ガーシーこと東谷氏はYouTubeを良く理解しているという話

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ビジネス・マーケティング
《2022年3月27日》
昨今、巷を賑わせている暴露系YouTuber ガーシーこと東谷義和氏は2月中旬に初動画を投稿。その動画は265万回再生されており、現在のチャンネル登録者は86万人になります。動画数12本で4400万回以上視聴されています。物凄い数字です。

たまたま私は最初の動画から観ていました。最初は芸能ゴシップを興味半分で観ていたのですが、徐々にYouTubeのコンサルとして別の見方をするようになりました。

この人はYouTubeで成功する重要な要素を沢山持っているということ、そしてこの人(もしくはスタッフ)がYouTubeのことを物凄く理解しているということです。

YouTubeの仕組みを理解して、自分が持っている資産(強み)を最大限、効率よくお金に換える方法を実践しています。まずはそれを解説します。


◆サブチャンネルを立ち上げてリスクヘッジ
彼のチャンネルは他人を誹謗中傷しているので、YouTubeのコミュニティガイドラインに触れる可能性が高いので、いつチャンネルをBAN(削除)されるかわからない危険な状態でもあります。

それをわかった上で3月上旬にはサブチャンネルを開設。このチャンネルでは誹謗中傷ではなく芸能人の美談中心に話をしています。話の内容からすればこちらはBANされることはないので、人気(需要)があるうちに保険の為に作っていると言えます。

動画数6本、登録者数 24.4万人、430万回視聴されています。これだけでも立派な数字ですし収益化できています。


◆ライブ配信を行いスーパーチャット(投げ銭)で稼いでいる
動画を撮影した後に編集して公開してもお金になるのは広告収入だけです。ライブ配信を行えばスーパーチャット(投げ銭)というシステムがあるので、応援している、期待している人からの投げ銭があります。

多い人で5~6万円、少ない人は数百円ですが1配信で数十万にはなっているように見えました。その約3割はYouTubeが手数料として取っています。


◆メンバーシップ制度を導入し月額490円を徴収
ゴシップの核心に触れるような部分はメンバー限定のライブ配信で話しています。どうしても知りたい人は490円を払ってでも聞きます。既に4万人以上が入会しているようです。これもYouTubeの手数料は約30%。


◆切り抜き動画を認めている
最近流行している「切り抜き」も認めており、積極的にやらせています。ひろゆきの切り抜きが有名ですが、再生数の多いチャンネルの切り抜きはかなりの再生数が稼げるので、やる人は後を絶ちません。これで更に動画(情報)が拡散されることになります。

切り抜きの広告収益はほぼ折半とされていますので、そちらからの収益も得られるということになります。

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以上のようにYouTube上でやれることは殆どやっているといっても過言ではありません。

やっていないのは説明文(概要欄)を利用してHPやECサイトに誘導してサービスや商品を販売することくらいでしょうか。あっ、それとAmazonのアフェリとか楽天ルームは使ってないですね。

これらを見ていると相当YouTubeのことを理解したスタッフがいるのだろうと思います。サムネイルも上手いですし、説明文の書き方も100点に近いです。
では誰もが真似をすれば同じように出来るのかと言えば、答えはNOです。


彼にはYouTubeで成功する要素があります。

・魅力的なネタ
・人を逸らさないトーク能力

この2つは普通の人は持っていないモノなので、真似するのも難しいですね。


そして「応援してもらえそうな感じのブランディング」を上手く演じているということ。


話が面白くて良く喋る関西のおっちゃん(これは実際に沢山いる)が自分がやらかした悪行は一応認めながらも被害者のお面を被って、詐欺したお金を返済するという名目で、自分の命を危険に晒しながらも芸能人のゴシップネタを懸命に喋っているというブランディング。


何かわかるようで、良くわからないブランディングですが芸能人のゴシップや芸能人個人に興味のある人には支持されているんですね。

私のコンサルでも重要なテーマの一つでもあるブランディング。差別化されたブランディングは魅力的ということを証明しているようにも思います。

いつまで続くのかわかりませんが、今後も見守っていきたいと思います。
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