日芸映画学科受験体験記と対策方法

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初めに

 私も受験生の時に感じたのですが日芸、ひいては芸術系の受験者が周りに少なくて情報がありませんでした(芸術系の勉強をしているのは全体の10%以下だそうです)。だからこそこれから受験する方には同じような思いをして欲しくない。
だからこの記事を書きました。
 受験期は特殊な受験形式で赤本を見ては「ヒョエっ」と、なったこともありました。高校も地元の普通科公立高校ということもあり教員ですらも知らない、わからないという状況でも自分で情報を集め、努力すればなんとかなるのです。
 私自身のことを少しだけ紹介をしておきます。
私が日芸受験を決めたのは高校2年生の頃でした。高校では放送部に入っていて映像を制作をする中で、なんとなくそれを仕事にしてみたいなと思ったからです。
加えて、幼少期からトムとジェリーやウサビッチを見ていて音だけで表現をする素晴らしさに気づいて映画学科の撮影録音コースに入りたいと思ったのです。
 志望動機があっても大学受験ですので学力も必要です、私自身が通っていた公立高校の偏差値を調べたら54でした。私自身の成績も学校内で中の下ぐらいでしたので日藝を目指すにはものたりませんでした(高校の偏差値は大学受験の際にマイナス10をして考えるのが一般的です。)。一番最後の模試成績がありましたので下に載せておきます。
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こんな成績(偏差値40)ですがなんとか合格が掴めました。胡散臭い広告みたいになりますが必勝法でも載せておきます。良かったら課金をして読んでみてください。後悔はさせません。
 映画学科ではなくとも学科試験(国語と英語)の内容は芸術学部で共通なので他学科志望の方も是非見てみてくだいさい。
あっ、ちなみに日芸受験用の塾には通っていませんでした、あそこは確かに合格者はいますが演技コース希望の方とAO入試での合格を狙っている人にしかお勧めができないです。専門試験用の指導がメインなので。

受験期の使用教示と問題傾向

 日芸の受験科目は英語と国語の2科目と他大学に比べて少ないです(小論文と面接があるため)。ここでは私が受験期に使用をした英語と国語の教材を挙げそれおを使用しての対策方法も載せておきます。
 先ずは英語、英語の勉強で使用をした教材はキクタンBasic(英単語)、即戦ゼミ3(文法系)、まる暗記ゼロのイディオムマスター(英熟語)、この3点だけです。日藝の過去問を見たことがある方はわかると思うのですが(見ていない方は一度見てみてくだいさい)、出題形式が英検の問題形式に非常に似ています
 そして、問題の内容も他大学や共通テストに比べるとそれほど高くありません。つまり基礎がどれ位身についているかが合格への一歩へとつながります。よく言われているように同じ問題集を何十周もこなしていくことを強くお勧めします。なぜなら日藝の英語には難しい長文問題がなく大問1、2では単語や熟語が聞かれる問題が多く出題がされます。そして長文問題であるその後の大問も類義語や反対語、熟語の組み合わせさへわかって仕舞えば文章中の単語が分からなくても7割ほど正解をすることができるからです。

 そして国語、とりあえず国語の勉強で使用をした教材を挙げておきます。国語の受験勉強で使用をした教材は入試現代文へのアクセス 基本編入試現代文へのアクセス 発展編ステップアップノート30古典文法基礎ドリル古文上達 基礎編 読解と演習45読んで見て覚える 重要古文単語315入試 漢字マスター1800+SPEED攻略10日間 国語 文学史です。7点もあるので多いように感じるかもしれませんが現代文の文章問題は2、3回ほど繰り返して問題を解くと問題文や解答の記号や番号を覚えてしまうことを防ぐために色々な問題を解くため冊数が多いです。逆に古典は文章の翻訳を覚えることで入試の問題で楽に解答をすることが出来ます。古典単語は問題にも6点分くらい出題がされるのと訳をスムーズに行うために勉強をします。そして、日芸の国語の入試問題は少し特殊です。文章題、古典その後に文学史、四字熟語、ことわざがあります。なのでそれに対応をした教材を使用して対策をする必要があります。ちなみに文学史が問題の中にあるのは日程の中で文芸学科も同じ試験問題を受験するからです。四字熟語やことわざに関してはひたすら覚えるほかありません、それ以外に近道はないです。文学史は教材を使用すると共に自分自身でも教材に補足をすることをお勧めします。例えば作品名と作者名が載っているとしますそこには作者の生没年は書いてありますが、作品の出版年が書いていない場合があります。ここが落とし穴です。日芸の入試問題では作品を出版年別に並べ替える問題も出題がされたことがあるので有名作品は出版年も押さえておくと入試本番で「問題集に載っていなかったのに!」と、焦らずに済みます。そしてここがポイントなのですが文学史の問題集に載っている有名作品を読んでおくことをお勧めします。なぜなら、現代文の文章題で出題をされる可能性がとても高いからです。

 使用教材はあくまで参考なので同じようなものがあれば是非それを使ってください。日芸の学科試験は対策を行えば傾向が変わることがほぼないので高得点を狙うことが出来ます。だからこそ、他の受験生との差が出にくいです。だからこそここで点数の差をつけておけば専門試験も落ち着いて受験をすることが出来ます。

専門試験の対策方法


 日芸の試験の最大の特徴と言えるのが専門試験です。映画学科なら学科試験(国語と英語のマークシートテスト)の配点が200点で専門試験(面接と小論文の総合評価)が150点と配点が高く万が一、学科試験が悪くても挽回のチャンスがあります。なので専門試験の対策を疎かにせずにきちんと対策をする必要があるのです。
けれども以外に対策が難しいのがこの専門科目の特徴です。だからこそ参考にしていただけると幸いです。

初めは小論文、小論文の試験は1日目で学科試験のあとお昼休憩を挟んで実施をされます。映画学科の小論文は80分800字です。時間は長いように感じますが問題文も長いためなかなかシビアなものとなっています。小論文のお題ではほぼ毎回、東京新聞の記事が使用をされているため東京新聞を読んでおくことをお勧めします。ですが、私自身もそうでしたが東京に住んでいなければ東京新聞はなかなか手に入りません、しかし今は文明の力インターネットがあるので電子版を読んでおくのも良いかもしれません。ただ、私もそうでしたが「そんなの払っていられないよ」とか「記事一々見るのが面倒くさい」という方は朝日新聞社の天声人語を読むことを強くお勧めします。なぜなら殆どの高校の図書室には朝日新聞が置いてあるためほぼ無料ないのと、見る場所が決まっているため手間が少ないからです。
 そして、手に入れたその記事で小論文を書きます。
 私がやっていた方法は一度記事をノートに全て写してから時間を65分にセットをして本番通り800文字で書いていました。ここでのポイントは写すときにただ写すのではなくわからない部分は印をつけておいて、小論文が書き終わった後に調べられるようにしておくことです。時間が65分なのは本番で余裕を持たせて終わることができるようにしておくためです、最初の方は書き終わらず苦しいかもしれませんが回数を重ねることで段々と余裕を持って書けるようになっていきます。そして本番と同じ文字数で書くことについては特筆することはないです。ただスポーツで言われているように練習では本番のように本番では練習のようにできるようにするためです。小論文の採点は学校の国語の先生や学年主任の先生に頼むのが一番無難で一般的です。ただ、この先生方はなかなか捕まらなかったり、忙しい場合が多いです。そこで私が一番紹介をしたい穴場の人は図書館の司書教論です。「えっ先生じゃなくて大丈夫なの?」という方も多いと思いますが学校の図書館司書になるような方は倍率が高い中で採用がされているので優秀です。そして、一番お勧めしたい点としての理由は図書館司書の方は当然本をたくさん読んでいる人が多いので芸術的な表現を潰さないで採点をしてくれる可能性が高まります。ここが一番の肝なのです。一般的な学部(文学部や法学部)を受験するための小論文とは少し違うのが日芸の小論文の最大の特徴です。日芸の小論文では論理的な解答をするのはもちろんのこと独自の言葉や表現を使って説明をする必要も出てきます、だからこそ文学を多く嗜んでいる司書教論の方に採点をお願いするのがお勧めなのです。学校によっては司書教論がいなかったり捕まらない場合もありますのでその場合は頑張って国語の教員に採点をお願いしてみてください、ただその時は必ず「芸術学部を受験するので小論文の書き方があっているかだけをみて欲しいです」と、伝えることを忘れないでください。これを忘れると頑張って考えた独自の言葉や表現が全てペケにされます(経験談)。
 そしてその後書き直した文章は是非周りの友達とかに読んでもらってください。「すごく恥ずかしいじゃん」と、思う方もいらっしゃると思います。ですが記事の内容を知らない人に自身の小論文を読んでもらい、感想を聞いたときに新聞と同じ記事に関することが伝わっていたら、あなたの表現方法が適切に伝わっていることを意味します。人の考え方は様々で一概に同じであるとは言いません。ですが5人に聞いて1人にしか伝わっていなかったら多数主義のこの国では賛成すなわち良い表現方法では無くなってしまう可能性が高いです。なので、様々な人に自身の書いた小論文を読んでもらって人に伝わっているかを確かめる必要があるのです。

 2日目にある面接ではいかに面接中に面接官の先生と話を盛り上げるかが重要になると考えます。面接の質問はとてもシンプルなものが多く、「なぜこの学科を選んだのか」、「好きな作品とその理由」、「専門学校ではなく大学でわざわざ勉強をする理由」とかです。芸術学部だからといってわざと突飛な解答をすると面接官にツッコミを入れられた時にもたついてしまい、その部分を突かれて話せずに終わってしまいます。なので、自分自身の「好き」が最大限に語れるように話を小出しにしたり、ツッコミを入れて欲しいところだけ抜いて解答をして話していく中でどんどん深めていくことをお勧めします。日芸の面接ではいわゆるヲタクだと相手を自分の推しの沼に嵌めるように語ることができるので有利です。監督コースを希望する方は「意見の違う人をチームとしてまとめるには」に対する解答を準備しておくと良いかもしれません。日芸の映画学科では学科内のコースが合同で作品制作を行うことが多いので統率を取り指揮ができる人材が欲しいからです(アイディアマンばかりがいても考えが伝えられなければ作品を制作することが出来ないため)。
 このように専門試験も学科試験のようにある程度対策ができるので試してみてください。

受験期の勉強配分(曜日、休暇別)


 さて、ここまで読んでいただければ大体の勉強方法や対策方法を掴むことが出来たことと思います。ですが、勉強を進めるペースもわかると目標により近づけるかもしれません。
<学校の授業がある日の勉強(冬休み前まで)>
・月曜日:キクタンWEEK1,2・まる暗記Until 1~3・即ゼミ3 26ページ
     漢字 6ページ・古文単語10コ・文学史 1,2講
・火曜日:キクタンWEEK3,4・まる暗記Until 4~6・即ゼミ3 26ページ
     漢字 6ページ・古文単語10コ・文学史 3,4講
・水曜日:キクタンWEEK5,6・まる暗記Until 7~9・即ゼミ3 26ページ
     漢字 6ページ・古文単語10コ・文学史 5,6講
・木曜日:キクタンWEEK7,8・まる暗記Until 10~12・即ゼミ3 26ページ
     漢字 6ページ・古文単語10コ・文学史 7,8講
・金曜日:キクタンWEEK9,10・まる暗記Until 13~15・即ゼミ3 26ページ
     漢字 6ページ・古文単語10コ・文学史 9,10講
<学校の授業がない日の勉強(冬休み前まで)>
・土曜日:まる暗記Until 16~20・即ゼミ3 26ページ
     現代文 大問3つ・古典問題 2つ・小論文・赤本 2年分
・日曜日:まる暗記Until 21~26・即ゼミ3 26ページ
     現代文 大問3つ・古典問題 2つ・小論文・赤本2年分

<夏休み>
受験生の中で一番差がつく時期だと言われている夏休みだからこそ基礎の対策が大事です。ただ、AO入試や公募推薦を考えている方は小論文や面接の対策を怠ってわいけません。
勉強内容としては1日に
キクタン WEEK3つ・まる暗記Until4つ・即ゼミ40ページ
漢字6ページ・古文単語10コ・文学史1講ずつ
現代文 大問2つ・古典問題 2つ・小論文・赤本1年分 です。

<冬休み>
 冬休みは基本的に模試が増えてくる時期となり模試に時間が取られてしまいます。だからこそ模試の直しが重要になってきます。
日芸受験用のオススメの模試→日芸プレテスト勉強の内容としては赤本を1日に3〜4年分と小論文を2つ です。
この時期までには単語を完了できていると安心です。

<家庭学習期間>
 学校によってはないかもしれませんが家庭学習期間(2月から卒業式前ぐらいまでの休み)は学習期間といっても他大学の入試や共通テストがあります。
 日芸一本で絞っている場合は日藝の受験まで冬休みと同様の勉強と苦手な部分の補正を行えば良いです。ただ、他の大学も受験しようと考えている場合はその大学の赤本を解いたりしなくてはならないので必然的に時間がなくなってしまいます。
 私自身も日芸の他に芸術系の大学と文学系の大学を受験しました。芸術系の大学は共通テストと小論文とで日芸と形式が変わらないので良いのですが、文学系の大学は勉強をしている科目が少ないのと日芸の問題が特殊なため他大学のカバーがやりきれないので私は当然落ちました。
滑り止めを受験するのは良いのですが科目数が少ないとその科目が得意な人が集まったり、嫌な言い方ですが楽をしたい人が来るので倍率が高くなり合格をするのが難しくなります。受験料もタダではないですし拘束時間も長いので受験をする際は慎重に考えてくだいさい。

最後に

 まずはここまで読んでくださりありがとうございます。拙い文章で読みずらかったことと思います。ですが、少しでも受験生の人やこれからどうしようか迷っている方の参考になれたら幸いです。
 大学受験は団体戦とか個人戦とかマラソンだとか周りが色々いってくると思います。大学で芸術を選択することに反対をする人の方が多いかと思います、ですがそこで諦めないで自分を貫き通してください。日芸に入ったら世界が変わることはありませんが環境や一緒にいる人は変わります、そこにたどり着けるようにみなさんも頑張ってください!応援をしています。
質問や疑問点がありましたらこの記事にメッセージとして送ってください。随時更新をして改善をしていきたいと思います。
 最後になりますが、皆さんと春に日芸の校舎でお会いできることを楽しみに待っています。
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