結局どの審査員もワインの味や香りを正確に理解できていないんじゃないという身も蓋もない研究!

記事
学び
今回はワインの審査員が正確にワインを評価できるのかということについてです。

普通の人なら、5ドルのワインでも「100ドルのワインです」と言われた時は、それっぽい評価をしてしまうという実験がありました。

ですが、今回はプロの審査員を対象にした研究です。

しかも、4年間も追跡しているので1回しかやらないよりはより正確なものです。

一体、プロの審査員はちゃんと味や香りがわかるのでしょうか。

ワインのプロのが正確に評価できるのか?

ケンブリッジ大学のロバート・ホジソンは、主要なワインコンクールでの審査員のワインジャッジのパフォーマンスを、4年間(2005年から2008年まで)、データ化して分析した。

4人の審査員の各パネルには、同じボトルから注がれた3回ずつ30本のワインのフライト(それぞれのグラスに違うワンが入っていること)が与えられた。

毎年65〜70人の審査員がテストした。

その結果、同じワインを3度試飲して3度とも同じ評価をつけたのはたった18%しかいなかった。

さらに、ごく稀に特定のワインの点数が3度とも同程度のことはあった。

そして、そのワインにはほぼ例外なく低い点数がつけられていた。

ある審査員がそのシャルドネを気に入らなければ、二度目も三度目も低い点数をつけていた。

ところが、優れたワインには、82%の審査員が意見をコロコロ変えていた。

つまり、そういうワインを審査員が評価すると、最高級のランクになったり、最低のランクになっていた。

つまり、審査員は、自分が好きではないことに一貫性がある傾向があった。

また、研究者は別の観点から優れた審査員とそうでない審査員を明らかにしようとした。

毎年、審査員の約10%は、単一のメダルグループ内でスコアを下していた。

ゴールドメダル級も低い評価をつけた場合もどちらも、一貫した点数をつけていた。

ところが、そういう審査員の4年間のパフォーマンスを比べた結果、今年と過去の実績には何の相関家系も確認できなかなった。

つまり、安定性がある年もあれば、そうでない年もあったということです。

というか、審査できるスキルや能力が全くないといってもいいと思います。
信頼できる味覚がないので。

別の観点から言えば、品評会で賞を獲得できるのはほぼ運しだいだといっても過言ではないですよね。

ちょっと一言

う~ん、という感じでしたね。

いくらプロといえども、体調などいろいろ変わるせいでばらつきが出てしまったのかなという気がします。

つまり、人間は機械のようにいつでも正確に判断ができないということなのです。

逆に、僕はそれを前提にした方が良いのではないかと思います。

体調が良い時は料理を美味しく感じ、悪い時はそこまで美味しく感じないのは誰もが経験したことだと思います。

人間の味覚は日々変化していると思っていれば、味も微妙に変化するはずです。

また、ワインも年によって味や香りが変わるのは当然なので、同じワインを同じように評価するのは難しいと思います。

参考文献
An Examination of Judge Reliability at a major
U.S. Wine Competition
An Analysis of the Concordance Among
13 U.S. Wine Competitions

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す