ジャニーズ問題 性被害者の立場で思ったこと

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コラム
故ジャニー喜多川氏による性加害問題がメディアに大々的に取り沙汰されています。社名を変える変えない問題や社長を引き継いだ東山氏の性加害幇助疑惑、会見でのヤラセ的な質問NGリストの存在、空気を読まずにインスタでほざいて「なんで社名変えるねん!?」とゴネる某氏・・・・ジャニーズ側に対し「あなたたち何様のつもり?それが加害者側の人間の態度か?」と思ってしまう最悪な事態のように見えます。

何のための会見か、新会社の設立の意味をわからないほど混乱していますが、なんか忘れていませんか?
そう、性被害者の補償を具体的にどうするのかという点
メディアでは、補償金額は話題になるものの、それだけでいいのでしょうか?

世の中にお金で解決できることは多いけれども、解決できないこともあります。心のケアがそれにあたります。

余談ですが、私自身の経験を少しお話ししますね。

冒頭で断っておきますが、性被害ほど強烈なものではないものの、あるきっかけでフラッシュバックし、体が動かなくなる体験です。
以前勤めていた会社で、仕事のやり方で揉めたことがあります。自分には非はないと思っていることを強く責められ取っ組み合いの喧嘩に発展し、悔しすぎて社員の前で大泣きしてしまいました。
翌日、退職願を提出・・・・とはいえ、次の仕事があるわけではないので、フリーランスという立場で、今でもその会社からお仕事をもらっているわけですが、やはりその取っ組み合いした相手と電話で話さなければならないことも少なくないわけで、長い間強烈な不安感に苛まれました。
テレビなどで暴力的なシーンにも反応してしまいます。
女房から強い口調で怒られた時も同じ(笑い事じゃないですよほんと)

その不安な気持ちや胸を掴まれた時の恐怖を軽減する方法は・・・?
1000万円や1億円を積まれても解決しません。それを思い出すきっかけとなることを極力排除するしか思いつきませんでした。仕事をもらっている、その会社が無くなればいいのにとも思ったことがあります。また、自分の存在がなくなれば、この先苦しまなくてもいいと思ったこともあります。

今回のジャニーズ問題で藤島ジュリー景子氏は「ジャニー喜多川が存在した痕跡を全て消し去る」といいました。賛同するけど、それだけでいいのでしょうか?「ジャニーズ」に在籍しているタレント達の存在もフラッシュバックさせる一因になる人もいるかも知れません。とはいえ、全員タレント活動やめろ!とかメディアに出てくるなとも言えません。
新会社の社長が、ジャニー喜多川の右腕的な存在である限り、あの悪夢が蘇る人もいるかもしれません。

心に傷を受けた事実やトラウマを消し去ることはできないなら・・・

ある知り合いがサラッと口にした言葉
タイムマシンがあったら過去を変えられるのになんていう非現実的なことじゃなく、過去の事実はかわらないなら、それが起こった意味や理由を自分都合に変えてみたら?

最初意味がわかりませんでした。
それが起こった意味や理由?
最近ようやくわかったこと・・・
会社を辞める前後に思っていたことで、自分のやりたいことはこの職場ではできない、新しい環境に移るのも選択肢のひとつ。世界は広い、険悪な職場で社畜になることから逃げるのは決して悪いことじゃない。
取っ組み合いの喧嘩がきっかけで、今好き勝手な仕事を自由にやれていると思うと、悪い出来事ではなかったのかなと思います。

性被害者の方々の不安な心模様は私如きでは推し量ることはできません。性被害をプラスに置き換えられることなんてできないかもしれません。物理的な補償(お金)や謝罪の言葉がけも必要ですが、結局、自分の機嫌をとるのは自分しかいません。SMILE-UP.(旧ジャニーズ)からの手厚い補償があった後、今後の人生がどう転ぶか、ご自身の力が試されるのではないでしょうか。




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