ベトナム語の音節構造を見てみる

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今日はベトナム語の音節構造について書いてみる。
音節って何だ?というところから。
シラブルとも呼ばれるこれは、「連続する言語音を区切る文節単位の一種であるとか・・・うんぬん、かんぬん・・・」
典型的には、1つの母音を中心に、その母音単体または、前後に子音を伴って構成する音声である。
「ベトナム」という音には4つの音節が含まれる。
わかりやすくローマ字で書いてみる。
Betonamu
1つの母音を中心に、その前後に子音を伴って構成する何とかかんとかから考えると、
Be/to/na/mu

という4つの音に分けることができる。
発話の最小単位とでも言えるだろうか。
さて、ベトナム語の音節もこれと同じで、母音単体、またはその前後に子音などを伴い、さらに声調もつく。
では、ベトナム語の音節とは結局なんぞやというと、
Tôi là sinh viên.(私は学生です)
先の4つの音、Tôi/là/sinh/viênがそれぞれ1つの音節となる。
つまり、ベトナム語の音節を探すのはとても簡単。
ベトナム語を表記するときは、スペースを用いるので、音節は全てスペースで区切られていると言える(外来語を除く)。
Anh yêu em. 3音節
Tôi đi vịnh Hạ Long chơi. 6音節
となる。
さて、ようやくベトナム語の音節の構造に迫ってみよう。
ベトナム語の音節は、
À 母音だけ
Ba 子音+母音
Ăn 母音+子音
Cam 子音+母音+子音
こういう組み合わせになる。なお、ベトナム語の音節は必ず声調が伴う。声調も音節の一部だということ。
さらに細かくその構造を見ていくと、以下の表のように分けられるらしい。

o0544015114768459245.jpg

上記の表を日本語で表すとこうなる。
o0541017314768459266.jpg


ベトナム語の音節は、声調+声母+韻母の3つの大きな項目からなっていて、韻母の中に3つの要素が詰まっていますということになる。
表に、主母音とあるが、これは音節構造上、必要不可欠なもの。
つまり、ベトナム語の音節は、最低でも2つの要素からなる。
                     主母音+声調 例)à
なので、声調記号は主母音の上につけるのが基本になる。
この二つ以外の要素は、その音によってあったりなかったり。
表を見ると、声調の範囲が、頭子音から末子音までに及んでいることがわかる。
この表の通り、声調は1つの音の塊全体に影響する要素になる。
声調記号は主母音の上につけるけど、声調はその音の塊全体に影響するので、音の始まりから終わりまでを使って、声調をつけて発音することになる。主母音の部分だけ声調の機能が働く訳ではない(恐らく、そんな発音はできないと思うが)
では、この表を元にして、音節の構造を見てみよう
Học(学ぶ、勉強する)という音は、
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ベトナム人のよくある名字、Nguyễnさんは、
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こんな風に、表にあてはめると、何も入らないところが出てくる。
ちなみに、頭子音の次にある「介子音」の部分には、「o」か「u」しか入らない。これは半母音と呼ばれるもので、「-w-」の音を持つ。
また、末子音の部分には、
子音:p、t、c、ch、m、n、ng、nh(8つ)
半母音:u、o、i、y(4つ)
の12個の文字しか入らないので、これ以外の文字が末子音として使用されることはない。
さて、ここまで長々と書いてしまいましたが、簡単に、ざざっとベトナム語の音節構造について説明してみた。
言葉足らずなところもあるかと思いますが、どなたかの一助になれば幸いです。
最後に、音節=単語ではないのでご注意を(複数音節で1単語になるものもあります)。
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