会話形式の怖い話 公開します!! 題名「年老いた男」

記事
小説
会話形式の怖い話を公開いたします。
すべて自分が制作しました。
Youtube怖い話の原案として使ってもOKです!!

ーあらすじー 
レイナとハルトは恋人同士。ある時、山奥の別荘へと向かう。別荘での楽しい生活にワクワクする二人。しかしその夜、まさかあのようなことになるとは、二人には予想できなかった...

〈会話〉 
レイナ:「うわあ、すんごい山の中だね。」
   :「ここが別荘?」
ハルト:「そう。」
   :「俺達、付き合ってからそろそろ二年じゃん?記念にいいかなと思って。」
レイナ:「ハルト。ありがとう。」
ハルト:「どういたしまして。さあ、入ろう。」
数時間後
レイナ:「あれ?」
   :「雨降ってきた?」
ハルト:「ほんとだ」
   :「うわ、まじかよ」(スマホを見ながら)
レイナ:「どした?」
ハルト:「天気予報チェックしたんだけどさ、」
   :「台風が近づいてるらしくて、今日の夜、雷雨だって」
ー寝室ー
ビュウウウウウ
ゴロゴロゴロ
レイナ:「凄い雨だね。」
ハルト:「まあ、明日にはきっと止んでいるさ。」
レイナ:「うん。」
その時、
レイナ:「ねえ、今何か聞こえなかった?」
ハルト:「え?」
レイナ:「しーっ。」
ペタッ、ペタッ、ペタッ
ハルト:「なんだ?」
   :「まさか、足音?」
レイナ:「でも、この家、私たちしかいないよね?」
   :「それじゃあ、一体...」
ペタッ、ペタッ、ペタッ
ハルト:「ち、近づいてる」
レイナ:「怖いよ」
ペタッ、ペタッ、ペタ
ハルト:「部屋の前に来た?」
レイナ:「何なのこれ」
ハルト:「俺、見てくる」
レイナ:「うん。」
ベッドを抜け、ドアに向かうハルト。
ガチャ、ギイッ
レイナ:「どう?」
ハルト:「いや、特に何もないな。」
レイナ:「ふう。良かった。」
確認を終えたハルト。ベッドに戻ろうと振り返る。
ハルト:「うわあっ!!」
   :「うっ、うしろ」(青ざめた顔でレイナの後ろを指さす。)
レイナ:「ハルト?どうしたの?」
振り向くレイナ。
レイナ:「きゃああああああっ」(ベッドを抜け、ハルトのもとに駆け寄る。)
レイナの背後にいたモノ。それは物凄い剣幕の、年老いた男だった。
バタン(ハルトがドアを閉める)
ハルト:「何なんだ、あのジジイ。」
ドンドンドン
「うううううううう」(老爺の唸り声)
ハルト:「とりあえず、一階に降りよう。」
一階に降りる二人。
レイナ:「あの男、誰?」
ハルト:「分からない。」
ペタッ、ペタッ、ペタッ
「ううううううううう」
ハルト:「降りてくる」
レイナ:「ねえ、逃げよう」
大雨の中、玄関から飛び出すハルトとレイナ。
老爺:「ううううああああああああ」
ハルト:「ヤバイ、来る」
ザァーッ
大雨の中を駆け抜ける。
「うああああああああっ」
レイナ:「きゃあああああああ」
ハルト:「くっそおおお、なんなんだよ」
数分後
レイナ/ハルト:「ハアッ、ハアッ」
レイナ:「私たち、逃げ切れたのかな。」
ハルト:「分からない。」
   :「なんか、来た道をずっと戻ってる気がするけど...」
レイナ:「そうだね。」
   :「ごめん、少し話変わるんだけど。」
ハルト:「うん?」
レイナ:「なんか臭わない?」
ハルト:「ああ。土の臭いというか、泥遊びする時の匂いだな。」
その時、
ゴゴゴゴゴ
バキッ、バキッ
レイナ:「何?この音。」
ハルト:「なんだろう、山が唸ってる。」
立ち尽くす二人。
「ううううわああああああああ」
レイナ:「この声って...」
ハルト:「奴が来たんだ。」
老爺:「うわああああああああああ」
ハルト:「レイナ、逃げよう。」
ゴゴゴゴゴゴゴ
バキバキバキ
老爺:「うわああああああああああ」
レイナ:「あの男といい、この轟音といい、もう何なの?」
ハルト:「とにかく急ごう。追いつかれる。」
数分後
ハルト/レイナ:「ハアッ、ハアッ」
ハルト:「ここって」
レイナ:「山の入り口...だよね。」
ハルト:「俺たち、ここまで降りてきちまったのか」
レイナ:「もう、あの男の気配は消えたみたいだけど」
   :「一体何だったんだろう。」
ゴゴゴゴゴゴゴ
ハルト:「なあ、聞いたか今の音。」
レイナ:「うん。別荘のほうから聞こえた。」
ブーンッ
二人の前に一台の車が停車。
「役場の者です。大雨で、避難指示が出ています。乗ってください。」
翌朝
ニュース:「昨夜、○○の地域に大雨が降りました。その影響で多数の土砂崩れが発生した模様です。」
ニュースを見て固まる二人。
レイナ:「ねえ...この土砂崩れの映像って...」
ハルト:「ああ。別荘があった所だ。」
レイナ:「もし、あの年老いた男が現れなかったら...」
ハルト:「俺たち、間違いなく死んでたな。」
解説
二人の前に現れた老爺は、その別荘の元オーナーで既に他界している。しかし、大雨による土砂崩れから二人を守るために幽霊となって現れた。

               解説
二人が逃げている最中に、土砂崩れの兆候は見えていた。まず、泥臭いにおい。次に、「ゴゴゴゴゴ」という山鳴りの音。そして、「バキッ、バキッ」という木々の裂ける音。これらはすべて、土砂崩れの兆候だった。 
ちなみに、「ゴゴゴゴゴゴゴ」という音は、土砂崩れの音である。

いかがだったでしょうか?
今回は、心霊系の怖い話かと思いきや、意味怖の話にしました。
土砂災害と心霊をかけ合わせることで、話に深みを持たせています。

感想等あれば、DMによろしくお願いします。

ありがとうございました。
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