【現場目線で見た】型枠擁壁/ブロック壁のひび割れ

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コラム
こんにちは!
おっちゃんです

今回は古い擁壁(土留めや境界の区切りについている、型枠を使ったコンクリート製の低い壁)やブロックのひび割れや破損についてお話します
結構大げさな話になりますが、もしご自宅のブロックや擁壁に同じようなものがあればご注意ください

なんでヒビが入るのか

擁壁にしろブロック壁にしろヒビがはいっている壁は、年数が経過しているという共通点があります
それぞれの施工の特徴から原因を探っていきましょう

擁壁のヒビ(ヘアークラック) ☟はヘアー以上だね
コンクリートクラック2.jpg

こんな感じのヒビって見たことありますよね
ではなんでこういうヒビが入ってしまうのでしょう
候補としていくつか挙げてみます

擁壁の場合

・擁壁というのは通常盛り土(擁壁を境に土の高さを変える)がある場合が多 
く、擁壁内の雨水の溜水が浸水してコンクリートを浸食して弱い所が土圧に負けて割れてしまった
・擁壁の上にブロック塀を上乗せする場合も多いのですが、その時には擁壁の         
強度を出す為に配筋する鉄筋の頭を出しておく時があります
その擁壁とブロックの繋ぎ目から浸水して鉄筋自体が錆びて強度がなくなり割れてしまった
・過去の擁壁は現在の擁壁内に構成される鉄筋より、かなり細いものを使用していて、かつその配置のピッチ(〇㎝ごとに縦横の鉄筋を配置する)も幅広く経年劣化した時の強度が見込めず、なんらかの外的ショックでヒビが入った

と、現場を確認しなければ確実な事は言えませんが、経験上こんな感じで予想する事はできます

ブロックの場合
コンクリートクラック3.jpg

上の画像は手前から車か何かで突っ込んだような感じで破損していますが、擁壁と違ってブロック自体のクラックが入る事はあまり考えられません
ですがここでひとつ、
通常であればブロック工事にも鉄筋は配筋します
コンクリートクラック3-5.jpg
この赤い線が鉄筋を配筋すべき個所です
ですがこの破損状況を見ると、既定の配筋がされていないように見えます

ブロックは、その配置と使用目的によって
100㎜、150㎜、200㎜と種類があり、配筋もその厚さによって本数や鉄筋の太さも変わってきます
また、ご存じのようにブロックには穴が両側の繋ぎ目の内側に穴が開いていますね
その穴も、使用用途によって埋める場合もあれば埋めない場合もあります

擁壁は概ね土圧や浸水によってヒビが入る
ブロックは外的ショックが無い場合、ヒビが入るという事はない

という事です

修復方法は? どうすればいいの? その目安は?

擁壁の場合、その亀裂が大きくなってきて段差がある場合は、新たに作り直しがベストです
土圧によるヒビが大半の原因であればなおの事です
造り直しの場合は、土圧に対する擁壁の厚みを計算して正しい擁壁を作るようにしましよう

ブロック塀の場合、破損個所だけを交換するという事はできません
鉄筋のピッチまで部分解体して作り直しという事になります
解体した時、古い鉄筋で配筋していた場合には、できれば全部取り換えてしまったほうがいいでしょう

まとめ

以上のような形で修復する事がベストです
ただ、必要な厚みの無い擁壁や配筋も規定値ではない擁壁、ブロックで土留めを作っている、配筋をしていないブロックなど、これは手抜きだな・・・
と言える工事も見てきました
これでよく持ってたな~
っていう現場もありました
このブログをご覧になっているあなたも、一度確認してみてはいかがでしょうか?
擁壁やブロック塀の周辺を工事しようと思っている方は、是非確認してください
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