などなど…ご依頼時に不安に思うことはございませんか?
今回はミックス依頼時にお客さまからご質問をいただく【ミックス作業内容】について書きます。
人によって作業の進め方も音の作り方も違いますので、あくまでも「ハシマミはこうやっているんだ」と、読んでいただければ幸いです。
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▼オケとボーカルデータを合わせるのみ
(リバーブ加工+マスタリング込)
・ワンコーラス/フルコーラス 3,000円
▼基本ミックス ワンコーラス/2分程度まで
(細かいピッチ/リズム補正+マスタリング込み)
・6,000円 (★ご新規様)
・9,000円 (2回目以降の方み)
▼基本ミックス フルコーラス
・10,000円 (★ご新規様:細かいピッチ/リズム補正+マスタリング込み)
・9,000円 (2回目以降の方:手動ピッチ補正5箇所まで+大きくリズムがずれた箇所のみ補正+マスタリング込み)
ミックスってなにやってんの?
ご依頼をいただいて行う基本的なミックス作業は以下です。
(料金参考:カラオケ音源とメインボーカル・ハモリなど 計4トラック*まで /7,000円 ※2023年1月現在)
・ノイズ除去
・コンプ、EQ
・大きくリズムがズレている箇所の補正
※一言一言の細かい調整はオプションです。
・手動ピッチ補正5箇所まで(他箇所は機材による自動ピッチ補正)
※一言一言の細かい調整はオプションです。
・各種エフェクト処理
・細かな音量調整
*トラック:音源の数です。ひとつにつき1トラックとカウント。例えばカラオケ音源=1トラック、メインボーカル=1トラック、合計で2トラック。トラックは略して” tr “と表記します。
ノイズ除去
録音時にマイクに入ってしまった環境音や、衣服の擦れる音・リップノイズ(唇から出る「ペチャッ」「クチャッ」などの音)を除去します。
まずはノイズ除去のエフェクトを使用しての処理を行います。
上記エフェクトで取りきれなかったノイズがあった場合は、更に細かくやっていきます。
歌声に被らずにノイズがある場合は波形を削除して除去し、たまに歌声に被って「パキッ」や「チャッ」と言うノイズが入っている場合もあるので、波形を超拡大して(赤丸のところがノイズです)
鉛筆ツールで手書きしてなだらかな波形にして、ノイズを消します。
完全に取り除けないノイズもありますので、録音する際はポップガード*を使用してくださいね。
*ポップガード:マイクを使用した録音時に、息によって「ボフボフ」というマイクの吹かれる音やノイズを軽減するものです。
コンプ、EQ
コンプレッサー
「コンプ」とは「コンプレッサー」のことで、音を圧縮するエフェクトです。
歌・楽器などでどのように使用するか違ってきますが、主に音量を均一にする目的で使われる事が多いです。
殆どの楽曲はAメロは静か、Bメロはサビに向けて少しずつ盛り上がる、サビは盛り上がる、という構成かと思います。
そうするとあなたの歌も、AメロとBメロ・サビで音量の差ができます。
そこでコンプレッサーの出番です。
例えば「いつも いつも ありがとう」という歌詞の「つ」と「り」の部分が声を張っていて音量が大きくなっているとします。そこをギュッとコンプが圧縮して、他の部分と均一にしてくれます。
コンプレッサーでの調整は音質の変化が分かり難く、歌い手さんの声質や楽曲によっても設定する数値が異なる為、なかなか難しいエフェクトです。
EQ
「EQ」とは「イコライザー(Equalizer)」のことで、特定の周波数を上げ下げするエフェクトです。
音には周波数(単位は「Hz(ヘルツ)」)と呼ばれるものがあり、もちろん、あなたの話し声・歌声にもあります。
周波数を細かく上げ下げしていく事で、聞きやすい音に変化させます。
一番左から、低域、中低域、中高域、高域の順番です。
EQも声質によって設定数値が変わります。
コンプレッサーより音の変化が分かり易いので、EQ処理がメインでコンプレッサーは薄くかけるだけでOKな歌い手さんもいらっしゃいます。
大きくリズムがずれている箇所の補正
歌のリズムが早かったり遅かったりする箇所の波形を歌詞ごとに切って、カラオケ音源とリズムを合わせる作業です。
基本的なミックス作業では大きくずれている箇所のみの補正となります。オプションで一言一言細かく補正をすることも可能です。
手動ピッチ補正5箇所まで(他箇所は機材による自動ピッチ補正)
オレンジの線が元のピッチ、緑の線が補正後のピッチです。基本的なミックス作業では5箇所までの補正となります(私判断のお任せ処理でも構いませんが、サビの「ありがとう」・2番Aメロの「いつも」の「つも」など、ご指定いただくことも可能です)
一言一言細かく補正する場合はオプションとなります。
各種エフェクト処理
「リバーブ(エコー)」「ディレイ」「ラジオボイス」「ケロケロボイス」と呼ばれるものを、ご依頼の楽曲の原曲やお客さまのご要望に合わせて処理していきます。
「リバーブ(エコー)」はカラオケでもお馴染みですね。歌声に残響を付けて、ホールなどで歌っているような響きにします。楽曲によってたっぷりかけるのか、少しだけかけるのかを調整します。
「ディレイ」は「遅延」という意味で、音を遅らせて聞かせるエフェクトです。私のオリジナルの唯一の歌モノ楽曲でも使用しています。
02:13くらいの「ああー」の部分にディレイ処理をしています。”やまびこ”というと、分かり易いでしょうか?
「ラジオボイス」は、ラジオから聞こえてくる篭ったような音です。最近のラジオは良質なので若い方には伝わりづらいかと思いますが、ボカロ曲ですとバルーンさんの「シャルル」の冒頭で使用されています。
「ケロケロボイス」はご存知な方も多いかと思います。日本では中田ヤスタカさんがPerfumeの楽曲で使用をして注目されるようになりました。SEKAI NO OWARIの楽曲でも聞けますね。
その他、歌ってみたの本家音源に寄せたエフェクト処理が可能です。
細かな音量調整
「コンプレッサー」で音量を均一にすると書きましたが、それでもまだまだ音量の差はあるので、手動で調整していきます。これを「ボリュームオートメーション」と呼びます。
黒い線が音量です(オートメーション前)
気になる箇所の音量を上げ下げして、自然に聞こえるように細かく調整していきます。
母音や子音で細かく調整をしたり、エフェクト処理をしている部分はエフェクトの音量が追加されてボリュームが大きくなっているので、その部分も細かく調整します。
ほんの少し上げ下げするだけでも聞き易くなります。
最終確認
ミックスの最終確認は数種類のイヤホン、ヘッドホン・スピーカー・iPhoneで行っております。
理由は、クライアントさんやそのファンの方がどのような環境で聞くか分からないからです。
イヤホンやヘッドホンなどは種類によって特徴や音質が全く異なりますので、どれで聞いても違和感があまりないように調整をします。
こんな感じでやってます
“ミックス”なので、もちろんカラオケ音源やコーラス・ハモリ(あれば)などとのバランスを取る作業もありますが、一番メインの作業はこんな感じでやっています。
コンプレッサー・EQ・リバーブやディレイなど、画像で使用している以外にも種類があり、歌い手さんの声質によって使い分けています。
基本的なミックス作業の中にはマスタリングも含まれます。
ハモリ生成はオプションになりますので、ご希望であればお申し付けください。
私のミックスが少しでもお力になれたら幸いです(^ ^)
それでは、また。