ワーホリでホームレス in Canada(モントリオール)

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第2章 ピアノとピアニスト

ホステルで働き始めたと同時に、あの初日に訪れたカフェでピアノ弾き語りも始めていた。
あの日からどうしてもそこで演奏をしたくて、後日店に直接聞きに行った。
なんと、毎日開店から閉店まで1時間おきに毎週同じアーティストが演っているとのこと。多くは音楽を演奏するものが多いが、中にはポエムや朗読など、パフォーマンスであればなんでもOKであった。その時ちょうど木曜日の5時から枠が空いているとのことだったので、晴れて毎週ピアノ弾き語りを披露することになった。
ローカルでない上に、弾き語りを人前で披露するのは日本ですらも演ったことはなかったので最初こそ緊張したものの、場数を踏むことができた。
当時は自作の曲は無かったので、カバーでやっていたが、自分で1時間分のセットリストを組むのは楽しかった上、曲調やその時の店内の雰囲気を考慮して予定していなかった曲をやったりし、自分なりにBGMとしての役割を努めた。
宛てもなくホステルを去ったものの、このカフェでの演奏は続けたかったのでこんな状況だったが、しばらく大型のショッピングカートを引いて通っていた。
ある木曜日、いつも通り大荷物でカフェに向かっていると、知らないおじさんが大丈夫?と声をかけてくれた。大量の荷物を持ってしんどそうに歩いているのを見て話しかけてくれた。途中まで同じ方向だからなんか持つよと言ってくれ、感動した。こんなの日本に無い。
日本からきたことを言うとちょうどおじさんが来月日本に旅行に行くんだ!とワクワクしていた。別れるところにさしかかり、おじさんに礼を伝え、残りの道を歩き始めた。
そして同じ日、カフェでの演奏が終わったあと予定があった。
実は数週間前にこのカフェで今後とんでもない体験(いい意味で)をもたらしてくれる一人の人物と出会っており、その人と食事をする予定だった、、、

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