行政書士受験生必見!試験の傾向について考えた①

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法律・税務・士業全般
昨年の行政書士試験を合格し、現在は登録準備中のいのうです。
今回は行政書士試験の今後の傾向と対策についての意見を書いてみました。
ご意見などありましたら、コメントをお願いします。

1 思考力を問われる設問が今後も続く

近年の行政書士試験でよく言われているのが、
「暗記だけじゃダメ!思考力が必要だよ」
ではないでしょうか。

では、行政書士試験で必要な思考力とはどのような力なのでしょう?

私は「自分の知識を総動員して考え、答えを導く能力」だと考えています。

ひとつ例を挙げてみましょう。
令和3年行政書士試験の問56。一般知識を問われる問題です。
R3 行政書士試験 問56
国土交通省自動車局による自動運転ガイドラインに定められた車両の自動運転化の水準(レベル)に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか?

①レベル1は、縦方向か横方向か、いずれかの車両運動制御に限定された機能についてシステムが運転支援を行い、安全運転については運転者が主体となる。
②レベル2は、縦方向・横方向、両方の方向の車両運動制御について自動運転機能を有するが、安全運転については運転者が主体となる。
③レベル3は、全ての方向の車両運動制御について自動運転機能を有し、人の介入を排除し、安全運転についてもシステム側が完全に主体となる
④レベル4は、限られた領域で無人自動運転を実施し、システム側が安全運転主体となる。
⑤レベル5は、自動運転に関わるシステムが全ての運転タスクを実施し、システム側が安全運転主体となる。 
この問題を事前に予想できた受験生は、皆無に近かったのではないでしょうか。
行政書士の学習範囲で、自動運転のガイドラインは出てきません。
ニュースとして出てくるのかもしれませんが、細部まで覚えている人間はいないでしょう。

しかし思考力を正しく使えば、この問題は解けます。
では、この問題をどう考えるかについて、説明します。

① 選択肢を見ると、レベルが上がっていくにつれて、自動運転の水準が高度になっていくように見える。
  例えば、レベル2では運転者が主体だったが、レベル3からシステムが主体になっているし、レベルが上がっていくにつれて、限定された動作から全ての動作について車両運動が制御されていく。

② 妥当でない肢を見つける問題なので、レベル1~5の流れに沿っていない選択肢が答えとなる。
  上から選択肢を読んでみると、レベル3と途中であるのに「全ての方向に制御し、完全にシステムが主体」となる③の肢に違和感を感じる。つまり解答は③の肢となる。

 と推測しました。そして実際の正解も③の肢でした。

このように知識がなくとも、少し知識と推理力で答えを導かせるのが、行政書士試験の特徴ではないでしょうか。

続きは改めて記します。それでは。







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