ラプソディー・イン・ロンドン ~表と裏~

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コラム
ハロッズと言えば超高級デパートだ。
買い物をする用事もないが話のネタにと覗いたことがある。日本のそれとは違って、小部屋形式で重厚感ある売り場に、ジーンズで参上したことにちょっと気後れした記憶がある(現在もそうなのかは定かではない)。ナイツブリッジ駅からプロンプトン・ロードに面した”正面入り口”から入って、小部屋の連続で迷いながらも入り口にあった店内地図片手にあちこち見てまわった。そのうち自分が何処にいるのか分からなくなり適当に歩いたら”裏口”に出た。そこで見た光景に唖然とした。店舗に面した道路に黒塗りの超高級車がずらっと並んでいた。ロールスロイス、ベントレー・・・。暫く眺めていたら買い物を終えた(恐らくアラブ系の)ご婦人が、しこたま荷物を持った人を引き連れて出てきて、黒塗りの一台に乗り込んで出ていった。なるほど、プロンプトン・ロードの”正面入り口”は”一般の”お客で、上得意のお客は”裏口”を使うんだと納得したが、ハロッズにしたらどちらが”正面”なのだろう?
日本でもドラマなどで、超上得意のお客を裏口から入れて個室で対応するなんてシーンがあるが、ド派手に堂々と、しかもたまたま迷った私のような一般人でも普通に見れてしまう。というか、裏から回れば普通にここを横目に歩くことになる。まあ、あまりお目に掛かれない光景を見れて良かったものの、こういう所にもいわゆる階級社会ゆえのシステムが残存しているのだろうなと思った次第だ。
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