初めてのホストクラブ

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コラム
かなり前の話になるが、会社の同期の友達のお誕生日企画で「ホストクラブに行く」という事になった。私も友達もホストクラブは未体験、情報も私はテレビでみたドキュメンタリーくらいしかなかった。友達は「とりあえず歌舞伎町に行けば何とかなるよ」という程度。私はどんな状況でも一切緊張しないのと好奇心が旺盛なので、気になったのは「お金」のことだけ。

歌舞伎町についたのが、まだ夕方だったのでキャッチは殆どいなく、これから開店の準備をしている様子だった。
とりあえず当時一番有名だったホストクラブに入ってみた。やはり準備中で
人気のホストは深夜にならないと出勤しないことを教えてくれた。

友達とどうする~?と歩いていたら一人の男の子が声をかけてきた。キャッチだ。彼は最近できたホストクラブの子で、お店のシステムについて聞いたら細かく丁寧にわかりやすく教えてくれた。しかも価格が安価だった。

既にお店はオープンしているので入れますよ、と言った。
私は直感でこのシステムでこの価格なら一度楽しむには十分だろうと確信して
友達も入りたそうだったので主役が入りたいなら入ろうと、店内へ。

私たちが選んだシステムは、時間制でホストを指名せず、お店にいるホストが順番に入れ替わり相手をしてくれるというもので、特にホストにドリンク代を一人ずつ奢る必要のないものだった。自分達が飲みたいものや、気に入ったホストにドリンクを頼めば良いだけでコストがかからない。勿論基本料金はあったが大した金額ではなかった。

席に座りドリンクを頼むと早速一人ホストが来た。ジャニオタの私にとっては単なる一般人が一生懸命、髪形を盛り雰囲気でごまかそうとしているがそれが逆に痛々しい典型的なホストだった。話題もつまらなくこちらがもてなすという状況が何人も続いた。

合間に飲み専門の小僧が来たので(テレビで観て存在は知っていた)一撃で追い払った。

そこにやっと最年長という30代の全身真っ白なスーツの一目でこいつは他とは違うな。というホストが来た!顔は決してイケメンではないが味がある。雰囲気もホストそのもの。待ってましたよ!これがホストクラブだよ。今ま10人以上もてなしてきたのよ。さぁ、もてなしてください!
時間は短かったが彼の話題の豊富さともてなしに、やっと満足。

友達が結構飲んでいたのが気になっていたが、お手洗いに行きたくなり
一度席を外した。

戻ったらテーブルに頼んでもいない「チーズの盛り合わせ」が置いてある
そして友達がいない。
座っていたホストに、これ、誰が頼みました?と聞くとお連れ様です。
(なんてこった)
連れの女の子知りませんか?と聞いたら、あちらのテーブルにいます。と離れたテーブルを見るとホストと二人きりでイチャイチャしてやがる。

とりあえず○○ちゃ~ん♡と呼び戻し、酔っぱらった友達に状況を確認。
ホストの説明通りだった。

チーズの盛り合わせなんて誰が食べるのさ!と思いながら、とりあえず
まともそうなホストを一人つかせてドリンクを頼みチーズを一緒に片づけてもらいながら話をしていると終了の時間。

そこはお店を出る時に気に入ったホストを一人選んで見送りをしてもらうサービスがあって誰か選ばなくてはいけない。
友達は即決め、私にはいるはずがない。なのでチーズの片付けを手伝ってくれた彼を選んで店を出た。

その前のお会計だが、友達のお祝いなので私が全額支払うため、想定外のチーズの盛り合わせがどれだけのインパクトを与えてくるのか多少不安だったが全然大した額ではなかった。あれがフルーツの盛り合わせだったらどうなっていたんだろう笑

そして、その夜には続きがあり、見送ったホスト二人から店が終わったら一緒にカラオケに行かない?という連絡が友達に入った。友達はそのホストがとても気に入っていたので、お願い付き合って~!というのでカラオケが苦手な私は絶対歌わないからね。と約束して行くことに。(あんたいつの間に連絡先交換したんだよ、私そんなにトイレ長くなかったよ)

カラオケでは歌ったり、写メ撮ったり、話したりして別れた。支払いは彼らがした。

カラオケで見送ってくれたホストの彼と連絡先を交換したら、何度か営業の連絡が届いたけど、カラオケで彼は私にホストを続けるかどうか悩んでいるという事を打ち明けていた。彼は如何にも人に媚びを売ることができるような人柄ではないことは話をしていて直ぐに分かった。顔にも表れていた。ライバルを押しのけてまでトップを目指す柄でもなかった。
私は話を聞いただけでコメントをしなかったけど、友達が再度そのホストクラブに行った時に、もう一人のホストから辞めたと聞いたと教えてくれた。

人生で最初で最後のホストクラブ。かなり時間は経過しているけど細部まで覚えているくらい楽しかった。まだ他にも知らないだけで楽しいことはたくさんあるんだろうな。と考えるだけでも楽しくなってくる。

以上、最後まで読んでくれた方、ありがとうございました。


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