こんにちは。かづきです。
2022年2月から、Microsoft365で「Lambda」及び、それに関連した新関数が一般公開されました。今回追加された新関数の柱である『Lambda(ラムダ)』関数について、軽く紹介したいと思います。
※執筆時点(2022/3/7)で、Microsoft2021バージョンでも使えるようですが、過去の例を考えると今後使えなくなる可能性もある為、タイトルは[Excel365]としています。
■Lambda(ラムダ)ってどんな関数?
Lambda関数による進化は「独自関数を関数で作れる」「再帰処理が出来る」事だと思います。
再帰処理のほうは、まぁコアユーザー向け(ココナラで言えば出品者側が嬉しい要素)ではあるので省かせてもらいますが、「独自関数を関数で作れる」これは、初心者~上級者まで嬉しい機能だと思います。
何がいいかって、色々な関数などを組み合わせて出来た複雑な数式を「名前定義」に登録しておけば、その名前を新たな「関数」として簡単に使えるようになるからです。(※登録したブックのみ有効です。)
自分用、もしくは、個々の職場用の関数を登録しておけば、
初心者でも複雑な処理を出来るようになるという事。
VBAを使えない状態(制限など)なら、特に重宝するのではないでしょうか。
例えば、「職場でExcel作業者のスキルレベルに差があり、一定以上の複雑な処理をする場合、同じ処理であっても毎度特定の人に頼んでいる」…なんて事も減っていくでしょう。
せっかくなので、利用例も紹介したいと思います。
「へ~こんな事ができるんだ!」と感じていただければ嬉しく思います。
■利用例1:「税抜価格」を簡単に計算する
商品をすべて税込価格で扱っているのに、税抜価格を出さないといけない場合もよあります。そういう時「税抜」という関数があれば便利ですよね。
そういう関数があったとして、あなたならどういう計算をしてくれたら嬉しいでしょうか?
Aさん『税抜価格の小数点以下は自動で繰り上げてあって、税率も都度自由に決められて、あ、できれば普段は10%だといいな』
・・・等々、人や事業者毎の希望通りの関数も作れちゃいます。
※画像例では、Aさんの希望に沿った数式を登録してあります。
『=税抜(C2)』と入力した場合は、10%の場合の税抜き価格が出ます。
■利用例2:複数列の表を1列の表に変える
渡された商品一覧表などが、何かしらの理由で複数列に書かれていた場合、管理視点から1列に変えたい場合もあると思います。
そういう時も「一列化」なんて関数があれば便利ですよね。
空白がある時は上に詰めるか、そのまま空白のまま残してリストにするか…等も指定する事も可能です。
■関数の登録方法
Lambda関数で組んだ式を独自の「関数」として使いたい場合、「名前の定義」として登録する必要があります。
≪登録手順≫
①Excel上部メニュー「数式」タブの「名前の定義」をクリックします。
②各項目に入力します。
名前:関数としてつけたい名前(他の名前と被らなければ何でもOK)
範囲:関数が使える場所(ブック全体or特定のシート)
コメント:関数の説明(未記入でもOK)
参照範囲:Lambda関数を使って作った数式
③[OK]ボタンを押して完了です。
■あとがき
実は「利用例2」の式、元々は割と複雑な式だったりします。
”組める人”が組んだ複雑な式をベタ打ちして使っていた場合、式の一部を削って壊してしまったり、消してしまった場合、修復が大変ですよね。
他にも、別のシートで同じような処理をしたくても「数式のどこをどう変えればいいかわからない」という理由で、作業が止まってしまうのはもったいないと思います。
そういう「独自の日々の作業」には、「小回りが利く独自の関数」がどんどん一般的な方法として広がっていくのではないでしょうか。
Lambda式の依頼も受けておりますので、「こういう関数って作れる?」といった内容でも、お気軽にDM等にてご相談ください。
■おまけ:今回のLambda式
以下、今回紹介した利用例の2種類の式を有料公開しています。
「まさにこの式が欲しい!」という方にご購入いただければと思います。
その他ご相談などございましたら、DM等からお気軽にご連絡くださいませ。