先日とあるオペラの仕事があった。
これまでオペラやバレエの機会はあまり無かったのだが、
リハーサルからB.O※1 までじっくり時間をかけて舞台を完成させていく様は
まさに総合芸術そのもので、その中の一員でありながら舞台セットの美しさや
舞台の転換、キャストの演技に酷く感動してしまった。
普段はクラシックの仕事が7割くらいを占めている私ではあるが、
身もふたもない話だが特段クラシックが好きというわけではない。
とは言え音大へ行く為の入試課題は必ずクラシックだし、箔を付けるために受けてきたいくつかのコンクールの課題も当然クラシックの曲のみだった。
(自由課題のコンクールもあるが、暗黙の了解のようなものがある)
音学大学のオーケストラや室内楽の授業で扱うのも勿論クラシックばかり
だしどちらかというと"手段"としての付き合いと言ったところであろうか。
特段好きではないと言ったが、大学へ進む為に人並みに努力も重ねたし
だからこそ今こうして音楽を通してご飯を食べさせて貰えているわけだ。
そんな私がクラシックの現場の事をブログにしたためているほどに気持ちが高ぶった経験はとても珍しい。
いかにしてそのような感情になったのかを少し紐解いていみると常々、SNS
などではアニメ好きを公言している私だが、アニメも謂わば総合芸術の一種
であるからだろう。
そういった意味で敢えてこれらをカテゴライズするとするならば同じ分類に
なるだろう。
バレリーナや声楽家は声優やキャラクターで
劇伴はオーケストラピット
美しく組まれた舞台は背景武術と言える。
バレエやオペラなんて当然大昔からある訳だし、むしろアニメーションの
方が後発。
ゾートロープなどは1800年代に生まれた物らしくそう考えれば
アニメの歴史も相当なものではあるが、、、
ただ自分にとっては出会った順番で言えばアニメよりもクラシックの方が早いはずなのに、そんな事に今まで気が付いていなかった、と言うか認識を
避けていたような感覚だな。
これまではバレエやオペラの仕事なんて長くて辛いものだくらいにしか思って来なかったが、そんな初歩的な事に気がつく機会を得た事に感謝をしたいと
ふと、そんな事を思ったのだ。
※1【B.O】業界人は"べーおー"と言うらしい
(Buehnenprobe mit Orchester(ビューネンプローベ・ミット・オルケスタ オーケストラ伴奏舞台稽古/Stage rehearsal with Orchestra)の略。
はじめてバレエの仕事をした時に、今日"びーおー"だねと言ったら笑われた。