心の穴

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コラム
自己肯定していない人は、恋愛相手を使って自分の「心の穴」を埋めようとします。

人間は、誰でも心の真ん中にぽっかりと穴が空いていて、その穴が空いたままで平気な人もいれば、趣味や仕事の評価といった何か自信がもてることで埋めようとしたり、他人に愛されることや評価されることで埋めようとしたり。
穴が空いていることに知らぬフリをしたり。

この穴が、コンプレックスだったり、幼い頃に感じた母親への愛情の欲求であったり、嫉妬や憎しみであったり、不安や、生き辛さ、寂しさであったり、自分ではコントロールできない感情や考えであったりするんですね。だから、穴がぽっかり空いたままだと、時々すごく苦しかったりするんです。

(余談ですが、細田守監督の「バケモノの子」で、主人公は自分の心にぽっかり空いた闇と戦います。お友達の一郎彦は、その闇に支配され、ついには渋谷の街で大暴れしてしまいます。)

好きになった相手と付き合うようになったり、恋が叶ったりすると、最初は、まるでパズルのピースが自分の心の欠けている部分にぴったりとハマったような快感を覚えることがあります。

ところがしばらく時間が経つと、相手が自分のしてほしいことをしてくれなかったり、言ってくれなかったりして、だんだん不満や寂しさが募るようになる・・・
1人だった時よりももっと寂しさが募ってくる・・・

そうして恋の終わりを迎えてしまった時、あなたは、
「お相手は運命の人じゃなかった。」
「私の何がいけなかったのだろう。尽くさなかったから?重かったから?」
と考えるかもしれません。

でも、そうじゃないんです。

恋が次第に息苦しくなっていくのは、相手の存在を使って自分の心の穴をうめようとしているからなんです。

「恋人ができればこの寂しさから解放されるんじゃないか。」
「誰かが愛してくれればコンプレックスを感じなくて済むんじゃないか。」
そんな風に思ったりするわけです。

でも、心の穴を埋めるために恋愛をするとしたら、それは相手も自分も傷つけてしまうことになりかねません。

どんな相手で会っても、現実に生きている一人の人間である以上、あなたの心にぴったりとハマってふさいでくれることは不可能なんです。

隙間が空いてしまうこともあるし、お相手の存在が、あなたの穴からはみ出してしまうこともあるでしょう。

では、この心の穴とどのように付き合っていけばよいのでしょう。
それは次回お話します。
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