経理アウトソーシングとは?メリットやデメリット、代行業務の内容を解説

経理アウトソーシングとは、経理業務を専門業者に委託することです。この記事では経理アウトソーシングの必要性が高まっているといわれる理由と、委託可能な主な業務内容を解説します。
また、経理を外部の専門家に任せるメリットおよびデメリットも紹介します。経理スタッフの負担を減らしたい方や外注を依頼するか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

経理のアウトソーシング先をお探しなら、まずはお問い合わせください!
経理アウトソーシングとは?

経理アウトソーシングとは、企業が自社で実施している経理業務の一部またはすべてを、外部の専門会社に委託することです。経理は、企業の財務状況の把握や経営判断に欠かせない業務であり、正確な決算のためにも正しく実施する必要があります。
経理業務におけるミスの軽減や効率化を目指す企業が増える中、アウトソーシングに注目が集まっています。ここではまず、経理アウトソーシングが注目される背景と外部委託を検討するタイミングを見ていきましょう。
経理アウトソーシングが注目される背景
経理アウトソーシングが注目される背景には、経理人材の不足と経理業務の複雑化が挙げられます。それぞれを詳しく解説します。
経理人材の不足
経理アウトソーシングが望まれる背景の1つ目は、経理の人材不足です。経理では、簿記や法律などのさまざまな知識やスキルを持つ専門の社員が必要とされます。
しかし、中小企業や個人事業主では、専門外の社員が経理業務を兼任するケースも少なくありません。また、経理専門スタッフを置いている企業でも、退職等に伴い新たな人材の確保ができず悩むケースもあります。
経理人材が不足する理由の一例は、以下のとおりです。
- 専門性が高く採用が難しい
- 専門性が高く社員の教育や育成に時間がかかる
- 繁忙期と閑散期の差が大きいため、専門の社員を配置しにくい
経理業務は専門性が高く、十分なスキルを持ったスタッフの採用が難しい現状があります。また幅広い知識とノウハウが必要なため、社員の教育や育成に時間がかかるのも課題の1つです。
繁忙期と閑散期の業務量の差が大きいため専門の社員を配置しにくく、他の部署と兼任になりがちな点も、経理人材が不足する要因といえるでしょう。
経理業務の複雑化
経理アウトソーシングが望まれる背景の2つ目は、経理業務の複雑化です。経理に関する法律は、日々変化しています。一例を以下で確認しましょう。
- 電子帳簿保存法の導入
- 軽減税率の導入
- インボイス制度の導入
- IFRS(国際財務報告基準)の推進
これらが導入されたことで、経理業務はより複雑化しています。また、経理の電子データ化は今後さらに進められると予想され、経理スタッフの負担は増加すると考えられるでしょう。
経理スタッフにかかる負担を軽減するためにも、業務を外部の専門家に委託する必要性は高まっています。
経理の外部委託を検討するタイミング
経理の人材が不足している、経理スタッフの負担が大きいと感じていながらも、アウトソーシングの導入には至っていないという会社も多いでしょう。経理の外部委託を検討する具体的なタイミングには、以下が挙げられます。
- 経理担当者の負担が大きく本業に支障が出ている
- 経理担当者の人数が不足している
- 経理担当者が退職する
- 経理関連の法律の変更等に対応しきれていない
人手が足りず経理業務の負担が大きい、法律の変更に対応できていないといった状況下では、業務が非効率になったりミスが発生したりする恐れがあります。経理アウトソーシングを活用すれば、効率的でミスの少ない経理の実現を目指せるでしょう。
経理担当者が退職する際は、経理アウトソーシングを導入するチャンスです。担当者が退職する前に外部委託をスタートすることで、マニュアルやノウハウの共有と引継ぎがスムーズにできます。
経理で外注できる業務内容

ここでは、経理で外注できる主な4つの業務を解説します。
経理業務は、現金の出納管理や棚卸資産の管理、売掛金および買掛金の管理、決算、各種税額の算出と納付など多岐にわたります。そのためすべての業務を外部委託すると、予想していた以上にコストが嵩むかもしれません。
ここでの内容を参考に、予算に合わせた効果的な経理アウトソーシングを実施しましょう。
1.記帳代行・経理代行
外注できる経理業務の1つ目は、複式簿記での会計処理に必要な記帳および経理代行です。青色申告をしている会社や個人事業主は、複式簿記での会計処理が欠かせません。
しかし、複式簿記で記帳するには専門の知識が必要なため、経理スタッフの中には負担に感じる方もいるでしょう。その場合は、自社で行うのではなくアウトソーシングするのも選択肢です。
記帳や経理における代行業務の一例を、以下で確認しましょう。
- 請求書や領収書、通帳などをもとにした仕訳業務
- 総勘定元帳や売掛帳などの帳簿への転記
- 試算表の作成
日ごろから専門家による正確な記帳を実施すれば、不備のない決算や確定申告を実現できます。
2.給与計算
外注できる経理業務の2つ目は、給与や役員報酬の計算です。計算にあたっては社会保険や労働保険、所得税や住民税といった幅広い知識が必要です。社員の人数によっては、給与計算が経理業務の大きな負担となるケースもあるでしょう。
給与計算をアウトソーシングすれば、毎月の定例業務を削減できます。経理の業務量を減らしたいと考えているのであれば、給与計算のアウトソーシングをぜひ検討しましょう。
3.年末調整
外注できる経理業務の3つ目は、年末調整です。年末調整は年間の給与額と控除額を精算し、正しい所得額を算出する業務です。
年末調整をするには、年間の所得額がわかる賃金台帳といった資料や従業員が記入した扶養控除等申告書、生命保険料控除申告書等を集め、以下の作業をする必要があります。
- 従業員が作成した申告書類をもとに所得税額を計算
- 法定調書合計表等の作成と提出
- 源泉徴収税の納付
- 給与支払報告書の作成・市区町村役所への発送
このように年末調整は、作成する書類が多く手間がかかります。12月は年末調整だけでなく、冬季賞与の支給といった業務も発生する繁忙期です。年末調整をアウトソーシングすれば、年末の経理業務の負担を大きく軽減できるでしょう。
4.決算書の作成
外注できる経理業務の4つ目は、決算書の作成です。会社では年に4回決算書を作成をし、決算にもとづいた確定申告を年に1回行います。
正しい確定申告をするには、経理スタッフは簿記や会計、税法などさまざまな知識を持っていなければなりません。仮に決算や確定申告に不備があり納税額に間違いがあると、延滞税や重加算税が課されるケースもあります。
専門の知識を持つスタッフがいない場合や、ミスの発生を防ぎたいと考える場合は、外部の専門業者に決算書の作成を依頼すると良いでしょう。
経理アウトソーシングを導入する6つのメリット

経理アウトソーシングを導入すると、経理スタッフの業務負担を軽減できるだけでなく、さまざまなメリットが期待できます。ここでは、経理アウトソーシングの導入する6つのメリットを解説します。
1.人件費削減
経理をアウトソーシングすると、人件費の削減が可能です。経理は、繁忙期と閑散期の業務量に大きな差があるといった特徴があります。
そのため、繁忙期に必要な人員を配置すると閑散期に人員がダブつき人件費が嵩みます。反対に人員を閑散期に合わせると、繁忙期に人手が足りなくなるでしょう。
人員が必要な繁忙期にのみアウトソーシングを依頼することで、閑散期の人員のダブ付きを防ぎ、余計な人件費をかけずに十分な人手の確保ができます。
2.業務品質の向上
経理アウトソーシングの導入は、業務品質の向上にもつながります。先述のとおり経理業務は、専門的な知識やスキルが必要です。
しかし実際には、他の業務を専門とするスタッフが兼任するケースも少なくありません。そのため場合によっては、業務でミスが発生したり、業務の完了までに時間がかかることもあります。
経理をアウトソーシングすれば、高い専門性や豊富な知識を持つ専門業者に業務を委託できます。経理の専門家が業務を担うことで、業務のミスや不備を減らし品質の向上を実現できるでしょう。
3.不正や人的ミスの防止
経理アウトソーシングは、不正や人的ミスの防止も期待できます。知識やスキルを持つ専門家に業務を依頼することで、計算ミスや記載ミスといった不備の軽減を目指せることは、ここまで解説してきたとおりです。
加えて、第三者が経理業務を担当することで、改ざんや横領の防止にもなります。経理は、業務を担当できる人員が限られることが多く、一部のスタッフのみでデータ管理をするといった状況になりがちです。
一部のスタッフのみで経理業務を行うと、数字の改ざんや横領が発生するリスクが高まります。アウトソーシングを導入すれば、経理に第三者の目が入ることで業務における監視力が高まり、不正を防止できるでしょう。
4.法改正への対応の強化
法改正への対応を強化したいときも、経理アウトソーシングは有効です。経理業務に関する法律は、頻繁に改正されます。すべての法改正にしっかりと対応するには、常に経理関連の情報を集める必要があります。
しかし、経理スタッフが別の業務を兼任している場合は他の業務への対応が忙しく、十分に情報を得られないケースも少なくありません。そうなると法改正への対応が不十分になるだけでなく、改正を見逃したことによる重大な不備やミスが発生する恐れもあります。
経理アウトソーシングにより業務を専門業者に依頼すれば、法改正への対応が徹底され、対応不足によるトラブルの発生などを防止できるでしょう。
5.ノウハウの属人化の防止
ノウハウの属人化の防止も、経理アウトソーシングのメリットです。ここまで解説してきたとおり、経理スタッフは人数が限られることが少なくありません。また、スキルが高い担当者に業務が集中しやすいといった特徴もあります。
そもそもの人員が少ないことに加え、業務が一部のスタッフに集まりがちな環境では、ノウハウの属人化が起こりやすくなります。ノウハウの属人化が起きると、マニュアルやスキルの共有や引継ぎが困難になるでしょう。
経理アウトソーシングに依頼すれば、特定の社員へのノウハウの属人化を防ぎ、経理スタッフの退職や休職した際も業務を滞りなく進められます。
6.本業に注力できる
経理アウトソーシングを導入すると、本業に注力できるといったメリットもあります。経理専門のスタッフを置いておらず他部署の社員が経理業務を兼任している場合、経理の繁忙期は本業が疎かになることもあるでしょう。
経理アウトソーシングに委託することで、経理業務に割いていた時間を本業に充てられるようになります。本業への注力が可能になれば、顧客満足度の向上やひいては会社の利益増加も期待できます。
経理アウトソーシングを検討しているのであれば、経理の専門知識を持った人材の紹介を受けられる「ココナラアシスト」がおすすめです。ココナラアシストでは、お客さまの希望にぴったりのスキルを持ったアシスタント人材を、担当者が選定します。コストを抑えて最適な人材を採用したいと考えている方は、ぜひお気軽に問い合わせください。
経理アウトソーシングを導入する4つのデメリット

ここでは、経理業務を外部に委託する際に知っておきたい4つのデメリットを解説します。注意するべきポイントをあらかじめ確認し、納得がいく経理アウトソーシングの導入を目指しましょう。
1.ノウハウを蓄積できない
経理アウトソーシングのデメリットの1つ目は、ノウハウの蓄積が難しくなる点です。先述のとおり経理アウトソーシングに依頼すれば、ノウハウの属人化を防ぐ効果があります。
その一方で具体的な業務内容について、社内でのノウハウの蓄積ができなくなる恐れがあります。また業務を外注することで、経理の専門知識を持った社員の育成も難しくなるでしょう。
ノウハウの蓄積や社員の育成が困難になると、経理業務を社内に戻す場合やアウトソーシング会社を変更する場合に、問題が発生する可能性があります。経理部を継続したい、経理担当スタッフをしっかりと育成したいと考えているのであれば、業務のすべてをアウトソーシングするのではなく、一部のみを外部委託することも検討しましょう。
2.情報流出の恐れがある
情報流出の恐れがある点も、経理アウトソーシングのデメリットです。
経理業務を外部委託するには、財務情報を外部業者に引き渡す必要があります。また、給与計算などを依頼する際は、勤怠情報や扶養家族の情報も外部と共有しなければなりません。アウトソーシングする業務によっては、経理に関する重要な情報が流出する可能性もあります。
経理アウトソーシングを導入するかは、自社のビジネス内容を考慮したうえで検討するべきです。また導入をする際は、信頼できる情報セキュリティを持つ業者を選びましょう。
3.柔軟な対応が難しくなる可能性がある
経理アウトソーシングのデメリットの3つ目は、柔軟な対応が難しくなるケースがある点です。経理アウトソーシングを導入すると、日々の業務で経理の情報を知る機会が減ります。そのため、業績やコストの増減といった変化に気付かず対応が遅れる可能性があります。
また業務を外部に委託していると、トラブル発生時などに柔軟な対応が難しくなる点にも注意が必要です。外注先の勤務時間によっては、財務状況を確認したいときに即座に情報を得られないケースがあります。
経理アウトソーシングを導入するにあたっては、業者の対応時間や常駐スタッフの人数などを事前に確認することが重要です。
4.導入にコストがかかる
4つ目のデメリットは、経理アウトソーシングを導入するにはコストがかかる点です。
経理を外部委託すると、人件費の削減が期待できます。しかし、アウトソーシングの費用次第では、削減できる人件費よりも導入するコストのほうが高くつくこともあります。
効果的なアウトソーシングを実施するには、サービスの内容や費用を事前にしっかりと確認し、予算内で自社に必要なサービス提供している会社と契約することが重要です。
経理アウトソーシング会社を選ぶポイント

最後に、経理アウトソーシング会社を選ぶポイントを3つ解説します。経理アウトソーシングは、依頼する会社によって請け負える業務の範囲や費用、サポート体制、セキュリティ等に差があります。
アウトソーシング会社を選ぶ際は、複数の業者を比較検討し自社に合ったところを選びましょう。
十分な実績があるか
ポイントの1つ目は、十分な実績があるかです。自社の経理を任せるのであれば、信頼できる会社であるかは非常に重要です。信頼できる会社かを判断するには、以下を確認しましょう。
- 創業からある程度の期間が経っている
- 十分な実績がある
- 上場している
- 悪い口コミやニュースがない
創業からある程度の期間が経過しており、十分な実績がある会社は、トラブルのないサービス提供をしてきたと考えられるため信頼できます。また、上場基準をクリアし市場に上場している企業も、信頼性が高いといえるでしょう。口コミやニュースなどを確認すれば、より実情に合った評価を知れます。
セキュリティ対策が十分されているか
ポイントの2つ目には、セキュリティ対策が十分にされているかが挙げられます。会社の財務情報は、経営の分析や経営戦略を立てるうえで重要なデータです。
これらの情報の流出を防ぐには、セキュリティ対策がしっかりしており漏洩の心配がない会社を選ぶことが何よりも肝心です。情報の保護体制が整っているかを確認したいときは、以下も参考にしてください。
- プライバシーマーク
- 情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)適合性評価制度
プライバシーマークとは、一般財団法人の放送セキュリティセンターが実施する制度です。個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備している事業者等を認定し、プライバシーマークを付与しています。
情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)適合性評価制度とは、情報マネジメントシステム認定センターが認定する機関による審査をクリアした事業者に、認証が与えられる制度です。認証を受けた事業者は、高い情報セキュリティやサイバーセキュリティ、プライバシー保護を実施していると判断できます。
税理士といった有資格者がいるか
ポイントの3つ目は、税理士や公認会計士といった有資格者がいるかです。帳簿の作成といった経理業務を行うには、知識やスキルさえあれば資格を持っている必要はありません。
しかし、年末調整や税務申告を依頼するのであれば、税理士や公認会計士といった有資格者が必要です。アウトソーシング会社を選ぶ際は、まずは依頼する業務内容を確認し、対応できる業者を選びましょう。
経理アウトソーシングを上手に活用し、業務品質の向上やコスト削減を目指そう

経理アウトソーシングとは、企業が自社で実施している経理業務の一部またはすべてを、外部の専門会社に委託することです。
経理では、専門的な知識やスキルを持った人材が必要です。しかし実際には、人手不足や教育体制が整っていないなどの理由から、望むような人材が集まらないケースも少なくありません。
経理アウトソーシングを導入すれば、人材不足による業務の滞りを削減できるだけでなく、業務品質の向上や不正防止、法改正への対応強化等が期待できます。経理業務を改善したいと考えている方は、ぜひアウトソーシングを検討しましょう。
経理アウトソーシングには、情報漏洩のリスクや導入コストがかかるといった注意点もあります。導入にあたっていくつかの会社を比較検討し、信頼できる業者に依頼することが肝心です。
経理アウトソーシングを検討しているのであれば、経理の専門知識を持った人材の紹介を受けられる「ココナラアシスト」がおすすめです。ココナラアシストでは、お客さまの希望にぴったりのスキルを持ったアシスタント人材を、担当者が選定します。
ココナラアシストで紹介されるアシスタントは仕訳および記帳、月次決算業務、請求書の発行と送付、領収書処理給与計算など幅広い業務に対応しています。コストを抑えて最適な人材を採用したいと考えている方は、ぜひお問い合わせください。
