陰陽師が使う陰陽五行とは何か

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コラム
 前回、映画「陰陽師0」の陰陽師は陰陽五行説に元づいて、呪(じゅ)を行ったと書きましたが、それでは陰陽五行説とは何なのでしょうか。
 陰陽五行説は万物は陰陽五行で説明できるとした中国の春秋戦国時代(紀元前770年~紀元前221年)に生まれた思想です。
 木は燃えて火になり、火が燃えたあとには灰(土)が生じ、土が集まって山となった場所からは鉱物(金)が産出し、金は腐食して水に帰り、水は木を生長させる、という具合に木→火→土→金→水→木の順に相手を強める影響をもたらすというのが「五行相生」です。
 また、水は火を消し、火は金を熔かし、金でできた刃物は木を切り倒し、木は土を押しのけて生長し、土は水の流れをせき止める、という具合に、水は火に、火は金に、金は木に、木は土に、土は水に影響を与え弱めるのが「五行相剋」です。
 季節に対応する五行は、春が木、夏が火、秋が金、冬は水になります。土はどこへ来るかというと、四季それぞれの最後の約18日(土用)にあてられます。うなぎで有名な「土用の丑の日」は夏の最後の時期(土用)の丑の日です。
 また、東西南北の東には木、南には火、中央には土、西には金、北には水が当てられました。
 また、五行はそれぞれ陰陽を持ち、木の陽は甲(きのえ)、木の陰は乙(きのと)、火の陽は丙(ひのえ)、火の陰は丁(ひのと)、水の陽は壬(みずのえ)、水の陰は癸(みずのと)、土の陽は戊(つちのえ)、土の陰は己(つちのと)、金の陽は庚(かのえ)、金の陰は辛(かのと)、土の陽は己(つちのと)、土の陰は戊(つちのえ)と呼ばれ、これを十干と呼びます。
 年はこれに十二支を組み合わせ、甲子【きのえね】から始まり癸亥(みずのとい)までを60年で一周します。還暦とはこの歴が一周することなのです。
 陰陽五行説は今でも私たちになじみのある呼び名を残しています。次回は陰陽五行を用いた占いを紹介いたします。
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