肝細胞癌-老年期-入院時‐ゴードン-1-アセスメント-看護計画

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【はじめに】 

このブログでは、アセスメントと看護計画の見本をご紹介します。 

当ブログの内容は、ご自身の課題や実習への使用に限り、自由に使用して良いです!
※ ただし、あくまでも見本なので、自己責任で使用してください。 

私が看護学生の時、先生や先輩の見本を確認させていただき、 
「なんだこんな風に書けばよかったのか!」と、書き方が 一気に整理できるようになりました。 
プロの作成方法を見ることで、理解が進み、知識が身につき、文章力をつけることにも役立つと考えています。
ぜひこのブログを参考にして、アセスメント力を向上していただければ幸いです。

【留意点】
当ブログの内容を無断で複製・転用・配布することは、禁止します。 
・内容は適宜、最新の内容に更新することがあります。
・看護学生さんの力になれるレベルを目指して作成していますが、アセスメントや看護計画の作成時間は、事例によって異なります。

【サービス紹介】
 事例の見本を作ってほしい! アセスメントの書き方がどうしても分からない! といったお悩みの方は、こちらのサービスを利用もございますので、 興味がある方は、気軽にご相談ください。
 ※ 時期によっては対応できないこともあるのでご了承ください。

【今回の情報】

〇基本情報
・氏名:B氏
・性別:女性
・年齢:70歳
・現病歴:肝細胞癌
・既往歴:胆のう結石、高脂血症
・身長:155cm
・体重:55kg
・家族構成:夫(亡くなった)、2人の成人した子供(息子と娘)、3人の孫
・職業:退職済み(元小学校教師)
・性格:温和で思慮深い、自己主張が弱い、人に頼ることをためらう
・嗜好:健康的な食事を好む、カフェインの摂取を避ける
・飲酒:週に一度程度、少量の日本酒を楽しむ
・喫煙:非喫煙者
・趣味:園芸、読書(特にミステリー小説)、地元の書道クラブに参加
・食事:全量食べることが難しく、大体の時は食事摂取量は半量程度である。手先の震えがあるため、子供たちが交代でスプーンの取り扱いや食事のカット等の介助をしている。
・水分:日々の水分摂取量はおおよそ1200ml。水分摂取も自身で行うが、コップの持ち上げが困難な時は子供たちがストローを用意して助けている。
・嚥下力:食物の嚥下には若干のむせこみが見られる。
・認知機能:全体的に認知機能は良好であり、会話の理解や日常の判断力に問題はない。
・睡眠:寝つきが悪く、眠りが浅い。そのため、医師の指示に従い、必要に応じて睡眠剤を服用している。
・服薬:服薬状況は良好で、子供たちとカレンダーを利用して飲み忘れがないよう管理している。
・コミュニケーション:子供たちや孫とのコミュニケーションは活発で、特に孫との絵本の読み聞かせが日課となっている。
・歩行 移乗:自力での歩行は困難で、移乗には子供たちの介助が必要。車椅子を主に使用している。
・排尿:排尿回数は1日に約5回、量はそれぞれ約200mlで、色は淡黄色。自力でトイレに行くことは難しく、排尿の際は介助が必要。
・排泄:排便は2日に1回、量は一般的な大人の排便量の約半分、色は普通の茶色。トイレへの移動は介助が必要で、子供たちがサポートしている。
・入浴:週に2回、子供たちと一緒に介護浴槽で入浴している。全身の洗浄や髪の洗い流し等は介助が必要。
・着脱:服の着脱は自力では難しく、主に娘が介助している。
・アレルギー:特別な食物アレルギーはない。
・信仰:仏教徒であり、仏壇への手向けや読経は日課としている。

〇入院経緯
"数週間前より体調の悪化を訴え、特に腹部の膨張感と痛みが増し、皮膚の掻痒感も強まってきた。そのため、主治医の判断により、症状の管理と生活の質の改善を目的とした入院が必要と判断された。

〇治療経過
B氏は以前、肝細胞癌の治療の一環として化学療法を行っていた。しかし、その効果が不十分であったため、化学療法は中止となり、緩和ケアに方針を転換した。腹水の貯留や痛み、皮膚の掻痒感の管理が主な治療の目的となった。各症状に対する対症療法が行われているが、完全にこれらの症状を抑えることは難しく、引き続き最善のケアが求められている。

〇バイタルサイン
・体温:36.8℃
・脈拍:85回/分
・血圧:135/75 mmHg
・呼吸数:16回/分
・SPO2:93%(常酸素)

〇言動
(B氏本人の言葉)
「病気になってから、自分の体が自分のものでないような感じがしている。」
「治療は辛いけど、孫たちともっと時間を過ごしたいから、なるべく頑張ってます。」
(B氏の娘の言葉)
「母はいつも人に頼らずに自分でことを進めるタイプだったから、今は大変そう。でも、私たちが一緒にいるからね、と伝えてます。」

〇内服薬
・フロセミド:1日1回、朝食後に服用
・リピトール:1日1回、夜寝る前に服用
・プレドニゾロン:1日1回、朝食後に服用
・ロキソニン:必要に応じて服用
・ランセプ:1日1回、夜寝る前に服用

〇採血データ
・総蛋白: 6.8 g/dL
・アルブミン: 3.2 g/dL
・BUN: 18 mg/dL
・GFR: 60 mL/min/1.73m²
・K: 4.3 mEq/L
・Na: 138 mEq/L
・Hb: 11.2 g/dL
・WBC: 5900 /μL
・AST (GOT): 38 U/L
・ALT (GPT): 35 U/L
・ALP: 280 U/L
・γ-GTP: 60 U/L
・LDH: 200 U/L
・Creatinine: 0.9 mg/dL
・CRP: 1.0 mg/dL
・Fasting Blood Glucose: 106 mg/dL
・Platelet count: 220,000 /μL
・Total Cholesterol: 185 mg/dL

【アセスメント】

1.健康知覚-健康管理

〇健康状態、受診行動、疾患や治療への理解、運動習慣、服薬状況、身長、体重、BMI、飲酒、喫煙の有無、既往歴
●健康状態
B氏は70歳の女性で、現病歴として肝細胞癌を持つ。化学療法は中止され、現在は緩和ケアを受けている。入院の理由は体調の悪化で、特に腹部の膨張感と痛みが増しており、皮膚の掻痒感も強まっている。身体活動は大きく制限され、自力での食事、水分摂取、排泄、入浴、着脱は困難で、全ての生活動作に子供たちの介助が必要となっている。食事摂取は半量程度であり、嚥下にも若干の困難がある。体重は55kgで身長155cm、これらから計算するとBMIは22.9であり、適正範囲内である。しかし、手先の震えやコップの持ち上げが困難などの症状から、全身状態の低下や筋力の衰えが指摘される。認知機能は良好であり、会話の理解や日常の判断力に問題は見られない。

●受診行動、疾患や治療への理解、服薬状況
B氏は自身の体調管理や治療に対する理解が深い様子である。病気になってから体が自分のものでないような感じがすると述べており、治療は辛いと語りながらも、孫たちとの時間を大切にしたいとの意志を持っている。服薬状況も良好で、子供たちと共にカレンダーを使用して管理している。そのため、飲み忘れのリスクは低いと思われる。しかし、自己主張が弱く、人に頼ることをためらう性格のため、痛みや不快感を我慢しやすい傾向がある可能性がある。看護者としては、定期的な痛みの評価を行い、痛み管理の最適化を進める必要がある。

●身長、体重、BMI、運動習慣
身長155cm、体重55kgでBMIは22.9となり、これは適正な範囲である。しかし、現在は肝細胞癌の進行による腹部の膨張や痛み、全身状態の低下により、自力での歩行は困難となっており、運動習慣は制限されている。車椅子を主に使用し、移乗時は子供たちの介助が必要となっている。そのため、筋力の低下や廃用症候群のリスクが考えられ、適切なリハビリテーションや筋力維持のための運動指導が求められる。
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