落ちこぼれの対処法

記事
学び
「落ちこぼれ」

警察時代の事

僕が巡査部長になった時の事。

巡査の時は、刑事でしたが、
昇任したので、一旦は交番に出ます。
地域課というところです。

警察官になると、誰もがこの地域課に配属されます。
交番のおまわりさんです。
それから、交通、生安、刑事、警備等々の
各課に移動したりするわけです。

巡査部長に昇任すると、再度地域課に戻ってきます。
そして、部下が付きます。
巡査です。

警察になって、何年もたたないような若い子が、
付くわけです。

僕にも、巡査が付きました。

その部下ですが、周りの評価は、
「使えない。」
「要領が悪い。」
「不器用。」
そんな感じでした。

何日か一緒に過ごすと、
分かるもので、
確かに、評判通り。

いわゆる「落ちこぼれ」です。

ここで、分岐点。

僕も、皆と同じように、
「あいつは使えない」
と言って、強制的に何とかしようとするか。

又は違う方法を選択するのか。

その部下は、
警察官になって、様々な上司について、
「落ちこぼれ」という地位を
確立した訳です。

誰もが認める「落ちこぼれ」

でも、そのレッテルは、
周りの人がただ単に貼っただけにすぎません。

僕は、その部下のために何が出来るかを考えました。

そして、その目的を考えました。

「あいつは使えない。」というのは簡単です。
そう言っておけば、自分が出来なかったときのいい訳にもなる。
自分の仕事が大変そうにも見える。
頑張っている感じも演出できる。

自分が周りからどう見られたいか?
という事を重視してたら、
自然と、周りのみんなと同じ行動をするのが安心です。
周りの皆の共感も得られるわけです。

落ちこぼれやいじめられっ子が出来上がる構造は、
そこにあって、とても甘い誘惑に乗せられた人たちが、
集まって完成します。

僕は、ちょっと変わっているので、
周りからどう見られるか?
という事にあまり興味がありません。

それよりも、その人のために何が出来るか?
自分の人生の時間を、どのように役立てるか?
ということしか興味がない。

部下のために何が出来るか?
という事を考えました。

周りの人がやっているような教育方法は、
怒ったり、管理したり。

でも、僕は、そういうのがあまり好きではなかった。

マラソンに例えると、走っている人に対して、
鞭をふるったり。
監視して、間違いを直させたり。
する感じです。

そういうのが好きではなかったんです。

そこで、思ったのが、
伴走タイプ
です。

走っている人の横を、伴走して一緒に走る。
同じ目的、方向に、走るという方法。

これだと、二人の目的が一緒になるから。
それだけで、楽しい。

でも、これって、
結構ハードル高くて、
一緒に走るとなると、
部下の走っているレベルに、
自分も下りて行って、
ペースを合わせて走らないとならない。

そうすると、周りから見たら、
部下と同じレベルに見えるわけなんです。

この、同じレベルにまで、下りていくという事が、
結構大変。

周りを気にすると、出来ない。

でも、でもですよ、
同じレベルにまで下りていくと、
上から声を掛けていた時よりも、
話が伝わりやすくなるんです。

そうやって、同じ方向、目的を持って、
一緒に走り始めると、部下の成長は、
著しかった。

不器用だったので、一生懸命でした。
要領が良くなかったので、
要領の良い人間とは違った仕事が出来るようになりました。

短所だと思われていたところが、長所になりました。

そうやって、一緒に走れる人。
そういう人がいると、落ちこぼれでも、
いじめられっ子でも、使えない人でも。

短所が長所に変わることがあります。

子育ても。

自分の子供。
何でできないの?まったくうちの子は・・・。
ダメなんですよ。
なんて、言いたくなってしまうのは、
周りの目を気にしているからです。

その子供と同じところまで下りて行って、
一緒に歩き始めたら、
実は凄い能力があったりするんです。

不器用な子ほど、実は凄い能力があったりするもの。

リモート化が進んで、学校の先生がいらない。
なんて、話もありますが。
下りて行って、一緒に歩ける先生は、絶対必要です。
もしかして、埋もれてしまっている、能力を発揮させることが出来るのは、
そういう先生や親です。

そういう人がいたから、
世界的に有名な人は、輝いていたりする。

日本がもっと、輝けるように。
人がもっと輝けるように。

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