ピンク業界のマーケティング分析

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ビジネス・マーケティング
ぷれぜん仙人です、

ちょっと前の話ですが、
久しぶりに渋谷に行きました。

5月の緊急事態宣言の頃です。

"かつての姿”と比べると
だいぶ人が減ったな〜

と思ったのですが、
それ以外に、

「妙に気になること」
がありました。

それは、、、

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“ピンク業界"の求人トラックの爆音
============================ 

です。

ほとんどの人が一度は聞いた(見た)
ことがあると思うのですが、

渋谷、新宿、池袋などの繁華街の
駅前をケバケバしいトラックが爆音
とともに流していく"例のやつ”です。



バーニラ♪バニラ♪バーニラ、求人♪
バーニラ♪バニラ♪高・収・入♪
バーニラ♪バニラ♪バーニラ、求人♪
バーニラ♪バニラでアルバイトー♪


という爆音の音楽。

トラックを見ると、
独特のキャラと一緒に

「人妻」「高収入」「求人情報」
「もっと稼ぎたい!」「お金超大好き!」

・・・などの、下品を通りこして、
清々しさすら漂うコピーが
でっかいフォントで書いてあります。

おそらく、今までに何百回か?
は見ていたと思うのですが

不思議なことに、

これまでは「意識に上がる」
ことがなかったのです。

うるせーなー

とか

なんかやってんなー

くらいは無意識には
思ってたと思いますが、

ーーー
・こいつらは何者か?
・誰がターゲットなのか?
・どういうビジネスモデルなのか?
・コピーライティングはどうか?
ーーー

などの”疑問"が脳内に浮かぶ
ことは正直ありませんでした。

しかしながら、

このコロナ禍の自粛ムードの渋谷。
(それでもけっこういましたが!)

そこに完全アンマッチな
爆音ピンクトラック・・・

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なんか、すごい気になるぞ!!
============================ 

と心を完全に”キャッチ"されて
しまったのです。

で、

家に帰ってからそれを思い出し、
ネットで色々検索してみたところ
衝撃を受けました。

「こいつら、、、めちゃくちゃ
ビジネスうまいんじゃないか!?」

と感心してしまったのです。笑

極めて合理的かつ、研ぎ澄まされた
ビジネスシステムを感じてしまいました。

どんなビジネスなのか?
簡単に言うと、

お金に困っている女性を繁華街の
爆音トラックのPRでサイトに吸い上げ、

そこから各地域の”お店”に紹介して
バックマージンをもらう・・・

というビジネスモデルです。

働き手と雇い手を結びつける
プラットフォームになっています。

しかも、それをけっこう、
全国、大々的にやっているんです。

かなりのお店が登録されており、

「すごく金の匂いがする!!」

と思ってしまいました。

“性"という人類最古のビジネスとも
言われる巨大ニーズ市場において、

“金"というこれまた、人間の最も
ニーズのあるモノを稼ぐ手段を
見込み客に提供している。

しかも、

広告の手法は?といえば、
繁華街に出かけていって、
爆音で流すだけです。

チラシ代もGoogleやFBに支払う
広告費も発生してません。

そして、

コピーが抜群に素晴らしい。

最初は、「下品な歌」としか
思えなかったコピーも、

よくよく分析してみると
すごく良くできているのでは!?

と思えてきました。

============================ 
なんと、あの歌を分解してみると
5つくらいのワードしか言ってない。
============================ 

①バニラ
②求人
③高収入
④アルバイト
⑤即日稼げる

この5つを繰り返し、
連呼しているだけなのです。笑

すべてリズムが良い短い言葉で、
見込み客が反応しそうな言葉が
チョイスされています。

さらに、

それぞれの単語を分析してみると

①バニラ → 検索に必要なキーワード
②求人 → 何の広告か?
③高収入 → 顧客ベネフィット
④アルバイト → 何の広告か?
⑤即日稼げる → 顧客ベネフィット

これら、彼らのサイトに女性を
呼び寄せるために必要最低限の情報が、

極めて高純度の無駄のないコピーに
納められていることに気づいたのです。

※30分くらい、この歌を”改善”
 できないか考えてみましたが
 無理でした。完敗!です。

そして、

ターゲットの見込み客が
たくさんいる繁華街を狙って、

“地引網漁”のように
やっているのです。

うーむ・・・。
と唸ってしまいました。

以前、

アメリカの有名なコピーライターの
本を読んでいた時に、

============================ 
ずっと広告を出し続けている企業
には"学ぶべき何か"が必ずある
============================ 

というような一節がありましたが、

よくよく考えてみると
あの下品なピンクトラックは

ずーーーーっと広告を出し続けて
いるのです。

そして、私の記憶によれば、
ずーーーーっとあの歌です。

要するに、

「うまくいっているから
 変える必要がない」

のだと思います。

「儲かっているに決まっている」

という必然的結論が
導き出されます。

彼らのやっていることを”抽象化”
して考えてみると、

ーーー
・人がたくさんのお金を払う市場
 を選択し

・見込み客のいるところに出向き
 (しかも広告費をかけずに)

・見込み客が反応する言葉を
 何度も、何度も繰り返している
ーーー

というのがその成功のコアに
あるのでは?と思いました。

これはおそらくあらゆる業種に
応用して考えることができる
チェックポイントです。

ーーー
・人がお金を払わない市場や、
 商品コンセプトで

・見込み客のいないところで
 ひっそりと情報を発信し

・見込み客が反応しない言葉を
 しかも、数回唱えて、意気消沈
ーーー

している人/企業は少なくないからです。

マーケティングの面でも、
コピーライティングの面でも、

あのピンク業界の巨人から学べる
ことは少なくない気がします・・・。

というわけで、

ピンク業界のマーケティング
を分析してみました!

この手の”異業種”を分析すると
勉強になりますね。

あなたも、

「広告を出し続けている企業」

を見つけたら、ぜひ研究して
みることをオススメします。

思いもよらない学び、気付きが
あるかもしれません。


ぷれぜん仙人


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