またまた昔の話 高齢者施設で働いていた時
寝たきりで意思の疎通も殆ど出来ない方がいらっしゃいました。
日常生活動作は全て介護が必要な状態です。勿論、食べることも。
なので毎食、職員が食事介助をしていました。
でも昼ご飯の時は必ず娘さんが来られて食事介助をしに来られます。
その方は食事もミキサー食と言って すべての食事をミキサーにかけられた物を提供していました。咀嚼、嚥下(噛んで飲み込む)ことが難しいからです。
その様な状態なので、いくらミキサー食でも誤嚥(食べ物が気管に入ってしまう事)に気を付けて食事介助をしなければいけないので、それなりに時間がかかりますし人手も取られます。
それを気にされて毎日娘さんが来て食事介助をされていました。
「おかーさーん…ご飯だよーはーい。お口あけてー」
「おかーさーん…これは魚の煮つけだよー」
と丁寧に丁寧に優しく声を掛けながら。ゆっくりゆっくり。
時には1時間2時間かけて食事介助をされることも。
そんなある日、何気なくその方のカルテを見ていたら、毎日食事介
に来て下さっているのは娘さんではなく、お嫁さんだと知ってビックリ
そんなお嫁さんを見るの初めてだったからです。
私は同じ立場になった時、実の母にでも、あんなに毎日
寒い日も熱い日も雨の日も・・・出来るだろうか・・・
と何とも言えない気分になりました。
そんな中、そのお嫁さんとお話する機会があり
私がそう思った事を伝えると
笑いながら
「私はお義母さんが大嫌いなのよ。若いころから、それはそれはイビられて」
私→キョトーン
「だからこれは、仕返しなのよ あーんなに大嫌いだった嫁にこんなに
してもらう気分はどうだー---ってね」
どこまで本心かは解りませんが・・・・
カオス・・・w