君子方神社の巫女さん(前編)

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高知平野の東の奥に君子方(くしかた)神社という古い神社があり、そこには鳥居杉というとても大きな杉の木がありました。

旦那(国分寺螺鈿)の実家に寄った際は帰りに君子方神社に寄ってお参りをするのがいつものドライブコースでした。

ある時、神社にお参りに行くと見慣れない若い巫女さんが掃除をしておられ、挨拶をするととてもいい笑顔で返してくれました。

大きい杉ですね、と言うと樹齢は300年以上だと詳しく教えてくれました。

とても綺麗な巫女さんだと思いながらやさしい声に見入ってしまい色々話をしました。

話をしているうちに不思議な感覚になりました。

巫女さんは私を知っている素振りで私の霊能者という職業も分かっている感じでした。

一通り話をし、掃除の邪魔をしてはいけないと足早に去ったのですが、参道で違和感に気づきます。

今日は日が落ちるのが早いのかなと周りの暗さに気づき、振り向くと巫女さんはもういません。

さっきあった大杉の周りの落ち葉は綺麗になっています。

駐車場に戻ると旦那が何してたんだ、探したぞと不機嫌です。

巫女さんとそこの大杉のところで10分ぐらい話してたと言うとそのあたりまで行ったが誰もいなかったと言います。

私はスマホを見て驚きました。

時間が1時間過ぎておりLINEや通話の履歴がたくさん入っています。

え?LINE全然気づかなかった、ごめん、と何かキツネにつままれたような気分でした。

旦那も何かを察したようで深くは追及してきませんでした。

翌日どうしても巫女さんの事が気になって、もう一度君子方神社に行きたいと旦那を急かして大杉に行ってみました。

(つづく)

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