【構成】ストーリーの美学

記事
小説
rapture_20240126112119.jpg

構成の定義とは

さて、それでは構成の定義について調べてみましょう。

こうせい【構成】
各部分を集めて、または各部分が集まって全体を組み立てること。その組立て。岩波国語辞典:構成
少しわかりづらいので、物語創作においての構成の役割を考えてみます。
構成は主に3つの特徴で形成されています。

1.要素・・・・・・名称と内容。どう描くか
2.順序・・・・・・要素の順番。どれから描くか
3.長さ・・・・・・要素の配分。どれだけ描くか

最初の『要素』とは、各部分の名称と内容のことです。どう描くかを意味しています。
例えば、『起承転結』は『起』とか『転』という要素に分けられますよね。これが名称であり、内容ごとに呼び方が変わります。他にも『セイブ・ザ・キャット(BS2)』という構造では、『お楽しみ』や『心の暗闇』なんて要素もあります。

次は『順序』です。どれから描くかですね。構成には並びが厳格に決められているものもあれば、柔軟性の高いものもあります。『ヴァージンの旅』では何度も繰り替えし同じ要素が出てくるのが特徴の構造です。

ただ、『起承転結』では『起』が最初で『結』が最後という決まりがありますね。最初と最後だけは決まっている構造も多いです。

長編作品を起承転結で考える場合は、最初の起の中にさらに起承転結を入れる入れ子構造を採用する人もいますね。

承転結
→起承転結
→起承転結
→起承転

ちなみに構成と似ている言葉に構造があります。使い分けについて説明します。

構成→中身や部分。部分がメイン。全体はサブ。
構造→全体の仕組み。全体がメイン。部分がサブ

最後に『長さ』について。どれだけ描くか。
構成の中でも見落とされがちなのがこの長さです。例えば、物語の本題に入るまでが遅すぎたり、主人公の問題が解決しているのにダラダラと展開するとお客様は不満を感じてしまいます。

特に近年のお客様はタイパ(タイムパフォーマンス)重視なので、最初の数秒・数行・数コマで心を掴まないといけません。冗長な冒頭では評価されないので気を付けましょう。

各要素には、内容に適した長さというものがあります。
ちなみに有名な起承転結ですが、それぞれの要素の配分は等しくありません。

× 起(25%)・承(25%)・転(25%)・結(25%)
○ 起(15%)・承(70%)・転(10%)・結(5%)

実は圧倒的に承が多いのです。なので、シナリオ・センターでは『起・承1・承2・承3・承4・承5・転・結』みたいな構成で教えていますね。

続きはブログで公開しております。
ttps://save-the-fox.com/world/1634/09/03/23/
※冒頭に『h』を入力してください。


サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す