人生で一番大切な美徳
自分に正直に生きること。「人生で何が最も大切か?」と聞かれたら、僕はこれが一番大切なことだと答えるかもしれません。こう書くと、「…いや、『誠実さ』『謙虚さ』『信頼』『幸福への意思』とかも、大事かなー?」なんて気がしてくるのですが(笑)でもよく考えてみると、これらの徳目に先立ってまず必要とされる美徳。それが「正直であること」だと思うのです。つまり、正直さがないと、言い換えれば自分自身に嘘をつき続けていたら、そこからはどんな展開もあり得ないからです。そりゃあそうですよね。自分で自分の感情を偽って、自分で自分をだましているのですから。まったく何も始まる余地がありません。一般にいわれる問題解決のセオリーにしても、まずやるのは現状把握です。現状が正しく把握できて初めて、現在地点と向かうべき理想像とのギャップが明らかとなり、そこへ行くための道筋が見え、こうしてようやく課題が明らかになり、それを段階的に細分化することで今やるべきことが分かるわけです。つまり、「最初のスタート地点に立つ」という行為が現状把握。これが「人生というゲーム」の枠で考えたとき、現状把握のために必要な徳目が「自分に対して正直であること」となります。今辛いのに、「辛くない」と言う。満たされない気持ちがあるのに「何も望むものはありません」と言う。本当は楽しくないのに「楽しい」と笑ってみせる。心の底では納得できないのに「人生そんなものだ。みんなもそうやって生きている」と自分で自分を無理やり納得させる。これが、自分に対して正直でない、ということです。これを書いている私も、昔はこうでした。自分の気持ちにフタをして、心を殺して頭で無
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