どうもこんにちは。
5回の転職と500冊以上の読書量で、理想の働き方を手に入れたプロリーマンのハタケとまとです。
今回は、僕がアルバイト時代に味わった、ラストオーダー事件を暴露したいと思います。
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大学生の時、ファミレスのホールスタッフとしてアルバイトをしていました。
ブランド名は忘れましたが、ハンバーグとサラダバーを主力商品にしているゼンショーグループのお店です。
あ、そうです。
ビッ●ボーイです。
さて、当時私は大学の授業になんかろくすっぽ行かずに昼間から深夜までアルバイトに明け暮れていました。
一番稼いだ月で27万円を超えました。
ちなみに掛け持ちはしていません。
店長からは「社員より稼いでる!」と驚かれたんですが、
「週6勤務のシフトを6週間分作ったのはあなたですね。」と心の中で小さくツッコミを入れていました。
まあそんなこんなでお客さんの笑顔やらクレームやらをダイレクトに受けながら、「自分で稼ぐって最高!」と日々ナルシズムに酔いつつ、ほかのどのアルバイトスタッフより働いていました。
そんなある日です。
わたしはクローズまで勤務することが多かったのですが、閉店の1時間30分前くらいでしょうか、20代半ばの女性が一人で来店されました。
人と待ち合わせているのか、申し訳程度の注文だけして、30分もしないうちに食べきってしまいました。
そして閉店60分前になったころに私はレジ締めの準備を始めました。
すると、その若い女性客が、やおらレジにやってきてお会計となりました。
お会計が終わると、
「人を待ってるんですが、お店の中で待たせてもらってもいいですか?」
と上目遣いバチバチで懇願してきました。
まあ、他のお客さんもまだ残っていましたし、お会計も先に済ませてくれたので、「構いませんよ」と返すと、再びその女性は客席に戻りました。
さて、いよいよ閉店30分前。
ラストオーダーの時間です。
万が一にもここで注文が入ると、キッチンスタッフが「なんで注文とってきた!」と言わんばかりに逆切れして、一気にお店の雰囲気が悪化するので、毎度肝を冷やすタイミングです。
今回、残りのお客さんは、先ほどお会計を済ませた女性客を除くと2組。
まず一組目のテーブルに行きます。(ドキ)
セ~フ。
続いて二組目。(ドキドキ)
セ~~フ!
はい、勝ちましたー。本日の閉店作業は勝ちですね。楽勝です。
帰りにコンビニ寄って、アイスでも買って帰ろっかなー。
と思った瞬間のことです。
『パンポーーン』
陽気なベルスターの音が店内に響きました。
(お会計かな?)
と思いつつ、テーブル番号を確認すると、それはあの女性客のテーブル。
(黙って帰ってくれていいのに。わざわざお礼かな?)
とテーブルに向かうと、硬く腕組みと足組みをしてバランスが悪そうな格好で若い女性客が待ち構えていました。
『なんで、私にはラストオーダー聞きに来ないの?(怒)』
「あ、お客様先ほどお会計お済ですよね?」
(おっと、どうしたんだい。あなたはもうお会計おわって地蔵のごとく座ってただけですよね。)
『違う。なんでラストオーダー聞きに来ないの?おかしいでしょ??(怒)』
「あ、いや、お会計終わってますよね?」
(「違う」と来たか。やれやれだぜ。会計終わってる客にラストオーダー聞きに行くトリッキーな行動なんて、高級懐石料理店でも、ヒルトンホテルでもしませんよ。)
『謝って!』
(は?なんや、何のプレイや?これほんとはおもしろいやつなんか?熱々の鉄板ジョークのつもりか?)
『謝りなさいよ!』
※※大体5回くらい断る※※
『謝って!!!』(ヒステリー気味の声)
「ええ、気付かなくて申し訳ありません」
(めんどくさ。謝るからもう帰ってドラマでも見とけ。)
『違う。土下座して。』
(言葉を失う)
※※10回くらい断る※※
『土下座しなさいよ!』(頭おかしめの甲高いトーン)
ここで一旦バックヤードに下がります。
ちなみにこの日の夜のシフトは主婦のパートのホールがもう一人と、キッチンスタッフのおっちゃん一名。
責任者不在。
店長に電話するも不在。。。。
パートの主婦さんは気弱なので、間違ってもこの客の対応を任せるわけにはいかない。
えーと。
これ、僕が土下座するまで帰らない雰囲気ですかね。。。。
めんどくさああ。
土下座の正しいフォームとか俺知らんし。
小学校で習いましたっけ?
そもそもなんで土下座?
やっぱり何らかのプレイなの?
ええーい!じゃまくさい!
もう土下座したるわ!
俺は帰ってプリズンブレイク見るんじゃい!
今すぐこの状況から脱獄したい!
(神妙な面持ちをつくりつつ)
「申し訳ございませんでした orz」
土下座!!
(床キタナ!油でべとべとしとる)
『フン!』
フン!?
何?何の感情表現です?
あの鼻から勢いよく少量の空気を送り出す「フン!」ですか?
お客さま鼻にあずきでも詰まってあそばせましたか?
・・・・
まあ、こんな感じで、僕はヨゴレチャイマシタ。
土下座しちゃったよ。
アルバイトのうちから土下座経験するなんて、なかなかないっしょ。
それから10年以上の月日が流れましたが、
以来、私が土下座をしたことは二度とありません。
なぜなら、この経験が糧となり、理不尽なクレームを一切受けないように振舞い、仮にクレームが発生しても土下座させられる前にどんな怒りでも鎮火させるスキルを身につけたからです。
ある意味それもあのクレームがおかげですね。
あの時の女性客には心から感謝しております。
あなたを思い出すと、もう好きなのか嫌いなのかもわからない感情がハンバーグの肉汁のようにあふれて止まりません。
もし、偶然にでもお会いすることがあれば、
あの師匠のギャグを全身全霊をもってぶつけてやりたいと思います。
ハンバぁあーーーーーーーーーーーーーーーグ!!!
・・・ジュウ~。
以上でーす。