーションまで昇華させると結局こうなるだろうなと考えています。
例えばアイデアを提案する際にですが、この非対称性=お互い違うということを意識すると、ここは説明しないと伝わらないとか、ここは省略できるなどが出来るようになるといって間違いないかなと考えています。
今回は以上です。