経営者として初心に戻れるか【迷いが会社を弱くする】

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ビジネス・マーケティング
新年明けましておめでとうございます。

新しい年を迎えて、経営者の皆様はいろいろな想い・志を立てられたかと思います。そのような方々に向けて、もう一歩踏み込んだ内容を書きたいと思います。

皆様が経営者になろうとした時・なった時にどのように感じたでしょうか?おそらくその時点では素晴らしいビジョンや経営理念はなかったかと思います。かくいう私もいきなり社長職に着いた時は全くありませんでした。

しかし、私は痛切に感じたことがあります。それまで超大企業に所属していた私は、中小企業で働く従業員があまりにも弱い立場にいたことです。大企業ともなれば、大卒は当たり前でした。しかも超一流大学。それが中小企業では高卒がほとんんどで、中には高校を中退になって、学歴で言ってしまえば中卒の人もいました。所得や福利厚生は比べ物になりませんでした。

そのような状況を打破し、たとえ中小企業と言えど大企業に負けない企業にしようと痛切に感じたのは、今でも忘れることが出来ません。このときに私の頭の中には、立派なビジョンや経営理念はありませんでした。あったのは現状打破と大企業に遜色無い会社にしたい、という気持ちだけです。

そのような気持ちを強く心に持ちながら、企業経営に当たったのですが私には大きな誤算が生じてしまいました。年月が過ぎるうちに手段と目的が入れ替わってしまったのです。

従業員教育が会社の拡大に追いつかなくなり、人を育てることよりも高学歴な人を雇って業務拡大する方針にすり替わってしまったのです。この頃には私はすっかり初心を忘れて、事業の拡大だけを目指し、ビジョンや経営理念などを作って行きました。

そういった状態になると何を決めるにしても微妙な迷いが生じます。自分のやっていることは正しいのか?そもそも何が正しいのか?その微妙な意識のずれが大きなほころびをもたらします。その上に決断を重ねて行ってもほんの少しのズレが積み重ねれば、やがては大きな方向違いになってしまうのです。

結果は今ある通り会社を倒産させるに至りました。時間を戻すことは出来ませんが、もしあのとき初心を忘れておらず、初心に沿って決断していけば結果は大きく違っていたと今では明確に分かります。

私は初心は立派なものではなくても良いと思います。しかし、初心を忘れて目的と手段が入れ違ってしまうと、そこから先に考えて決断しなければならない内容が変わってきてしまうのです。

経営者の皆様は、新しい年を迎えて様々な想いを持ち仕事を始めれれることでしょう。ぜひ、今年は去年を振り返って初心を考えるだけでなく、今までに行ってきた全ての経営してきた期間を振り返り、なぜ自分は経営者としてスタートを切ったのか初心に帰って頂きたいと思います。

初心を忘れると慢心が芽生えてきます。

勝って兜の帯を絞めろ、という諺があります。自分を経営者として成長させるためには、なぜ自分は経営者になったのか?という初心を思い出すことが何よりです。

年初から最後まで読んで頂きありがとうございました。
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