おすすめのドイツ語参考書を紹介いたします。これから学習を開始される方は1から順に取り組むとスムーズに学習が進むかと思います。
1. 基礎的なインプット
清野智昭『ドイツ語のしくみ』(白水社)
ドイツ語をイチから説明。ドイツ語の歴史・言語学的特徴を概説した上で文法的な説明に入っているため、複雑な文法構造もすんなり入ってくる。
これからドイツ語を学ぶなら、本書以外の選択はありえない!
2. 基礎的なインプット2
清野智昭『中級ドイツ語のしくみ』(白水社)
1の応用編。とはいえ、多くのページがごく基本的な文法説明に割かれている。
3. 基礎的なアウトプット
尾崎盛景・稲田拓『ドイツ語練習3000題』(白水社)
いわば文法問題の千本ノック。基本的な問題を繰り返すことで、基本的な知識を定着させることができる。
発展問題まで解くと膨大な時間がかかる。そのため、まずは発展問題以外を一周まわし、次に発展問題だけ一周まわす方法がおすすめである。
※「発展的なインプット」という項目は設けていない。その理由は、ドイツ語の文法が極めて論理的であるために幾らかの文法法則で多くのことを説明でき、基礎的な文法知識のインプットだけで足りる場合が多いからである。ただし、その「基礎的な文法知識」の習得が容易ではない。そこで、基礎知識をしっかりと定着させるためには、3~4の徹底的な反復が必要である。
4. 発展的なアウトプット
横山靖『独文解釈の秘訣―大学入試問題の徹底的研究 (1) 』(郁文堂)
独文界のバイブル。大学入試問題を題材として独文和訳の練習を繰り返す。
大学入試問題が題材となっているため、語彙のレベルは特段高くない。一方、独文構造や和訳の技術について、筆者の洗練された解説が添付されている。それゆえ、本書をやり抜くことで確実に飛躍できる。
5. 発展的なアウトプット2
横山靖『独文解釈の秘訣―大学入試問題の徹底的研究 (2) 』(郁文堂)
4の姉妹編。内容はほとんど変わらない。たくさん問題演習をこなしたい方にはおすすめである。ただし、4と5両方を中途半端にこなすよりは、どちらか一冊に集中し、徹底的に反復する方が効果的であると考えられる。